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2016.09.26
陸上競技

[陸上競技]関東大学女子駅伝 過去最高の3位で杜の都出場決定!

第22回関東大学女子駅伝対校選手権大会

9月25日(日)印西市千葉ニュータウン周回コース


総合3位 東洋大  1:41'02(30.6km)※東洋大新

1区(4.6km)内田寧々(食3=学法石川)15'17 (6位通過・区間6位)

2区(4.5km)山口いずみ(食1=順天)14'38 (7位通過・区間9位)

3区(3.3km)室伏杏花里(食2=白鴎大足利) 11'01 (7位通過・区間5位)

4区(5.8km)白川恵理菜(食1=常総学院) 18'53 (4位通過・区間2位)

5区(4.6km)森田歩美(食2=浜松商) 15'22 (3位通過・区間4位)

6区(7.8km)佐藤早也伽(食4=常盤木学園) 25'51 (3位・区間5位)


1区内田(左)→2区山口


2区山口(左)→3区室伏


3区室伏(左)→4区白川


4区白川(右)→5区森田


5区森田(左)→6区佐藤早


アンカー佐藤早が3位でフィニッシュ。東洋大新記録樹立した。


過去最高順位3位で杜の都への切符を手にした選手たち。ゴール後、笑顔で喜びを分かち合った。


 駅伝シーズンの幕を上げる第22回関東大学女子駅伝対校選手権大会が行われ、東洋大は全日本女子駅伝(以下、杜の都)の出場権を掛けコースを駆け抜けた。選手たちは攻めの走りでタスキをつなぎ、過去最高順位の3位でフィニッシュ。見事、杜の都への切符を手にした。

 

 一人一人の強さが光るレースだった。1区の内田(食3=学法石川)は終始、先頭集団の後方で他の選手の動きを見ながらレースを進めた。「ラスト1kmは意地で走った」と自身も振り返るように、最後まで粘りと強さを見せ6位でタスキリレー。チームにいい流れを作った。2区を任された山口(食1=順天)は「最初からとばしてしまった」と自身の走りを振り返るも、1年生ながら前との差を大きく開けることなく3区の室伏(食2=白鴎大足利)につないだ。室伏も安定した走りで7番目の順位をキープ。シード校の大東、日体、農大の3校を除いた中で上位5校に入れば杜の都への出場が決まる。安心して杜の都の出場権を得るためにも後続の選手の追い上げに期待がかかった。その中、4区の白川(食1=常総学院)が絶好調の走りを見せた。「前に前に、1秒でも」という言葉がそのまま体現された積極的な走りで、順位を一気に4位まで押し上げ見事区間2位。3位城西大には5秒差まで詰め寄った。5区を任された森田(食2=浜松商)は白川の作った流れを止めることなく1つ順位を上げ3位でアンカーの佐藤早(食4=常盤木学園)へタスキを託した。佐藤早は前後の差があまりない中、自分のペースを崩さないことを意識しながらレースを展開。他大学の選手の速いペースに少し影響を受けたが、途中で自分のリズムを取戻す冷静さを見せた。ゴール後「2位に差をつけられてしまって悔しい」と佐藤早は語るが、結果は堂々の3位。4年連続、4回目の杜の都へ駒を進めた。

 

 3位という結果は東洋大にとって過去最高順位。しかし、この結果でも監督や選手たちは満足していない。「このままでは仙台で戦えない」と語るのは永井監督。目標である杜の都のシード権を獲得するためには、さらに力を付ける必要があるとすでに全員が自覚している。本番に向け、決して油断することなく努力を続ける彼女たちから目が離せない。

 

■コメント

・永井監督

(過去最高3位というのは)うれしいが、レースを見てみると2位になるのも6位になるのも紙一重という展開だった。大東以外のチームとは力の差が無い中で3位にはなれたが、このままでは仙台では戦えないというのを感じた。(区間オーダーの決め手は)今年は白川を4区というのを早くから決めていた。それだけの力があることは分かっていた。なので、前半をどう乗り切るかというのを一番考えた。(その前半は実際どうだったか)やはり前半はどこの大学も遅れたくないので主力が来ている。その中で耐えた方だが、あそこでもう1つ上の方にレースができていないと。全日本ではそこの間に10チームくらいが入ってくるわけだから、そうなってくると流れに乗れないレースになってしまう。その1、2、3区の前半が上位でつながるかが、これからやっていかなくてはならない課題。(駅伝シーズンに向けて言い続けていることは)全日本でシード権を取るための関東にすること。関東のシード校と勝負ができなかったら、関東終わってから何かしようとしても遅い。4月から8月の間でどれだけいいチームが作れるかというのを常日頃やってきた。その点に関してはうまくまとまって、走れない選手も向上心を持って取り組んでいる姿とかチームに貢献するんだという動きが少しずつ見られてきた。それが今日の盛り上がったチームにつながったと思う。(杜の都に向けては)やはり前半。そこをどう乗り切れるかをもう1ヶ月考えながら過ごしていきたい。順調にはきているのでやるべきことをしっかりやって、本場を迎えればいい勝負ができる。今日のレースが自信になったと思うので、それをさらに膨らましては成長させていきたい。

 

・1区 内田寧々(食3=学法石川)

