記事
第92回関東大学バスケットボールリーグ戦
10月29日(土) 日体大世田谷キャンパス
東洋大66―69順大
14|1Q|22
8|2Q|11
32|3Q|10
12|4Q|26
スターティングメンバー
2山口健大
25島崎脩
29岩淵俊也
33平孝介
88山本大貴
ボールを呼び、オフェンスのリズムをつくった山本主将
ゴールに向かう姿勢を見せた山口
島崎は積極的なプレーで得点に絡んだ
2部残留をかけた負けられない試合。前半戦終わりに22-33と11点差をつけられてしまうが、3Qで逆転、シュートの調子を上げ得点を重ね、今度は逆に54-43と11点リードする形に。そのままの勢いで逃げ切ると思われたが、その後チームはなかなか得点に結び付けられない一方で順大に次々とシュートを決められ逆転負け。最終スコア66-69と辛くも敗戦を喫した。
「最後の4Qが全てだった」。山本主将(済4=市立船橋)が語るように、勝利への希望に満ちて迎えた4Qはチームの弱いところ、勝ち切れないところが現れた結果となった。
先制点を決めたものの相手のスリーポイントシュートやかさむファールに苦しめられ11点ビハインドで終えた前半戦。苦しいゲーム展開を覆したのは3Qからだった。積極的なディフェンスから相手のミスを誘い、自分たちのオフェンスにつなげる。「速攻が増えていったのでそれは良かった」と島崎(ラ4=松本蟻ヶ崎)が語るように早い走り出しからディフェンスを待たずして得点を決めた。負けじと順大も強いディフェンスであたるがそれすら相手のファールにし、自らの得点へつなげる。山本を筆頭に選手各々が調子を上げ連続で得点し、今度は逆に54―43と11点リードの状態で3Qを終えた。
好調な試合運びに盛り上がるチーム。迎えた4Q、序盤取って取られての攻防を繰り返すもルーズボールやリバウンドなどでボールへの執着を見せ、変わらずリードし続ける。このままいけばきっと勝てると信じていた。
ところが順大のとったタイムアウトを契機にチームの勢いは低迷する。チームは変わらずゴールへのアプローチは続けるもリングに弾かれ得点できない一方で、順大は次々と得点を重ね気付けば同点に。望みをかけ山口(済4=桐光学園)がスリーポイントシュートを放つもリングに阻まれ、逆に相手に速攻されとうとう逆転を許した。必ず相手の得点を止めたいこの場面、はやる気持ちを抑えきれずにディフェンスが前のめりになってしまう。全員がボールに寄った瞬間裏を取られ相手をゴール下フリーでうたせてしまう。今試合で積極的なプレーの目立った島崎のスリーポイントシュートが決まるが、追い越すことはできぬまま試合終了のブザーが鳴る。無念にも66―69と僅差で敗れ、3部リーグへの入れ替え戦出場を確定させた。
次戦は同様に3部リーグとの入れ替え戦出場を確定させている法大。「どの試合も勝ちにこだわっていきます」。悔しさをにじませながら岩淵(済3=新潟商)は語った。リーグ戦最後の試合を勝利で飾るべく、チーム一丸となって次戦に臨む。
◾︎コメント
・目(さっか)監督
最後3分くらい、同点のときに信じたことをやらないから。オフェンスもディフェンスも。特にオフェンス側で指示を出したが、勝手にドライブいったとか。そういうのがあるんじゃ、やっぱりチームは勝てない。言った指示通りやってくれればまだ僕のミスだって言えるが、結局ハイローで攻めろって言ったのに、ハイポストにボール入れないでドライブしていくっていうことも今日敗因かもしれない。(4Qでのタイムアウトで話したこと)リバウンドを全くとらなくなっちゃったのでそこと、あと山本がオフェンスでリズムつくっていたので、山本から攻めるときに周りがもうちょっと動いても良かった。ディフェンス粘ったけれど終盤逆転されたのは力がない証拠だね。
・山本主将(済4=市立船橋)
出だしが良くなかったが、3Qで改善できた。4Qで点数をリードしたときに、油断が少しできて、戻りだったりルーズボールが甘くなってしまった。勝っていても4Qで負けるというのが多々あるので、焦りというか不安はあった。自分の中で引き締めようとはしていたが、そういうチームの癖というか、そういうものを変えるのは難しかった。3部には絶対に落としたくない。後輩のためにも、3部でやらせるようなメンバーではないし、2部で通用する力を持った選手ばかりなので、僕たち4年生が引っ張ってやっていけるかが大事。入れ替え戦はもう確定してしまったが、負けて終わるなら勝って終わって、気持ちよく臨んで、2試合で終わらせて勝って終わりたい。
・島崎(ラ4=松本蟻ヶ崎)
すごい悔しいとしか言えない。個人的には、練習中とか外のシュート入っていたし、最初からドライブで攻めて相手のディフェンスを崩すというのを意識した。立大戦の最後も前からプレッシャーかけるというのが良かったので、それをまた意識して3Qの出だしから速攻が増えていったのでそれは良かった。(チームの反省点は)最後、10点差で勝ってて全員ディフェンスもオフェンスも足が止まっていたし、人任せなところがあったのかなと思う。(次戦に向けて)入れ替え戦も確定してしまったが最後の試合も大事になってくると思うので、チーム一丸となって勝ちにいきたい。
・山口(済4=桐光学園)
試合全体の内容は悪くはなかった。けど、最後弱気になってしまった部分と、ディフェンスが継続できなかったことが敗因。メンバーも沢山交代してやってはいたが、プレッシャーから足が動かなくなってしまって、追い上げムードに持ち込めなかった。自分たちの弱いところ。今年はそういう試合が多い。入れ替え戦いかないように1年間やってきた。1部昇格、インカレ目指してやってきた。でも結果は結果。入れ替え戦に向けてやれることをやるしかない。いくら、タラレバを言っても結果は変えられない。入れ替え戦まで練習もあるので、その練習でどれだけ良くできるか。頑張って3部に落とさずに、引退したい。次戦の法大は、前回40点くらいしか取れなくて負けてしまった。強いプレッシャーの中でも攻めることができるように。じゃないと、入れ替え戦でも勝つことができないと思う。リーグ最終戦しっかり勝って、入れ替え戦につなげたいです。
・岩淵(済3=新潟商)
踏ん張らなければいけないところで、やりきれなかったことが敗因。3Qで10点離したところで守りに入ってしまって、4Qまで3Qの攻め方を維持できなかった。本当は10点ではなく20点でも離さなければいけない場面で攻め切れなかったのが駄目だったのだと思う。次の法大戦は入れ替え戦決定校同士の試合だから、周りから見たらどうでもいい試合かもしれないけど、それを勝つか負けるかでは入れ替え戦に入る気持ちが違ってくるので、大事にしていこうということをミーティングで話した。それで気持ちを切り替えて、入れ替え戦も必ず勝って、2部残留が最低条件。どの試合も勝ちにこだわっていきます。
TEXT=外狩春佳 PHOTO=土橋岳、木谷加奈子、高橋雪乃