Article

記事


2017.05.20
レスリング

[レスリング]ルーキー達がチームを引っ張り堂々9位

 平成29年度東日本学生リーグ戦

[予選リーグ・Cグループ]

第1試合

●東洋大0-7拓大○

57㌔級 ●岡迫大ー諏訪間○

61㌔級 ●岡迫優ー谷山○

65㌔級 ●太田ー清水○

70㌔級 ●三上ー坂本○

74㌔級 ●川畑孔ー吉田○

86㌔級 ●伊藤翔ー浅井○

125㌔級 ●中村ー園田○


第2試合

●東洋大0ー7早大○

57㌔級 ●菅原ー伊藤○

61㌔級 ●宮内ー吉村○

65㌔級 ●黒木ー米澤○

70㌔級 ●三上ー宇井○

74㌔級 ●内山ー山崎○

86㌔級 ●伊藤翔ー斉藤○

125㌔級 ●間島ー松本○


第3試合

○東洋大5ー2神大●

57㌔級 ○岡迫大ー日比野●

61㌔級 ○岡迫優ー桝本●

65㌔級 ○成富ー山内●

70㌔級 ●菊地ー北条○

74㌔級 ○山崎ー大賀●

86㌔級 ○川畑孔ー柴田●

125㌔級 ●外山ー藤田○


[決勝リーグ・9〜12位グループ]


第1試合

◯東洋大4-3中大●

57㌔級◯岡迫大-植松●

61㌔級●岡迫優-藤田◯

65㌔級◯太田-曽根川●

70㌔級●成富-尾形◯

74㌔級◯川端孔-八木●

86㌔級●川端光-山根◯

125㌔級◯外山-堤●


第2試合

◯東洋大5-2青学大●

57㌔級◯岡迫大-吉川●

61㌔級◯岡迫優-土屋●

65㌔級◯成富-難波●

70㌔級◯太田-竹之内●

74㌔級●山崎-三木◯

86㌔級◯川端-藤井●

125㌔級●外山-岩城◯


第3試合

◯東洋大4-3法政大●

57㌔級◯岡迫大-石谷●

61㌔級●岡迫優-山崎◯

65㌔級●太田-鏡◯

70㌔級●菊地-飯田◯

74㌔級◯川端孔-藤田●

86㌔級◯内山-大岩●

125㌔級◯中村-井上●

最終順位9位(決勝リーグ3勝)



果敢に攻め1年生ながら大活躍だった太田

トップバッターとして大活躍だった岡迫大1年生ながら力強い試合をみせた外山


 例年通り予選リーグを3位で通過し、9位~12位決定戦の決勝リーグに進んだ東洋大。そこで中大戦、青学大戦、法大戦の全てに勝利し、昨年から2つ順位を上げ、2年ぶりの9位が確定した。

 大会1日目、予選Cグループで拓大戦、早大戦を落として迎えた神大戦。57㌔級岡迫大(社2=霞ヶ浦)61㌔級岡迫優(社4=霞ヶ浦)の兄弟が最初の2階級で勝利を収めた。そのまま流れをつかむと65㌔級成富(社3=花咲徳栄)も続いた。神大戦は5勝2敗で勝利し、決勝リーグへと駒を進めた。

 “決勝リーグで3連勝して、最低でも9位になる”ことが、チーム全員の目標だった。そのためにカギとなってくるのが、昨年負け越している中大・青学大との対戦だ。

 大会2日目、最初に行われたのが中大戦。「負けると思ったが、負けるんだったら取りに行こうと思った」。65㌔級で出場した太田(社1=埼玉栄)は2対4で迎えたラスト10秒、片足タックルが決まり2点を奪い、ビックポイント制により勝利。相手のチャレンジにより審議は2分を越え、試合の白熱さを物語った。山口主将(済4=いなべ総合)も「相手が強豪だったのによく勝ってくれた」と太田を称賛した。中大戦は両校譲らず、3勝3敗で最後の125㌔級外山(法1=霞ヶ浦)まで勝負がもつれ込んだ。試合の勝敗は外山に託されたが、1年生ながら堂々とした戦いぶりで勝利。まずはひとつ、中大に昨年の雪辱を果たした。

 2戦目の青学大で、キーマンとなったのは65㌔級の成富だ。両者共に投げ技を繰り出し、後半をむかえても8-7と均衡した試合となった。しかし最後は成富がバックを決めると、そこからローリングを4回繰り返しテクニカルフォール勝ち。この試合でチームの士気が上がった。70㌔級では太田が年上相手に勝利を収め、中大戦から65㌔級太田の70㌔級成富を入れ替えた若松監督の采配も吉と出た。川畑孔(法2=樟南)も階級を86㌔級に上げての対戦だったが、10対8で勝利。いつもは感情を表に出さないが、技が決まると笑顔を見せた。青学大からは5つの勝ち星を奪い、昨年度からのチーム力の向上を見せつけた。

