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2016.11.21
アメフト

[アメフト]青学大に敗戦 すべては有言実行の最終戦へ

平成28度関東学生アメフト秋季リーグ戦

11月20日(日) アミノバイタルフィールド

東洋大26-38青学大

   7|1Q|3

     0|2Q|14

   7|3Q|14

   12|4Q|7


終盤の攻防はチームに光を見せた

最終戦、守備陣の奮闘が求められる


 3部入れ替え戦回避のためにも負けられない一戦だったが、この日も相手に先制点を献上してしまう。終盤は追い上げを見せるも、守備で締めることができず試合は終了。入れ替え戦へ進むこととなる下位2チームとは勝点1差、最終戦に命運は託される形となった。


 「先制点を取れないとしんどい」。西村ヘッドコーチ(HC)の悲痛な叫びとは裏腹に、先制点は青学大に入った。それでも、第1Qで逆転することに成功。相手のファンブルを誘い、そのこぼれをLB茂見(理4=都立富士)が敵陣エンドゾーンでそのままタッチダウン(TD)につなげた。連敗から抜け出した前節をターニングポイントに、勝利の予感を感じさせたが、第2Qからは青学大の攻撃が牙をむく。


 相手のスカウティングが機能し、パスから同じような形での失点が続いてしまう。「そこに対してウチが対応しきれなかった」と西村HCも失点を悔やんだ。第3Qで7-24と差を付けられると東洋大も攻勢を仕掛ける。WR大西(国2=関東国際)のランプレーや、QB伊勢馬場(食3=横浜栄)からWR田松(ラ2=秋田南)へのパスが通り、徐々に相手陣内へ侵入すると最後はRB高浦(理4=川口北)のパスキャッチでTD。第4Qでも、QB伊勢馬場の活躍が光り、相手を押し込む。ゴール前8ヤードでのパスからTDを取ると、終盤にもWR田松のTDで得点を重ねたが26-38でゲームセット。要所で重ねた失点が最後まで響く結果となった。


 「勝ち逃げをしなくてはいけない」チームにとって失点を多く重ねてしまうことは致命的。さらに、終盤に見せた攻撃を試合開始から展開することが求められる。「口では言っても、有言実行できてない」状態を繰り返してしまった今シーズン。一歩の踏ん張りで勝負が決まるスポーツでもあり、「フットボールとしての基本をできるように準備していかないと勝てない」と西村HCも最終戦に向けて基本の部分をもう一度チームに提議した。12月の寒空の下、2部残留を決められるか。運命の一戦へ、チームはすべてを懸けて前に進む。「このチームでやれる最後の試合は必ず勝って終わりたい」。長嶺主将(済4=函館ラサール)の言葉を、最後にチームで有言実行する。

 

声援を胸に最終戦をチーム一丸で戦う


■  コメント

・西村ヘッドコーチ

前半も後半も相手のスコアリングから始まったゲーム展開。先制をしていかなくてはいけないのに前半にしても後半にしても全部相手の得点から入ったというのが、受け身な試合にしてしまう。先制できなかったということに後悔が残るし悔しい。なかなかウチはキャッチアップして最後逆転して勝つというよりは、気持ちを高いほうに持っていっていい形で勝ち逃げをしなくてはいけない。なんとかして先制点を取れないとしんどいかなと。(気持ちは見れたか)今日に関しては勝ちたいという気持ちは最後、押し込んだ展開の時には見えた。けど、そこでできるならなんでもっと早くできないのかとも思うし、やっぱり気持ちの部分においてスタートの部分からできないと。口では言っても、有言実行できてない状態かなと思うし、ファーストプレー、ファーストコンタクトからいかに相手を圧倒できるかというところでウチの立ち位置も見えてくると思う。原点回帰というか、フットボールとしての基本をできるように準備していかないと勝てない。(攻撃で点は取れたが失点も多かったが)相手がウチをうまくスカウティングしてきたと思う。そこに対してウチが対応しきれなかった。(大西選手の評価jは)よく頑張ってる。ウチのブースターというか、一気に試合の流れを変えられる選手。彼には変わらず期待しているし、信頼している。それに対しては揺るぎはない。全部が全部、100%のプレーができるかというと難しいし、今日は3回ほど失敗している部分もあるけどそれは今までの試合を見れば今日の試合だけという部分もある。まだ2年生だし、できるところをもっと伸ばしたらもっと成長できると思う。


・長嶺主将(済4=函館ラサール)
 勝たなければ入れ替え戦が見えてきてしまう状況の中で、絶対に勝つという強い気持ちでやっていた。前回、4勝して勢いのあった成蹊と引き分けたことも自信になっていたし、そのいい流れを今日の試合にもつなげていければと思っていた。今日の試合は特に後半の最初の流れがあまり良くなかった。ディフェンスについては、相手の攻撃を抑えなければいけない勝負どころで上手く止めることができなかった。しっかり抑えてロースコアで勝っていかないといけないので、守りきれなかったことは課題だと思う。後半は攻撃的な試合を進められたことは良かったが、その勢いを序盤から力を出し切ることができなければいけないと思った。残り1試合、やるしかないので強い気持ちを持って戦いたい。今日の試合でオフェンスとディフェンスが上手く絡み合っていくことが大事だと感じたので、お互いのコミュニケーションをしっかり取っていきたい。このチームでやれる最後の試合は必ず勝って終わりたい。


・高浦(理4=川口北)
前半はもっと攻める姿勢を見せていきたかったが、いいプレーをしても途中で切れてしまって続かなかったので、なかなか点数が取れなかった。ディフェンスに迷惑をかけてしまったと思う。(TDを決めたことについて)試合中に指示が出ていたので決めようという気持ちでいた。しっかり点数を入れられて良かった。次回の試合は最終戦になるので、序盤から今日の後半のような勢いを出せるようにして、オフェンスをもっと盛り上げていきたい。



TEXT₌吉本一生 PHOTO=美馬蒔葉、松本菜光花、吉本一生