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2016.09.16
サッカー

[サッカー]決定力欠きドローも、“キーマン”宮野躍動

第90回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(後期)

第13節 9月14日(水) RKUフットボールフィールド

東洋大0-0東学大


<警告>

14分 徳市

88分 田中



<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF

白石直毅(国3=前橋育英)

飯島樹生(国4=流経大柏)

徳市寛人(法4=東福岡)

水落敬(国4=埼玉栄)

▽MF

田中舟汰郎(国4=横浜FC・Y)

坂元達裕(社2=前橋育英)75分→FW宮野直也(法3=西武台)

高橋宏季(国2=FC東京U-18)

勝野瑛(国2=浦和Y)90分→MF原田守(国3=藤枝東)

▽FW

仙頭啓矢(国4=京都橘)

佐藤仁紀(国4=武南)84分→小堀将人(国3=八千代)


少ない時間で存在感を示した宮野


田中も結果が欲しいところ


 後期リーグ連勝スタートをかけ、相性の良い東学大との一戦に臨んだ。中3日の厳しいスケジュールとなったが、守備陣はこの日も安定感を発揮し無失点に抑える。しかし、多くのチャンスを演出しながらあと一手に欠け得点を奪えず、悔しいスコアレスドローとなった。

 計10本のシュートが、ゴールネットを揺らすことはなかった。ゲーム序盤は守備陣からのパスがつながらず自陣での守備に追われる展開が続く。しかし、田中、坂元を軸としたサイド攻撃から主導権を盛り返した。中央では仙頭や、公式戦初ゴールを狙う高橋宏が3列目から飛び出し積極的にシュートを放つが、ゴールには至らず前半を折り返す。後半もサイドを中心に、終盤には中央での細かいパス回しでアクセントを加えながら1点を狙う。しかし、引いてくる相手の守備に阻まれた。相手に決定的なチャンスを作られることがほとんど無かっただけに、古川監督の言うような「勝ち点2を落としたと言った方がいい」ゲームとなった。

 後期リーグのキーマンとなりえるか。無得点に終わった攻撃陣だが、途中出場の宮野は確かな存在感を見せつけた。75分に坂元と代わりピッチに立つと、攻撃の軸となっていた右サイドで躍動。「自信はある」と話すドリブルで外に中に切れ込み、チャンスを作り出した。それでも「正直何もできなかった」と悔やむ宮野は、結果を求めている。それは夏からだ。「自分に向上心を持って取り組んできた」と話すように、シュート練習で汗をかき続けた。時には一人で、時には同じく結果を欲する田中とともに、結果を残す練習を繰り返し行った。調子も後期リーグ開幕前から上向きで、古川監督も「後期リーグのキーポイント」と語るなど期待は大きい。あとは決めるだけ。「出たら決めます」と次節への意気込みを語る宮野の表情には、大きな自信が宿っていた。

 この引き分けによって首位との勝ち点差は6に広がり、これ以上離されたくない状態となった。次節も中3日で訪れるが、田中は「きついのは相手も同じ」と話す。連勝はならなかったが、次節から連勝街道を築き上げる。


■コメント

・古川監督

前半は学芸大の出たしだとかセカンドボールの早さで土手を踏むシーンが見られて、どっちに転んでもおかしくないゲームだった。後半はある程度押し込みながらゲームを進めて、決定的なチャンスもなんとか作れた中で決め切れなかった。このところで勝ち点2を落としたと言った方がいい。サイドを崩してしっかり得点までつなげていくラストプレーの精度や中で合わせる選手のシュート、タイミング等はまだ改善できる。(次節へ向けて)今日のゲームで勝ち点3が欲しかったが、勝ち点2を失ってしまった。これが2試合続けて勝ち点を失うと1試合以上のダメージになる。実質勝ち点4を失うと昇格レースから置いていかれるので目の前の1試合をしっかり戦って勝ち点3をものにしていくことが可能性を広げることになる。期間が短い分しっかりリカバリーしていい状態でのぞみたい。


・田中(国4=横浜FC・Y)

(相手と)1対1になったら仕掛けて、クロスとかシュートを意識していたんですけど、結果に反映しなかったので、次はもうちょっと結果にもこだわりたい。(後半は1点が遠かったが)そうですね。本当に押し込むだけのシーンとかもあったので、そういうところをもっとパワー持ってやりたかった。崩すところはもうできるので、最後いかに点を取るか、これから課題になってくる。(次節へ向けて)中3日の試合できついのは相手も同じ。自分達が昇格するためには、勝ち点3を毎試合積んでいくしかないので、勝てるようにコンディションを整えていきたい。


・宮野(法3=西武台)

正直何もできなかった。率直にもっと頑張らないといけない。(後期の感触は)自分が出て流れを変えられたり、チームを助けられたら出る機会も増えるのではないかなと思う。(夏から調子が良さそうだったが)自分的にシュートを決める、結果を残すことを考えていた。シュート練習を朝練から一人でやったり、舟汰郎くん(田中 )と一緒にやったりして、どんどんシュートを打てるように、入るように自分に向上心を持って取り組んできた。(アピールしたい点は)ドリブルも自信はあるが、現状途中から出て何もできてないので、出て何ができるかだと思う。明日も自分は試合があるので、そういうところをどんどんアピールして、結果残してどんどん出場機会を増やすしかないなと思う。(次節へ向けて)出たら決めます。


TEXT=當麻彰紘 PHOTO=美浪健五、横山恵美、當麻彰紘