1年生が結構速かったので、夏合宿に行ったメンバーは誰が走っても結果が同じだったと思う。最低限自分がやらなきゃいけないことはやったと思うが、それ以上の走りは今回できなかったと思う。(1区に起用されたときは)1週間前のポイントで自分は離れて今回は無理かなと思っていたので、選ばれたときはびっくりした。自分で大丈夫かなと不安だったが、任されたからにはしっかり自分の役割を果たそうと思って、ちゃんとした順位内でタスキを渡すことだけ考えて自分の走りに集中しようと思った。最初はずっと中間にいて追う展開だったが、今年に1万mを2回走ったことが自信になっていてラストで絶対に自分だったら抜かせるだろうと思っていた。1.5kmぐらいまでは後ろから動きを見て冷静にレースを進めて、ラスト1kmで落ちてきたので切り替えて、意地で走った。(山口へタスキをつないだときは)とりあえず自分は役目を果たしたのでほっとして、全然力がないわけではなく誰が走っても同じような感じだと思っていたので、安心して渡した。そんなに心配ではなかった。(杜の都に向けて)監督が言ったように大東大は一番速い選手を使わなくてもあんなにぶっちぎりなレースだったので、ここで満足しては駄目だと去年以上に思った。早也伽先輩も今年で最後なので、やっぱり最後はいいレースをしてもらいたい。去年はハラハラして先輩に頼った形の駅伝レースが多かったので、今年は早也伽先輩の走りに任せっきりじゃなくてしっかり一人一人が自分の持ち味を出して、今日みたいに全員で今年こそはシードをとりたい。

 

・2区 山口いずみ(食1=順天)

3位という思った以上によい結果で、本当に良かった。(レースを振り返って展開などはどうだったか)監督から「落ち着いて行け」と言われていたが、いざレースが始まると前に前にという感じで最初からとばしてしまった。3kmをトラックのベスト記録よりも速いペースで通過するというだいぶとばした走りをした。(課題は見つかったか)ラストの1.5kmで相当タイムが落ちてしまったので、そこでもっと粘れるよう頑張りたい。(杜の都に向けて)いつも東洋は下のほうの順位でただ単に走っているだけの状態になっているので、しっかりと上位に食い込めるように、またちゃんとテレビに映れるように頑張りたい。

 

・3区 室伏杏花里(食2=白鴎大足利)

1区の先輩がいい位置で持ってきてくれて、初めての駅伝だった1年生がそのままのいい流れで持ってきてくれた。その流れを崩さないようにと思って走った。1番短いコースで、2km過ぎた後徐々に上るので、最初足を使わないように落ち着いて1km入って、ラスト1kmで切り替えた。(タスキリレーをするとき)本当は前の二人を抜いて渡したかったが、差を詰められず悔しい。でも(白川)恵理菜がすごく絶好調だったので、安心して渡すことができた。(3位という結果は)もうびっくりというか、初めて3位に立ったので本当にうれしい。(杜の都へ向けて)自分は今回の大会は絶好調ではなく挑んだので、全日本まであと35日あるのでしっかり調整して今度は絶好調で挑みたい。

 

・4区 白川恵理菜(食1=常総学院) 

素直にうれしい。(自身の走りを振り返って)最初から積極的な攻めの走りと後半の粘り強さで自分の特長を生かしたレースができた。(レース展開は)監督に1.5kmぐらいまでは焦らずにリズムに乗っていて少しずつ前が近づいてきたので一気に抜いた。中大と白鴎大は近くにいたので2kmから2.5kmで抜かせた。農大は中間を過ぎたラスト2kmぐらいで抜かせた。城西大もずっと背中が見えてて追い付きたかったが、自分も苦しかったので間を詰めることができなかった。それでも「前に前に、1秒でも」という気持ちを持って走った。(コンディションは)自分でもいい状態できていることは分かっていたので、自信を持って臨むことができた。(タスキを渡すときの気持ちは)3人抜いたことで先輩たちならやってくれると信じていた。(杜の都に向けて)今回自分の目標にしていた18分台と区間3番以内に入ることができたので、次は全国でも目立てる存在になるために練習してシード権獲得に貢献したい。

 

・5区 森田歩実(食2=浜松商) 

前の区間の白川がいい位置で持ってきてくれた。前半のペースが遅かったが、追い付かれたときに1人に付いていって後半粘れたので良かった。1つでも前で佐藤早に渡そうと思って走った。前半の遅さは今度修正したい。(総合3位という結果について)杜の都でシードを取るにはもっと上を目指していかないといけない。前の年より上にいけたのはうれしいがこれからもっと力を付けていかなければならない。(杜の都に向け)選手として走れるように、またシード権を取って富士山駅伝につなげられるような走りをしたい。

 

・6区 佐藤早也伽(食4=常盤木学園)

(タスキを受けたときは)前も後ろも近い状態だったので自分のペースを崩さないようにいこうと思った。1kmを過ぎたくらいで農大に前をいかれて、3kmくらいまで付いていったがペースが速かったので、自分のペースに切り替えた。(きつかった部分は)後半よりも中間。後ろがすごく気になった。(3位でフィニッシュした感想は)うれしかったが、2位と差を付けられてしまったので、悔しいという気持ちの方が自分は強い。(駅伝シーズンに向けて自分の中で変えたことは)監督からはずっと前から長い距離でいくということを言われていたので、少しでも距離を踏むように意識して練習していた。(エントリー中、唯一の4年生だったが)走れない4年生の分まで自分がチームを引っ張っていかないとという思いがあった。(最後の杜の都になるが)今年は下級生に勢いがあるので、その勢いに負けないように自分も粘り強い走りをする。チームの目標であるシード権を狙っていきたい。


TEXT=小野由佳莉    PHOTO=吉川実里、畑中祥江、福山知晃、小野由佳莉、大谷達也、伊藤空夢

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