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秩父杯第65回関東大学選手権大会
4月16日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ
東洋大2-4法大
[ゴール・アシスト]
12:22 出口(古川誠)
17:20 出口(古川誠、渡邉)
FW出口は2得点を奪取
FW山田は精神的な成長が必要と分析
GK古川駿はビックセーブでチームに貢献
2回戦の相手は法大。1ピリで2点を先制するも、その後はゲームの主導権を握れず、4点連続失点。流れを変えることができず2―4で2回戦敗退となった。
誰も予想していなかった結果だった。1ピリ開始12分、それまで続いていた均衡を破ったのはFW出口(社3=駒大苫小牧)だ。FW古川誠(社3=白樺学園)からのアシストをうまくゴールに放り込んで先制。さらに5分後には、またもやFW出口・FW古川誠コンビがゴールを奪う。2点リードと幸先よく1ピリを終えた。しかし2ピリからは状況が一転、開始早々1点を返され、その後も東洋大のペナルティでSH(ショートハンド)になった隙を突かれ同点に追いつかれる。同点から抜け出したい3ピリも、法大に先手を打たれついに逆転を許す。さらに試合終了2分前にはさらに追加点を奪われ、2―4とまさかの2回戦敗退となった。
「自分たちのホッケーができなかった」内山コーチは敗因をそう答えた。「1ピリで得点した2点もラッキーだった」とFW山田主将(社4=埼玉栄)が振り返るほど東洋大らしいプレーとは程遠い試合になってしまった。さらに今回の試合ではペナルティが8個と目立つ。「(ペナルティを)我慢できなかったのは、自滅ではないけれど自分たちで首を絞めている」とコーチは分析。今後に向けて反則をどう減らしていくかも課題に挙がる。FW山田も「もっと精神的に成長しないといけない」と、流れが悪くなったときに、どうやって自分たちのホッケーを取り戻していくかが重要と再確認した。
次週からは敗者復活戦へと進む。敗者復活戦を勝ち抜くことができれば5位まで順位を伸ばせる。GK古川(社3=八戸工大一)は「残りの試合全部勝って終わらせます」と意気込んだ。相手がどこであろうと、自分たちのプレーをやるのみだ。優勝への道は途絶えたが、目の前の試合に全力で挑む。
■コメント
・内山コーチ
出だしからあんまりよくない印象。最初に2点取って、ちょっと安心したのかもわからないですけれど、その中でズルズル試合が進んで負けてしまった。自分たちのホッケーができなかったことが一番の敗因。何をやろうとしているのかが、わかっていなかった。(ペナルティは)全部で8個くらい。約1ピリ分PKしていた。反則多いと言われている中で、我慢できなかったのは自滅じゃないですけど、自分たちで首絞めているようなもの。(タイムアウトでは)とにかく点をとらないといけなかったので、セットプレーだったり、パックをゴールに集めてということを話した。安心しきった中で、いずれは点を取って勝てるだろうという気持ちがあった。負けるとは誰も思っていなかった。でも結果がすべてなので、切り替えて。まだ大きな大会2つあるのでそこに向けて調整するしかない。相手が誰であろうと自分たちのホッケーをいかにできるかがチーム勝利へのカギです。
・FW山田主将(社4=埼玉栄)
最いい流れで2点得点して。そこでもう終わっちゃったなあって感じですね。自分たちのプレー全然出せてなかったし、2点とったのはよかったけれど、そこからの試合に対する取り組みがやっぱり甘かった。法大の方が全部上回っていたんじゃないかな。(チームの調子)すごくいいっていうとこまではまだきていなかったが、そこまで悪くもなくてまあ普通にやれば勝てるっていう状況だった。(反省点)厳密にいうとスタートがそこまでよくなくってたまたま2点とれた形で、ラッキーだったなっていうのがあって。スタートよくなかったけど2点取れたからここまでいい試合、接戦っていう感じの試合になったが、その2点がなかったらたぶんもっと点差離されていたんじゃないかな。(3ピリに入るにあたっての焦りは)特に焦りっていうのは、みんなはなかったと思うけれど僕はちょっと、やっぱりチーム足動いてないし自分たちのプレーできてない、って状況だったので、そこに関して言及した。でもそこはやっぱり一人一人が考えなきゃいけないところ。言われてやるんじゃなくって。言われても現にやれてなかったんで。(流れの悪さは)そこも一人一人の意識だと思う。点取られて流れ悪いっていうのは、会場の人みんなが見てわかることでそれを誰が実践して自分たちのホッケーもう一回取り返していくか。取り返していくのを、誰かがやる、じゃなくて「あ、流れ悪いってことは東洋のホッケーができてないんだな」ってことを自分たち一人一人が変えていかないと流れって変わらないし、一人頑張ったところで他の4人が連動しないと機能しないし、そういうところ。(ペナルティに関して)精神的な問題もあると思う。自分たちも相手も負けたくないって状況で、口で言ってしまうだとかそういうのもあるし、やっぱりそういうところを言っているようじゃ優勝なんてほど遠い。精神的成長に尽きる。自分勝手にやってしまったらチームに迷惑かける。そういう精神的な成長をしていかないとだめですね。(法大にやりにくさは)特にはないが、法大の方が僕らよりも全部の面で少しずつ、ハードワークして上回ってたってことかな。(今後に関して)もう負けは負けなので。まだ残り大会もある。負けて次があるだけまだいいので。これが自分たちの実力だ、って全員が思わないともっともっと上にはいけないので、ここから、この大会終わったらそこでもう一回がっちり鍛えるためにも次の試合、残りの試合勝っていきたいと思います。(次戦に向けて)合宿でやってきたことを全然出せないで今日負けてしまった。相手に関わらず、成果を出せるように頑張りたい。
・古川駿(社3=八戸工大一)
(今日の試合を振り返って)チームとしての甘さが出た試合だったかなと思う。(法大に)良いシューターがいるんですけど、いつもの東洋のプレーができていれば関係なかったし、法政(大)が強かったというよりは自分たちの気持ちの弱さが出た。1ピリ2−0で終わって、またいつもみたいに勝てるみたいな油断も絶対あったと思うし、そのままずるずるいって、結果4−2という結果になってしまって、課題が見つかりました。(今日の試合で見えた課題)どんな相手でも、どんな試合でも関係なく60分間走り続けて東洋のプレーをしなきゃいけないっていうのが分かったし、得点した後失点した後の気持ちの面で浮き沈みを少なくしていくこと。個人的にも技術的な面で今までできてなかったなという面での失点が多かった。スケーティングの技術とか、たくさん(課題が)出てきたので秋リーグに向けてしっかりと準備できたらいいなと思う。(焦りは)後半になればなるほど少しあったと思う。同点に追いつかれた時少しプレッシャーを感じました。みんな積極的にシュートブロックも行ってくれてたし、難しいシュートだったとしても1本目で失点してちゃ話にならないので、そういう面でもしっかり練習していけたらなと思う。(次戦に向けて)敗者戦という形にはなるんですけど、しっかり東洋としてプレーするからには手を抜かず絶対に残りの試合を全部勝って終わりたいと思う。
TEXT=玉置彩華 PHOTO=外狩春佳、金澤瑞希