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2016.06.05
サッカー

[サッカー]初出場丹代のゴールで勝負あり!集中応援を勝利で飾る

第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)

第10節 6月4日(土) 川口市青木町公園総合運動場


東洋大2-0関学大


<警告>

67分 勝野


<得点者>

27分 仙頭

87分 丹代


<出場メンバー>

▽GK
伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF

浦上仁騎(国2=大宮Y)


星清太(国4=関東第一)


徳市寛人(国4=東福岡)90分→DF藤澤廣明(社4=東福)


倉本光太郎(国2=京都橘)71分→DF渡辺星夢(国2=前橋育英)


▽MF
田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)


坂元達裕(社2=前橋育英)


高橋宏季(国2=FC東京U-18)92分→MF原田守(国3=藤枝東)


勝野瑛(国2=浦和Y)


▽FW
仙頭啓矢(国4=京都橘)


丹代藍人(国2=青森山田)


今節は集中応援日、多くの観客が試合を見守った


鮮やかなターンで相手のファールを誘った仙頭


デビュー戦でのゴールに喜びを爆発させる丹代


 またもやニューヒーローの誕生だ。27分に仙頭が自ら獲得したPKを決め先制に成功。後半は関学大に押し込まれる展開が続いたが、終了間際の87分、この日スタメンに大抜擢された丹代が豪快にネットを揺らし勝負あり。前期残り一節、4連勝で3位に浮上した。

 ここまで全試合スタメン出場を続けた佐藤主将がケガで出場できない中、「小林をスタートで使うか悩んだ」という古川監督が選択したのはリーグ初出場初先発の2年生丹代だった。そして、前節初ゴールを挙げた期待のルーキーを差し置いて先発に名を連ねた若武者は結果で監督の期待に応えた。勝野の落としに思いきり右足を振り抜き、勝負を決める2点目を突き刺す。
 開幕からスタメンに浦上、勝野、高橋、坂元と2年生が多く起用され、前節から倉本も定位置をつかみ、渡辺も途中出場を果たした。「負けたくないという気持ちがあった」。U-15、16と年代別の代表に選ばれ、青森山田ではエースナンバー10を付けたが、実績十分の彼でも大学サッカーデビューまで2年を費やした。古川監督は丹代に前節まで佐藤がこなしていたボールを納めること、落とすことをベースに+αを求めた。待ちに待った出番に「得点」という目に見える+α(結果)を残した丹代。「次も出られるかわからない」と謙虚に話すが、その鮮烈なデビュー弾は指揮官の目にも印象強く映った。
 ここまでの10試合で計21人の選手がピッチを踏んだ。開幕3試合はつまずいたが、さまざまな選手が台頭し4連勝、順位も3位まであげてきた。一部昇格に向け、「(年間)14勝がひとつのライン」と想定する古川監督。まずは前期で半分の「7勝」を―。前期のラストマッチ中大戦、指揮官の目安となる「7勝目」をあげることができるか。2位中大との上位対決は、後期リーグ、そして昇格争いを占う上でも見逃せない戦いになることは間違いない。



■コメント

・古川監督

  前期最終節で中大との試合がある中で今日のゲームというのは非常に重要な意味を持つものだと選手に話した。このゲームを落とすと、より中大戦でバランスを崩さず勝点3を取りに行かなければならなくなると。去年も関学大と日体大との試合に勝点4差くらいで当たって、勝ち点3を取りに行かなければいけないゲームになってしまった。こっちが80分押している状態だったが攻め疲れという感じで残り10分で逆に相手に勝点3を与えてしまったという苦い思い出があった。そういう意味では今日しっかり勝点3をとって中大戦を迎えられるのは良かった。(丹代選手の起用は)まず佐藤がけがで今節使えないというのが水曜日に分かった。その中で誰をスタートで起用して、誰を切り札として使うかを考えた。一つは仙頭を生かせること。いつも前で佐藤がしてくれていたボールを落とすこと、治めることを誰ができるかを見た中で丹代がそういった仕事が一番できるかなという判断で起用した。選手自体が違うので必ずしも同じことというか、佐藤を意識してプレーしろというわけではないし、人が変わってもポジションごとの役割はある程度明確にしているので、そこ+αで自分の持ち味を出してくれという風に言っている。まずはいけるところまでという形でスタートから起用した。(次節へむけて)後期リーグよりいい状況で再開できるためにも重要な一戦だと思っている。まずは負けないことをベースにリードを取れたら今日みたいに勝ち切れるように。アミノバイタル杯も近づいているし今年は全国大会の枠も広がったし昨年、全国大会のピッチに立つことの素晴らしさを実感した。そういう経験を選手に積ませてあげたいしそれにつながる勝利を次節つかみたい。


・浦上仁騎(国2=大宮Y)

 ここ最近負けてなかったし、上位に追い付くためには勝ちが必要だったのでとりあえず勝てて良かった。(完封勝利について)いつも無失点で終えることは意識している。ディフェンスラインの選手が変わっていく中でも、全員がしっかりと声を掛け合うことができたので、それが無失点に繋がったのかなと思う。(後半守りの時間が長かったが)いつも点を取ったら押し込まれるという展開になってしまうが、その中でも後ろが焦れずに、センターバックとキーパー中心に声掛けてゼロに抑えられたし、追加点も取れたので大きかった。(集中応援だったが)いつも父親が来ている。大学の友達も来ていたので、何としても勝ちたかったという想いが強くて、勝てて良かった。(次節へむけて)相手が中大ということで、強いというのは分かっている。それでも自分たちのサッカーができれば勝てると思うので、しっかり良い準備をしたい。

・丹代藍人(国2=青森山田)

 初出場だったが最後点が取れて勝てたからよかった。(スタメンとわかったのは)試合直前。キャプテンの佐藤選手がケガをしてしまったのでポジション的にももしかしたらチャンスがあるかなと思っていた。(後半押し込まれた中での追加点だったが)押し込まれている展開が長かったので前線がしっかりボールを納めなければ攻撃につながらないと思っていた。瑛(勝野)がいいところに落としてくれた。自分の状態も良かった。良い状態だからこそ決められたゴール。(開幕から同学年が多く試合に出ていたが)同じ学年の人が5人くらい出てて負けたくないなという気持ちがあった。(ヒーローインタビューもあったが)自分は人前が苦手で(笑)。JUFAガールも全然見れなかった(笑)。(自分の強みは)シュートだったり、ゴール前でのプレー。(次節へむけて)次も出れるかわからないが出たら最高のプレーができるように頑張りたい



TEXT=吉本一生  PHOTO=豊川拳大、當麻彰紘、横山恵美、藤井圭、美浪健五


[次節試合予定]
第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)
第11節 6月11日(土) 対中大 東国大グラウンドにて 14:00キックオフ