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平成29年度東都大学野球1部春季リーグ戦・亜大2回戦
4月19日(水)
○東洋大8xー7亜大
一度手放しかけた勝利を手繰り寄せる大きな一打になった
投手陣の失点を女房役が無に帰した。勝ち越しを許し、後がなくなった9回。先頭の田中将也(営4=帝京)が出塁すると、1死三塁のチャンスが西川(営4=浦和学院)に訪れる。「ああいう場面で打つことを練習してきた」と弾き返した2球目は外野の頭上を越え、この試合2本目の二塁打がこれまでの失点を帳消しする適時打となった。
中大戦では下位の打線に身を置いていたが、「去年の秋に3本打っていた」と初戦に対戦した亜大の高橋遥との相性の良さから5番に抜てき。その目論見通り、2安打3打点を叩き上げて5番としての仕事を全うし、大量得点での勝利に貢献。その流れをしっかりと切らずに、今日も打った2安打ともに得点に絡む活躍をみせた。
西川の活躍ぶりの要因は、相性の良さだけではなかった。昨年に唯一、勝ち点を奪うことが出来なかったのが亜大。秋は1勝したものの、日大との決戦で背水の陣で挑み、そして優勝を逃した原因の一つになっていた。優勝を逃したことと、慕っていた4年生の活躍に応えられなかったこと。この二つの悔しさが西川を大きく奮い立たせたのだった。
これで昨年の4年生が成し遂げられなかった、亜大からの勝ち点奪取に成功。「借りを返せた」と満足げに語っていた。しかし、まだリーグ戦は始まったばかり。捕手としての役割を果たしつつも、今日のような勝負強い打撃を毎試合出来れば優勝に近づけるはずだ。12季ぶりの優勝に向けて、西川は打撃と精神面で投手の女房役を務め上げる。
■コメント
・西川(営4=浦和学院)
去年、(亜大から)勝ち点を奪うことが出来なかった。みんなで抑えて勝っていこうと言っていた。結果としていい方向に向かえて勝ちに繋がった。亜大に借りを返せたと思う。(9回の同点タイムリーについて)ああいう場面で打つことを意識して練習に取り組んでいる。その結果が出て良かったと思う。(投手陣について)村上はオープン戦は良かった。ただリーグ戦に入ってから疲れや気負いなどがあるんだと思う。甲斐野はまず1イニング0で抑えたかった所でしっかりと抑えられたのがよかった。このままいい方向に繋ぎたい。
TEXT/PHOTO=青池藤吾