 大会3日目に行われた、決勝リーグ3戦目の法大戦。トップバッターの岡迫大が魅せた。2分29秒で軽量級では稀なフォール勝ち。チームに勢いをつける大きな役割を果たした。その後は74㌔級川畑孔、86㌔級内山(社1=霞ヶ浦)、125㌔級中村(ラ3=宮崎工)が危なげない勝ちっぷりで、4勝3敗と法大にも勝利。決勝リーグは全勝で今年のリーグ戦は幕を閉じた。

 今大会では決勝リーグで3戦3勝した岡迫大や川畑孔、リーグ戦初出場できちんと結果を残した1年生の活躍が際立った。今年度の結果を9位で終えたことにより、来年度のリーグ戦は、今年の1位山梨学院大、8位明大、9位東洋大、16位慶大が集まった予選グループでの戦いとなる。4年間軽量級を引っ張ってきた岡迫優が抜ける穴は大きいが、今大会での下級生の活躍は予選リーグ2位で通過する可能性を大きく感じさせるものとなった。6月には新人戦と明治杯が控えている。新人戦では勢いにのる下級生が出場する。また明治杯には、男子から川畑孔、中村が、女子からは三輪(ラ1=安部学院)、鈴木(社2=市立太田)の4選手が出場。培ったチーム力で、更なる高みに向かいたい。

 


■コメント

・船津コーチ

だんだんと雰囲気が良くなっている。守ろうとしているのではなくて、勝ちたいという気迫が出るようになってきた。岡迫大は団体戦の最初として雰囲気を作るためにもいい試合をしてくれている。青学大戦の成富は、一歩間違えば負けパターンだったから自分らしい試合をしてくれた。頑張って欲しいのは川端孔。勝つことは勝つけれど、もっとすっきり勝ってほしい。去年から順位を2つ上げられて、1、2年生がいい試合をしてくれた。

・山口(済4=いなべ総合)

(1番活躍してるのは)1年生の太田。中大戦では相手が強豪だったのによく勝った。青学戦でも年上相手によく勝ってくれた。太田がポイントゲッターでよく頑張ってくれてる。岡迫が負けた時も、太田が勝って盛り返してくれて応援のムードも上がった。去年の11位から今年は決勝リーグで3連勝して9位はまずまず。4年生はコンスタントに試合出ててまずまず。勝負所はちゃんと勝って守ってくれて、団体戦はチームの流れが重要だからそこは良くやってくれてる。応援も日に日に増してて良い。具体的な目標は話してないがみんなわかってる。


・岡迫大(社2=霞ヶ浦)
(トップバッターとしての緊張感は)とても緊張したが、先輩たちがいたので緊張がほぐれた。東洋大のレスリング部が上下関係がすごく良くて、仲も良くて雰囲気もすごくいい。なのでみんなで戦うぞっていう気持ちがあって、リラックスして臨むことができた。(次に兄が控えていたが)言葉はあまり話さないが、僕が勝ったから次お前も勝てよという思いも込めて、勝ちにこだわった。(リーグ戦を通して印象に残った試合は)2日目の中大戦だ。今日で相手と戦ったのが3回目で、1回目のときは、10対0でテクニカルフォール勝ちだった。しかし2回目は、4点差くらいで勝ったが、相手に研究されていて接戦だった。そして今日の3回目では点もそんなに取れなくて、相手がきたところを自分が得意なカウンターで点を取って積み重ねていったが、相手もひねった技をしてきてやりにくかった。それでも勝たなきゃと思い、点を取れるところで取っていった。最も集中した試合だったのでとても疲れた。(最後の法大戦ではテクニカルフォール勝ちだったが、相手との対戦経験は)初めてだったというのと、自分よりも相手が大きかったので、どんな相手かなと思いとても緊張した。だが左構えというのは試合を観ていて分かった。すかしタックルでいこうと思ったが読まれていた。最後は偶然相手が負け側でがぶり返しがきたので、それに乗ってフォール勝ちをした。しかしプレッシャーだけはしっかりかけていたので、相手がそれで強引にいったところを自分が上手く取れて、勝ちにつなげられたと思う。(リーグ戦を振り返って)リーグ戦は大学の試合で一番燃える。今の4年生と試合するのが最後というのは寂しいが、僕も先輩になってどんどん後輩が入ってくるので、東洋大の先輩は頼りがいがあるんだぞっていうのを後輩に伝えていきたい。


・太田(社1=埼玉栄)

(初めてのリーグ戦は)楽しかった。中大戦は40点。最後は負けると思ったが負けるんだったら取りに行こうと思って入ったら、取れた。青学戦は80点。リーグ戦はチーム一丸となってる感じがあって個人戦とはちがう。今回いつもより上の階級で出てる方が、自分の動きが出来てたので上の方がやりやすい。同級生の活躍も刺激になる。


TEXT=菊池美玖 PHOTO=小野由佳莉、青池藤吾