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第100回日本陸上競技選手権リレー競技大会
10月29日(金)~10月31日(日)日産スタジアム
▼1日目
男子4×100mリレー 予選
2組
7着 東洋大(津波ー与那原ー森下ー北村)40"91
▼2日目
男子4×400mリレー 予選
2組
3着 東洋大(松原ー櫻井朴ー花岡ー池田)3'09"34※決勝進出
▼3日目
男子4×400mリレー 決勝
7位 東洋大(松原ー櫻井朴ー花岡ー池田)3'14"49
2走・櫻井朴→3走・花岡(左)のバトンリレー
3日間にわたり開催された日本選手権リレーに4×100mリレー(以下、4継)、4×400mリレー(以下、マイル)が出場。マイルは最大のエース・ウォルシュ(ラ2=東野)を欠いたフレッシュなメンバーで7位入賞を果たした。
マイルは1年二名、2年二名の若いメンバー構成でエントリーし、うち櫻井朴(総2=国学院栃木)と松原(法1=九州学院)は全日本インカレ優勝メンバーである。ウォルシュを欠いた中でも3分7秒台を出すことを目標に挑んだ。予選、スタートこそ出遅れたものの、徐々に順位を上げていくとアンカーの池田(法2=岩村田)が粘り、2位と僅差の3位でゴール。即時決勝進出確定の2位には惜しくも入れなかったが、なんとかタイムで拾われ8位で決勝に駒を進めた。向かえた決勝では1走松原が大きく出遅れてしまう。「実力不足や調整不足が一番の原因」と悔しさをにじませた。続く2走以降も遅れを取り戻すことはできず苦しいレース展開に。梶原監督も「一人が崩れても他のメンバーで少しずつ挽回するというチームにならないといけない」と評価し、反省点の多い内容となった。しかし、7位入賞を果たしたことにより、予選敗退を喫した昨年よりレベルアップしたことに違いない。3走の花岡(法1=新潟明訓)が1年目を「下積み時代」と位置付けたように、リレーチームもここを原点にさらにレベルアップしていきたい。
一方、初日に行われた4継は終始流れに乗れず予選敗退となった。1走・津波(ラ1=那覇西)は先週の日本ジュニアで100m4位入賞を果たし、10秒62の好記録で自己ベスト更新していただけに想定外の展開となった。
「エースに頼りがち」になってしまうことを課題としてきた東洋大リレーチーム。五輪選手という最大の武器を持つ東洋大だが、リレー競技はエース一人だけでなく、メンバー一人一人の力を合わせて勝負することが求められる。今大会のようにエースを欠いた時こそ個々の力を発揮したいところだ。今回の悔しさをバネにし、冬季に地力を高めていく。
■コメント
・梶原監督
いいところが出せなかった。4継の方は全日本インカレの予選ではかなりいい走りができていたと思うが、そのうちの1走、2走は今回も同じメンバーだった。津波は先週の日本ジュニアの100mでも4位に入っているし自己ベストも大幅に更新していて、それなりの流れを作れると思っていたが、後半が良くなかったと本人も言っていた。2走の与那原がそれを感じ取ったのが少し躊躇(ちゅうちょ)して出てバトンが詰まった感じ。1、2走で流れを作れないまま3走も硬くなって全くいいところがないままで終えてしまった。マイル予選は1走の松原がちょっと走れなかったが、その他のメンバーはそれなりの走りだった。このメンバーで3分7秒台が出したいねと話していたので期待をしていた。決勝は松原がアップのときから調子が悪く、出遅れてしまった。残りの3人では日本選手権という舞台で挽回するという飛び抜けた力はない。流れに乗っていかないとエースがいない中では厳しい。一人が崩れても他のメンバーで少しずつ挽回するというチームにならないといけない。エースに頼りがち。4継もマイルも今回のレースを糧にして冬季練習に取り組みたい。
・池田(法2=岩村田)
予選は結構いい感じで疲労も残っていなかったので今日は出せるかなと思っていたが、走ってみて前と離れすぎていたか、実力不足か、追い上げることができなくて悔いの残る試合になった。(今シーズンを振り返って)シーズン前半はけがをしていて、個人でもリレーも入れなくて、本格的に入ってきたのが9月の新人戦だったので、故障明けでうまく本調子に乗せることができなかった。冬はケアもして来年に向けていきたいと思います。
・櫻井朴(総2=国学院栃木)
(ウォルシュ)ジュリアンのいない中で予選通って決勝で勝負するというのが目標だったが、決勝は勝負できなくて悔しい。(自分の走りは)予選はいつも通りだったが、決勝は1走で後輩の松原が遅れてきたので追い上げたかったができなくて情けない。力不足。ベストは出たが、一つ上に行けたかなというところでいけないのは悔しかったが、リレーで日本一になれたことは自信になって来シーズンにつながると思う。(来週の大会の目標は)自己ベスト更新と関東インカレと全日本インカレの標準を突破すること。
・花岡(法1=新潟明訓)
関東インカレ、全日本インカレ、決勝は出られなかったので今回東洋のユニフォームを着て走れたことはすごくいい経験になった。(自分の走りは)予選は良かったが、決勝は気温が低くて風が強かったのもあるが、走りは良くなかった。予選はいい走りができた。(今シーズン振り返って)とくにいい思い出がない。大学1年目なのでいい思いできないのはあたりまえかもしれないが、しっかりとした下積み時代としてたくさんのことを学んだ。これから2年3年になるにつれてそれを生かしていきたいと思う。
・松原(法1=九州学院)
4週連続試合で最後は駄目で悔しい最後になってしまった。実力不足や調整不足が一番の原因。(日本ジュニアでは400mで2位だったが)あの時も調子が良くなかったが、優勝を目指していた。去年も高校3年時に2位で1位がウォルシュさんだった。今年こそは優勝を狙っていたが、優勝できなかったことは悔しい。(今シーズン振り返って)出させて頂いたことはうれしかったが、出ただけの試合が多かった。使ってもらったのに結果が残せなかったのは悔しいシーズンだった。日本ジュニアも世界ジュニアも一歩及ばずというのが悔しかった。来年はもっと東洋大に貢献できるように頑張りたい。
TEXT/PHOTO=畑中祥江