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第21回東京都サッカートーナメント(第96回天皇杯本戦予選)学生系の部 一回戦
7月9日(土) 東洋大学朝霞グラウンド
東洋大1-0東学大
<得点者>
15分 佐藤
<出場メンバー>
▽GK
松本健太(国1=柏U-18)
▽DF
飯島樹生(国4=流経大柏)
浦上仁騎(国2=大宮Y)
徳市寛人(法4=東福岡)
水落敬(国4=埼玉栄)
▽MF
勝野瑛(国2=浦和Y)
高橋宏季(国2=FC東京U-18)→81分MF原田守(国3=藤枝東)
坂元達裕(社2=前橋育英)
田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)→61分MF宮野直也(法3=西武台)
▽FW
仙頭啓矢(国4=京都橘)
佐藤仁紀(国4=武南)
佐藤は貴重な決勝点を決めた
アシストを記録した仙頭
持ち前の突破力を存分に発揮した坂元
前回大会は準決勝まで勝ち上がり、躍進を遂げた天皇杯予選が開幕した。初戦の相手は同じ2部の東学大。序盤は浮き足立つ場面もあったが、失点は許さず。15分には先制点を挙げ、主導権を握る。その後は一進一退の攻防が続くが、虎の子の1点を守りきり、2回戦へと駒を進めた。
「立ち上がりは相手の圧力が強くて、何度かゴールに迫られてしまった」という古川監督の言葉通り、序盤は立て続けにシュートを打たれ、ピンチを迎える。しかし公式戦初出場のGK松本を中心とした守備陣が体を張って切り抜けると、15分には鮮やかな連携プレーからゴールが生まれる。高橋のスルーパスに抜け出した仙頭がクロスを上げると、中央に走り込んだ佐藤が押し込み、先制点を決める。尚も追加点を奪うため、攻撃に圧力をかけるも、相手の守備を崩すことができない。前半を1点リードで折り返し、迎えた後半は、オープンな展開となる。時間の経過とともに、1点を狙いにくる東学大は攻勢に転じ、守備の時間が長くなる。しかし、75分の決定機では、坂元がカットインからシュートを放つもポストに。佐藤が跳ね返ったボールを拾い、クロスを上げるが、仙頭のシュートはまたもポストに阻まれてしまう。以降は再三ゴールに迫られるも、守備陣が奮起し、1点のリードを守って勝利を収めた。
アミノバイタルカップの敗戦から迎えた天皇杯予選1回戦は難しいゲームとなった。試合後、古川監督は「本選には最低限行きたい」と次なる戦いを見据えていた。ここから先の相手は1部、もしくはJクラブなど格上との戦いが待っており、厳しい試合が続くことが予想される。イレブンはさらなる高みを目指して、今年もまた東京都に旋風を巻き起こす。
■コメント
・古川監督
立ち上がり学芸さんの圧力が強くて、何回かゴールに迫られるシーンもありながら、選手達にこのゲームをしっかりやりきろうという想いがあった分何とか絶え凌ぐことができた。その中で逆に先制点を取ることもできて、最終的にその1点を守りきることができたことは1つ大きかったと思う。(GK松本について)練習の時から十分に実力を見せていたし、良いキーパーであることは選手もみんな認知していた。本来であればアミノバイタルカップの2回戦で勝ち上がって、全国が決まった段階で使いたいなという目論見はあったけど、2回戦で負けてしまったので、それができなかった。公式戦でしか体験できないことや、見えてこない部分もあったりするので、チャンスを与えたというよりは、自ら勝ち取ったという表現の方が正しいかなと。(天皇杯もある意味全国大会となるが)去年4年生を中心としたチームが、決して無理ではないんだということを証明してくれたし、今年のチームもその想いを受け継いでいるので、東京都の代表を勝ち取ることを目標に本気で向かっていると思う。もし、本選に出場できて1回戦の岩手代表に勝てば、J1のベガルタ仙台と試合をすることができるので、最低限そこまでは行きたいなと選手達にも言っている。ただ、今日含めて7試合勝たないことには東京都の代表にはなれないし、その中でも関東1部を少なくても3、4試合叩かないといけない組み合わせなので難しいとは思う。でも、我々としては1試合ずつより良い相手と緊張感のあるゲームを1試合でも多く積みたいなということが目的なので、その結果都代表だったり、J1との戦いを得られればこの上ないことだと思う。(次戦に向けて)連戦で疲れているとは思うが、精神が肉体を凌駕して、より選手達の成長を促す良い機会。リーグ戦とカップ戦は別かもしれないが、勝てば後期リーグに向けて自信にもなると思うが、負ければ苦手意識を持ちかねない。なので、前期リーグでやられている分、しっかり敗戦の悔しさをぶつけたい。
・坂元達裕(社2=前橋育英)
前半は流れに乗れなくて軽いミスも多くて焦ったが、後半は相手の疲れも見えてきてドリブルを仕掛けたりチャンスを作ることができたので、そこは良かったが点は決めきれなかった。(後半に惜しいシーンがあった)相手もドリブルで来るとは思ってなかったと思うので、相手の意表を突いた。中に切れ込んでニアにという形は自分の得意のプレーなので、そこを決めきれなかったのは悔しい。(アミノからの切り替えは)桐蔭横浜に負けて今年は全国出れなくて、自分のせいというのもあると思うし責任も感じているが、そこは切り替えて、去年は結構いいところまで行っているのでそれ以上行けるようにやっていきたい。(明日に向けて)リーグ戦で負けているので、連戦でどれだけプレーできるかが大事だと思う。自分の力を出し切れるように頑張りたい。
・松本健太(国1=柏U‐18)
大学入ってから初めての公式戦だったけど、入りからスムーズで緊張とかもない状態でできた。自分としては、内容よりも無失点で抑えることができた。(試合中意識したことは)とにかく練習から常に出るイメージはできていたので、練習からやっていることを試合に出すだけだと思っていた。それが結果に繋がったので良かった。(後半守りの時間が長かったが)いつもあの時間帯に押し込まれていたので、ピッチ内ではみんなで守るぞという意識はあった。体張る所は張って、よく守れたと思う。(次戦に向けて)出るかどうか分からないけど、出たらいつも通りプレーして、チームの勝利に貢献したい。
TEXT=豊川拳大 PHOTO=横山恵美、藤井圭、土橋岳、金澤瑞季