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2017.05.23
水泳

[水泳]ジャパンオープン最終日 学生ラストイヤーの4年生が大活躍

ジャパンオープン2017
5月19日(金)~5月21日(日) 東京国際辰巳水泳場


(3日目・予選)

◆女子200m個人メドレー

4組

2着 大橋 2'13"58

→全体2位で決勝進出

8着 露内 2'20"25


◆男子200m個人メドレー

5組

7着 森時 2'05"61

7組

7着 若林 2'05"20


◆女子50m背泳ぎ

2組

6着 大久保 29"82

3組

7着 今井 29"72

4組

7着 渡邊 29"81


◆男子50m背泳ぎ

5組

6着 中村 26"97

6組

小鶴 DSQ

7組

8着 山本遥 27"21


◆女子50m自由形

7組

5着 岩本 26"72

6着 遠山 26"74


◆男子50m自由形

3組

7着 高瀬 23"63


◆女子100mバタフライ

5組

6着 藪 1'01"49

10着 片山 1'02"88

6組

9着 中野 1'01"49


◆男子100mバタフライ

5組

2着 三好悠 53"12

→全体7位で決勝進出


◆女子200m平泳ぎ

5組

8着 松原 2'35"53


◆男子200m平泳ぎ

2組

8着 辻田 2'17"36

4組

2着 毛利 2'10"98

→全体3位で決勝進出


(3日目・決勝)

◆女子200m個人メドレー

1位 大橋 2'10"66


◆男子100mバタフライ

3位 三好悠 52"49


◆男子200m平泳ぎ

4位 毛利 2'10"10

ラスト50mで圧巻の泳ぎを見せた毛利

三好は辰巳ラストレースで3位に入賞し、表彰台では満面の笑みを浮かべた

日本代表の一員として世界水泳に挑む大橋(左)とOGの青木

 ジャパンオープン最終日。予選突破者は3人と1、2日目より少なかった。しかし大橋(JAPAN)の優勝を筆頭に、三好悠(営4=八幡浜)、毛利(営4=金沢)と4年生が意地をみせた。

 女子200m個人メドレーでは大橋が優勝。日本選手権に引き続き、400m個人メドレーとの2冠を達成した。普段のレースでは前半のバタフライと背泳ぎでリードを奪い、そこから逃げるのが大橋のレーススタイル。しかし今回のレースでは背泳ぎを終えた時点で順位は2位だった。だが、そこから苦手としていた平泳ぎで先頭の大本(中京大)を抜き去ると、最後の自由形でリードを広げゴール。2位以下に体一つ分以上の差をつけての勝利だった。国内では圧倒的な実力をみせる大橋は、世界の舞台で一体どこまで通用するのか。今後も大橋から目が離せない。

 男子100mバタフライでは今大会好調の三好悠が自己ベストを更新し、3位で見事表彰台に上った。また、このレースには今年卒業した萩野(H29年度文卒=JAPAN)も出場。前半50mでの二人の差はわずか0・01秒。そのまま両者一歩も引かずゴールした。電光掲示板にでた順位は三好悠が3位で萩野が4位。デットヒートを制したのは三好悠だった。この種目での対決は2014年のジャパンオープン以来。その時は萩野が2位で三好悠が6位と萩野の圧勝だった。3年ぶりの対決となった今回は、三好悠がリベンジを果たした。レース後、萩野は悔しさをみせたが後輩の活躍を喜ぶ様子もうかがえた。三好悠は今回のレースを終え「素直に嬉しい」と笑みを浮かべた。

今大会、出場全種目でベストを更新している毛利は男子200m平泳ぎに出場。4位と表彰台には一歩届かなかったものの、この種目でもベストを更新した。150m地点までは、8位と出遅れたが自身の持ち味であるラスト50mでの追い上げは健在だった。しかし、このレースがこの大会で5レース目ということもあり「ラスト8mくらいでバテてしまった」とレースを振り返った。だが、その疲れが残る中でもベストタイムを更新したことは大きな収穫となったことは間違いない。「日本学生選手権(以下、インカレ)では世界大会の派遣標準記録である2分9秒05をきる」と宣言した。世界記録保持者の渡辺(JAPAN)を筆頭に強豪揃いの中で、毛利が台風の目となることだろう。

