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2017.05.15
サッカー

[サッカー]悪天候の中つかみ取った勝ち点3 今季初無失点で勝利を納める

第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)

第4節  5月13日(土) 千葉県総合スポーツセンター東総運動場

東洋大1ー0桐蔭大

<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国4=柏U-18)

▽DF

坂本涼斗(国1=柏U-18)

浦上仁騎(国3=大宮Y)

渡邉拓也(国2=FC東京U-18)

渡辺星夢(国3=前橋育英)

▽MF

松崎快(国2=大宮Y)

勝野瑛(国3=浦和Y)

高橋宏季(国3=FC東京U-18) 

宮吉悠太(国4=京都橘高校)


▽FW

坂元達裕(社3=前橋育英)

丹代藍人(国3=青森山田)→39分小林拓夢(国1=帝京長岡高校)



待望のゴールを決めた坂元


ゴール後は控えの選手と喜びを分かち合った


今季初無失点の立役者となった浦上


 第5節、相手は昨年「アミノバイタル」カップ2016第3回大学サッカートーナメント大会の2回戦で負けを喫した桐蔭大。大雨の中思うようにシュートに持ち込めず苦しい展開が続くが、後半29分、坂元(社3=前橋育英)がディフェンスラインを抜け出し得点を決める。攻め込まれる場面もあったが、その1点を守り切り1-0で勝利。1部昇格後初無失点で貴重な勝ち点3をつかみ取った。


 前節の明大戦で勝ち点を献上しただけに絶対に勝たなければならない試合だった。しかし、試合開始直後から土砂降りの雨でピッチの状態が悪く、ボールを思うように運ベない。前半3分にはディフェンスラインからのロングボールに反応した丹代(国3=青森山田)が一人でシュートまで持ち込むも決めることができない。その後雨が強くなりさらにピッチの状態が悪くなる。両チームロングボールの蹴り合いの中、何度も攻め込むがこれといったチャンスを作ることができず、00で前半を折り返す。

 先制点を奪いたい後半も立ち上がりから蹴り合いが続く。後半6分、坂本(国1=柏U-18)のクロスに初スタメン宮吉(国4=京都橘高校)が合わせるもポストに阻まれ得点に結び付けることができない。後半10分からは桐蔭大の猛攻を受け、自陣でのプレーを余儀なくされる。クリアボールを拾われ何度も決定機を作られるが、GK伊藤主将(国4=柏U-18)を中心に得点を許さずそれをしのいだ。そして後半29分、ついにチャンスが訪れる。バウンドが変わり伸びたボールにディフェンスラインの裏に抜け出した坂元が反応し、相手GKとの1対1に持ち込む。それを冷静にゴールに流し込んだ。「1対1を決めきることができて良かった」と坂元。古川監督も「チャンスを逃さず良くやってくれた」と称えた。

 今回の試合は、DF陣の体を張ったディフェンスに助けられるシーンが多かった。古川監督は「(坂元の)ゴールを支えたのはチーム全体が無失点で耐えしのいだところが要因」と分析した。桐蔭大の激しい攻撃を堅い守備で守り切った渡邊(国2=FC東京U-18)は「後半の厳しい時間帯で全体がすごい集中していて、あそこを0で抑えられたのが今日の勝因の一つかなと思う」と振り返った。これは、浦上(国3=大宮Y)が「ディフェンス陣に、常に一人競って他はしっかりカバーに入ろうと強く言っていた」と話す通り、DF陣の共通認識が無失点につながった結果だ。次節の相手は宮崎遠征で0-3で敗れた流経大。浦上は「まだ連勝がないので、1部で生き残っていくためには勝たなければいけない」と意気込んだ。今回の無失点で自信をつけたイレブンは初の連勝に向けて試合に臨む。



■コメント

・古川監督

(今日の試合を振り返って)前日から雨を予想してる中で、キックオフ前のところではそこまで水溜りだとか影響はなかったんですけど始まってから雨足が強くなったりとかした中で、あまりボールを繋ぐというよりもしっかり相手のディフェンスの背後にボールを入れてそこにセカンドボールを拾っていくっていう戦い方になった。その中で、相手よりうちの選手の方がそこのセカンドボールだとか予測だとかカバーリングっていうところが上回った結果が勝利に結びついたのではないかと思います。(次節に向けて)まだ負け越してるので、もう1つ返してまずは成績に借金を返したいっていうのもありますし、どこのチームも我々にとっては強い相手との対戦となるので、また今日のように粘り強く失点0でいきながら、何回か訪れるチャンスのところをものにするという戦い方だと思うので、そこは変わることなくやっていきたいと思う。


・坂元(社3=前橋育英)

大雨の中で自分たちの思うようなサッカーはできなかったが、その中でも勝ちきることができたのは良かった。(得点は)雨で地面がスリッピーで、相手の頭を越えてというのをスカウティングで狙えと言われていた。そこをしっかりと狙えて、1対1を決めきることができて良かった。(悪天候のピッチは)後半は水溜りも増えて、急に(ボールが)止まってしまったり、滑ってしまうというときもあって。全部ボールを蹴るという形になっていたので、やりにくかった。(次戦へ向けて)次も厳しい戦いになると思うので、FWの自分たちが結果を出して、連勝できるようにやっていきたい。


・浦上(国3=大宮Y)

相手に勝ちがない中で、下位チーム同士の戦いだったので、ここで何としても勝って突き放したいと思っていた。相手に強いFWの選手がいて、その中で(渡邉)拓也とかディフェンス陣に、常に一人競って他はしっかりカバーに入ろうと強く言っていたので、競り合いに負けたとしても、しっかりカバーに入れていたので良かった。伊藤くんが守ってくれたことによって、たつ(坂元)の点が生まれたと思うし、すごく今日の試合で助けられたと思う。(次節に向けて)まだ連勝がないので、1部で生き残っていくためには勝たなければいけない。常に自分たちはチャレンジャーなので、また1週間しっかり準備して万全の状態で臨みたい。


・渡邉(国2=FC東京U-18) 

こういうピッチ状況で、試合前から蹴り合いになるとみんなで話していて、監督からも言われていた。そういった中で、いい入りができて、最終的に1点取れて、後ろは今シーズン初の無失点で終われたのですごくいい試合だった。相手のFWがでかくて、ロングボール蹴ってくるのは分かってたので、後ろは一人が競ったら全員でカバーするというのは話してたので、それがしっかりできたと思う。後半の厳しい時間帯で全体がすごい集中していて、あそこを0で抑えられたのが今日の勝因の一つかなと思う。あの時間帯で失点してしまうとまた難しい試合になっていたと思う。明大戦で2点目を取ってから結構早い時間帯に失点してしまって、そのまま押し込まれて耐えることができなかったので、今日はしっかり耐えられて結果0につながったと思う。(次節に向けて)今シーズンまだ連勝がなくて、次節負けたらまた降格のラインが見えてくる。流経大とも宮崎の遠征でやってて0-3というスコアで負けてるので、みんな絶対負けたくないという気持ちもあると思う。



[次節試合予定]
第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)
第6節 5月20日(土) 対流経大 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて 11:30キックオフ



TEXT=金澤瑞季 PHOTO=藤井圭、土橋岳