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2016.10.12
硬式野球

[硬式野球]王者・亜大に雪辱果たす 指揮官「東洋らしい野球ができた」

平成28年度東都大学野球秋季1部リーグ戦・亜大1回戦

10月11日(火)神宮球場

○東洋大6-3亜 大

(イニングスコア)

1回戦









亜 大

東洋大



(東洋大)

○飯田(3勝1敗)、山下、片山翔-西川元

本塁打:安西(二回スリーラン)

二塁打:阿部健、中川、笹川


打順                    
守備
名前




(二)
阿部健(営4=帝京)

(右)安西(営4=聖光学院)


(指)
中川(法2=PL学園)

(中)笹川(営4=浦和学院)

(一)上島(営4=佐久長聖)

打一鳥居(営4=愛工大名電)
(三)田中将也(営3=帝京)


(左)茶谷(営4=東北)

打左
西村(営4=広陵)



(遊)津田(総1=浦和学院)


(捕)
西川元(営3=浦和学院)





31


名前


球数四死球
○飯田(営3=常総学院)2591
山下(営1=東邦)21/31033
片山翔(法3=大社)
2/310



飯田に祝福を受ける安西

7回3失点と粘り強い投球をした飯田

初のスタメン出場となった上島は逆転の犠飛で期待に応えた

春に唯一1試合も勝てなかった亜大との初戦は、投打が噛み合い危なげなく勝利。初回に予期せぬ出塁によって飯田(営3=常総学院)が走者を背負ってそのまま失点するも、すぐに中川(法2=PL学園)と上島(営4=佐久長聖)の主軸の活躍により逆転する。二回には安西(営4=聖光学院)の2試合連続弾も飛び出し、亜大との雪辱を果たした。

 

 この試合は安西を中心に回っていた。初回に打球の目測を誤り、飯田に走者を背負わせてしまい、亜大に先制されてしまう。その失敗を「取り返したかった」と二回裏2死一、二塁の好機で打順が回ってくると、2球目をスタンドに運んだ。先週の国学大戦に引き続き、2試合連続の本塁打を放ち思わぬ活躍をみせた。

 2試合連続大技でチームに貢献しているが、安西は小技を期待されている。開幕前から1番に座る阿部健(営4=帝京)が出塁した時には犠打で好機を演出し、主軸に回すというつなぐ役割を与えられていた。この試合でも、好調の阿部健が初回に出塁するとすぐさま犠打で三塁まで進める。直後に、主軸がしっかりと作った好機をものにし、逆転に成功する。

 この試合に賭けるものはチーム全体で大きかった。春は現体制の選手では誰も経験したことのない1部の舞台で果敢に立ち向かい、勝ち点4を奪取しながらも惜しくも3位に終わる。そのことを選手たちは振り返ると、必ず出てくるのは亜大との試合での悔しさだった。唯一勝ち点を落としたのもあるが、なによりも1試合も勝てずに終わってしまった相手。2部上がりながらも好成績を残し、いい経験をした分今季の亜大戦は優勝よりも大事な試合と捉えていた。

 その結果、今季の東洋を表すようなしっかりとした試合運びが出来た。投手陣も飯田が試合を作り、山下(営1=東邦)、片山翔(法3=大社)の勝ちパターンがしっかりと引き継いだ。春は大量失点で打線も振るわずに連敗した相手だった。しかし、この試合では今の東洋の野球を象徴するような試合が王者相手に出来たというのは勝ち以上に大きい。こういう試合運びが出来るのは投手陣の活躍はもちろんのこと、打線では強力な主軸を中心に回し、いざとなったら安西のような伏兵が打つという抜け目のなさが強さの秘訣ではないだろうか。春の雪辱を秋に返す。チームは優勝という大きな目標を前に総力を使って勝ち抜いていく。

■コメント

・高橋昭雄監督
(点を)取られた分取り返して、東洋らしい野球ができた。安西のホームランが効いたね。山下はよくつないでくれた。(明日も)総力戦で頑張るしかない。

・笹川主将(営4=浦和学院)
出だしはよかったが途中苦しかった。ピッチャー陣が頑張ってくれたからまあ良かったです。(八回は)もう一点ほしくてなんとか一本と思って。ピッチャー陣が良かったからその流れを維持したかった。明日に向けて、今日は中だるみしてしまったからしっかり引き締めてやっていきたい

・安西(営4=聖光学院)

初回で守備ミスをしてしまったので取り返したかった。チャンスで回ってきたので、打ってやると思った。打った瞬間は上がりすぎたかなと思ったがうまく風に乗ってくれた。春は亜大に負けて優勝できなかった。この負けをいかすためにも、今季も優勝という目標の前に、まずは亜大に勝つことを意識していた。こういった形で初戦を取れたのは良かったので、明日も全力で勝ちに行きます。

・飯田(営3=常総学院)
調子も良く、一球一球丁寧に投げれたと思います。(亜細亜大の打線は)粘っぽく、機動力もあるので先頭バッターを抑えることを心がけました。


TEXT=青池藤吾  PHOTO=青池藤吾、美馬蒔葉