 大会終了後には第17回世界水泳選手権日本代表壮行会が行われ、大橋がトビウオジャパンの一員として登場。ワンパの披露では大橋が円陣の中心で日本の勝利を誓った。また、8月には台湾で行われる第29回ユニバーシアード競技大会にも大橋を含む4人の選手の出場が決まっている。世界の舞台で東洋大生が活躍してくれることを期待したい。

 昨年のインカレでは創部初の女子総合優勝を果たし、今年はチームスローガンに「不動」を掲げた。他大に比べ少人数体制である東洋大が連覇するには一人一人の活躍が不可欠である。しかし今大会では自己ベストを連発する選手もいる中で、自身のタイムに納得のいく選手が少なかった。またこの大会で昨年に比べてB決勝・決勝に進出できた選手が少なくインカレ連覇に不安が残る結果となった。インカレまでは残り約100日。決戦の日は着々と迫っていることを胸に、鍛錬の夏が始まる。


■コメント

・大橋(国4=草津東)
400m個人メドレーはあまり良くなくて、予選もそれを引きずっていたが、決勝は切り替えて自分らしくしっかりとしたレースをしようと挑んだ。(世界水泳の代表として)そういうわけではないが、200mでも400mでも日本選手権は優勝たという部分でプレッシャーは感じていたがあまり気にすることなくタイムを狙ってレースをしようと思った。(200m個人メドレーのレースプランは)バタフライは27秒台で入りたかったが、それはちょっと足りなくてその分後半いつも以上によく伸びれて、よく泳げた。こういうレースパターンもありなのかなと感じた。トータルタイムとして今回は合格点かなと思う。(世界水泳では)200、400m個人メドレー共に決勝に残ることは第一条件。400mではしっかりメダル争いに絡んで、良いタイムで良い色のメダルが取れるレースをしたい。合宿などのチームミーティングなどを重ねる中で、メダル数とかにふれる中で自分でメダルを取りたいと思った。今回の400mのレースを踏まえて、現時点ではまだ戦えないと思うのでしっかりとスペインで追い込みたい。追い込んだら自然と結果はついてくるとおもうのでしっかり練習したい。

・三好悠(営4=八幡浜)
周りは気にせずに自分のレースを突き通そうっていう気持ちで臨んだ。51秒が出ればいいなくらいな感じで考えていたが、ベストが出て素直に嬉しい。泳いでいるときは正直まずいなと思っていた。でもスピードは出ていたのでとにかく落ち着いて、75mまでいってラスト25m勝負だと平井先生と話していた。これで遅かったら仕方ないと思って、突っ込んだ。辰巳でやるレースが最後だったので感謝しながら泳いだ。公介さんと泳ぐのも最後だったので絶対に勝って優勝してやろうって思ってたが、優勝は出来なくて悔しい。公介さんは滅多にこの種目には出てこない。3年前にジャパンオープンで100、200mバタフライで一緒に泳いだ以来で一緒にレースで泳いだ。やっぱり頼もしいし、あわよくば一緒に表彰台に登りたかったが、公介さんには世界水泳頑張ってほしい。今回の結果でインカレに向けてすごい自信がついた。気持ちの面で成長したと自分自身で感じるので勢いでインカレ二冠したい。

・毛利(営4=金沢)
今回の大会が疲れが結構溜まってる中でのレースだったが、50m、100m、200m全てで自己ベストを更新出来たっていうのはインカレに向けてかなり勇気付くものだった。でもやっぱり200mに関しては表彰台を狙ってたし、特に1つしたの武良(日体大)が2分9秒台を出したので悔しい気持ちもある。(泳いでいて)どのくらいのタイムが出るかは分からなかった。2分9秒台出れば自分の中で良しとしていたが、ラストの8mらへんで失速したのでそこがなければ小関(JAPAN)さんを抜けてたと思う。そういう最後の詰めの甘さが今後大きな差になっていくと思うので、練習中からそれを視野に入れていかないといけないと感じた。(前日までのレースで)疲れが正直すごかったので200mは長距離だから不安要素はあった。(インカレに向けて)オリンピックの派遣標準記録でもある2分9秒5っていうタイムを今シーズンずっと言い続けてるので、そこを視野に入れていきたい。


TEXT=梅山織愛 PHOTO=越塚日南、菊池美玖

ジャパンオープン2016
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