Article

記事


2016.12.13
サッカー

[サッカー]2試合連続の無得点 課題の多い敗戦に

第22回東京都サッカートーナメント〈第97回天皇杯本戦予選〉学生系の部 予備予選 2回戦

12月11日(日) 東洋大学朝霞グラウンド


東洋大0-2東学大


<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国3=柏U-18)

▽DF

倉本光太郎(国2=京都橘)

白石直毅(国3=前橋育英)

浦上仁騎(国2=大宮Y)

渡辺星夢(国2=前橋育英)

▽MF

原田守(国3=藤枝東)

坂元達裕(社2=前橋育英)

勝野瑛(国2=浦和Y)71分→FW小林拓夢(国1=帝京長岡)

高橋宏季(国2=FC東京U-18)

宮野直也(法3=西武台)63分→MF松崎快(国1=大宮Y)

▽FW

丹代藍人(国2=青森山田)


途中出場でゴールに迫る小林


得意のドリブルで果敢に仕掛ける松崎



丹代は前線で起点となるも得点は奪えなかった




  今季ともに2部リーグで戦った東学大を迎えての第97回天皇杯本戦予選学生系の部予備予選2回戦。ボールを保持し、試合をコントロールするも得点が遠い。すると、73分に先制を許し、82分にも追加点を献上。試合はこのまま終了し、天皇杯予選への出場を逃す形となった。

 

  立ち上がりこそピンチを迎えるも、それを凌ぐと、徐々にパスワークを駆使してゴールに迫る。20分には左サイドを駆け上がった渡辺が、ゴールライン際でクロスを上げるも、DFにクリアされてしまう。その後もサイドを起点として、攻撃を仕掛けるも得点には結びつかない。前半をスコアレスで折り返し、相手が攻勢に転じると、主導権を握られてしまう。48分には、キーパーとの1対1を交わされ、シュートを打たれるも、間一髪のところで白石がクリアする。55分にも、中盤でのボールロストからピンチを招くも、シュートはわずかに枠を外れる。流れを変えるべく63分に松崎、71分に小林を投入し、前線を3トップに変更。しかし、一瞬の隙をつかれると、73分に先制を許してしまう。追いかける展開となった直後の74分、相手のクリアボールを篠田がミドルシュートを放つも、クロスバーに当たる。その後もFKからチャンスが訪れるも、得点を奪うことができない。すると、82分には前がかりになったところを突破され、2点目を取られる厳しい展開に。まずは1点を取り返すべく攻め立てるも、結局ゴールは生まれずこのまま試合終了。天皇杯予備予選は2回戦で姿を消すことになった。

  国学大戦に引き続き無得点で終わった。ゲームをコントロールはするものの、シュートが少なかった。失点してからのシュートチャンスは増えたが、そこを決めきる決定力が不足している。「どうやって点を取るかが我々に突きつけられた課題だと思うし、それをしっかり受け止めなければいけないと思う」と古川監督は振り返った。課題は明確であり、この敗戦もしっかりと受け入れなければならないが、年が明ける前に新チームとして公式戦ができたことは収穫と言っても良いだろう。リーグ戦が開幕するまでオフを挟めば約3ヶ月半、この期間で伊藤の言う「1部に見合ったチーム作り」をどこまで底上げできるかが求められる。


■コメント

・古川監督

先週の試合で90分で得点を上げられなかった中で、今日はいかに新チームとして得点を上げるかというところをテーマに臨んだ。でも、結果として点を取ることができなかったのが現状だし、そこで失点もしてしまった。(得点に繋がらない要因は)ゲームをコントロールするところだったり、主導権を握るといったところは先週の試合も今日の試合もできていたと思う。最終的に相手の背後を狙っていかないと中々シュートの確率は上がってこないし、そこは今週の練習で意識してきた。サイドのところでは背後を取れる場面はあったけど、その後の中で折り返すところで時間がかかってしまった。流れで取れなければセットプレーで取るのも一つの手ではあると思うけど、CKやFKもいくつかあったけど、そこを決めきることができなかった。どうやって点を取るかが我々に突きつけられた課題だと思うし、それをしっかり受け止めなければいけないと思う。これから自分たちが戦っていくのは関東1部リーグということで、より点を取ることが難しくなることを全員が自覚しなければならない。(後半のシステム変更について)松崎を投入したことで、彼の持ち味であるドリブルで相手を抜いたり、中の選手がフリーになったり、自らが中に切れ込んでシュートも打てるので送り込んだ。何回かシュートにいくシーンはあったけど、そこで決めきることであったり、前半からそういったシーンを増やせれば良かったと思う。(中盤の3人に期待することは)まずはシステムありきだとは思ってない。今シーズン出場機会が多かった選手はそれなりに力を持っているという評価の中で、そういう選手をピッチで共存させるためにシステムは決まってくるかなと。去年は仙頭を活かすシステムがチームの勝利とイコールになってたので、4-2-3-1を起用していた。うちはどうやったら守備のバランスが保てて、得点の可能性であったり得点数を増やしていけるかというところが大事なので、これからチーム内での競争がある中でこのチームのバランスを見ながら決めていきたい。(高橋選手に求めることは)ある程度中盤でバランスを取ったり、前線と後ろを繋ぐということが今シーズンの役割としてあったけど、今のこういった現状で得点を生み出せてないことを考えると、ゲームを作ることも求められると思うけど、それプラスどうやってゴールを生み出すかっていうところも担っていかなければいけないし、そうでないとチームが勝ち切れない試合が増えてしまうと思う。役割としては大きいものになるかもしれないけど、本人が上のステージに行きたいというのであれば、それぐらいやれる必要があるし、そこは高橋の創造性が求められてくるところだと思う。(ここからリーグ開幕までどこまで底上げしていくか)すべての面において一回り、二回り成長していかなければいけない。それはチームとしてもだし、個人個人としてもだと思う。まずチームとしては簡単に失点しないというところは守備のところでの課題。そのためには自分の後ろにボールをこぼさなかったり、入れ替わらないといった簡単なことだと思うけど、そういったことを当たり前のようにやっていかなければいけない。攻撃の部分ではボールを握っている中でどうやってゴールを生み出していくかが課題。ゲームをある程度支配することに関してはこの2試合で見せてくれたので、そこからゴールだったりゴールチャンスの数を増やしていくところはチームとしても突き詰めていかなければいけない。最後に決めきるというところはチームとしてではなく、個人としての部分だと思う。これからオフを挟んだ3ヵ月半ぐらいの期間でコツコツ積み上げてシュートの精度やクロスの精度を高めていかなければいけないし、1部に見合うチームに成長していくしかないと思う。


・伊藤(国3=柏U-18)

失点してからギアが上がったので、失点する前にもっとやれたことがあると思った。相手の方が気持ちでも強かった。相手のFWが2人とも速かったので、練習でやっているどっちかのサイドに寄せて、DFがファー、GKがニアを抑えるということができなかった。自分のコーチングも足りなかった。この2試合得点が取れてないので、得点力の部分が課題だと思う。(来シーズンに向けて)個人としては、失点の数という結果にこだわっていきたい。チームとしては、1部でやれるという舞台は整っているので、それに見合うようなチーム作りをしていきたい。


TEXT=豊川拳大 PHOTO=吉本一生、豊川拳大、土橋岳