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2017.05.22
アメフト

[アメフト]上智大に敗戦 前半の失点が勝負決める  

平成29年度関東学生アメフト春季リーグ戦

5月28日(日)アミノバイタルフィールド


●東洋大10-28上智大○

    7|1Q|7

    3|2Q|14

    0|3Q|0

    0|4Q|7


 得点に繋がるパスを出した川島


TDを決めチームに大きく貢献した飯澤


  相手のQBを倒しガッツポーズをとる一ノ瀬


俊足を生かしチームの攻撃に勢いをつける大西


日差しが照りつける中行われた上智大との春季リーグ第2戦。試合開始直後に先制点を奪われるもすぐに同点に追い付く。しかしその後逆転を許すと、相手の流れを止めることができずに点差を広げられ、最後まで上手く攻撃のリズムを作れず東工大戦に続く連敗という形になった。

 第1Q開始3分、相手の37ヤードの独走からTDを決められいきなり先制点を奪われてしまう。しかし、LB村田(社2 =正則)がインターセプトを奪い流れを取り戻すと、WR鳴島(文4=聖望学園)がQB川島(ラ3 =岡山県立岡山城東)からのパスをしっかりと受け取りそのままTDを決め、すぐに同点に追い付く。鳴島は「結果にこだわって勝たなければいけない」と語るように、主将としてのチームの勝利への強い思いが得点に結び付いた。第1Q終了間際には、相手にFGのチャンスを与えてしまうが失点には繋がらず、同点のまま第2Qへ。しかし再び流れを相手に持っていかれ2分経過したところで相手の60ヤードに及ぶ疾走による攻撃によって再びTDを決められ逆転を許すと、その後も相手の猛攻を止められず、連続でTDを決められ一気に14点差をつけられる。それでも第2Q終了間際にK吉原(社2 =津田)がFGを決め3点を返す。何とか追い付きたいチームは第3Qも積極的に得点を狙っていくが最後のところで決めきることができない状況が続く。ディフェンスも果敢にタックルを仕掛け、何とか相手の攻撃のリズムを抑えるもそこから上手く攻撃につなげることができない。さらには第4Q残り1分のところで、相手のTDが決まり得点を決められ試合終了となった。

 西村ヘッドコーチや選手らがそろって「試合の入り方が良くなかった」と話すように、開始直後に先制点を奪われ序盤から相手に主導権を握られっぱなしだった。連続で得点を取られ引き離された後も、最後まで果敢に得点を狙っていくがあと一歩のところで決めきれず、最後まで点差を縮めることができなかった。また、西村ヘッドコーチは「前回の試合からの成長が見られず、残念な結果になった。後半は相手の積極的な攻撃に対してディフェンスも粘っていたが、要所を押さえられず結果的に失点に繋がってしまった。」と厳しい表情で今日の試合を振り返る。

 ゴール前まで攻め込むもなかなか得点に結びつかず、守備の乱れで相手に連続で得点を許してしまうなど、攻守ともに課題が残った。「選手たち自身でどうすれば今よりいい状態になるかを考え、課題を見つけていかなければ前に進めない。」という西村ヘッドコーチの言葉にもあるように、選手それぞれが今日の結果をしっかりと踏まえ、次の試合へ生かしたい。


■コメント

・西村ヘッドコーチ

今日の試合は前回の試合をふまえてどれほど成長したかを確認するという位置付けであっが、試合開始直後に先制点を決められ、試合に入る前の気持ちの作り方が良くなかった。今日は試合内容における成長以前の段階であったように感じる。相手に点差をつけられてからは、何とか抑えながら大崩れせずに食らいついていっていたのでまだディフェンスが頑張って相手に対してプレッシャーをかけていたとは思うが、やはりそのプレッシャーかけたことによってオフェンスの攻撃に繋がっていかないことが課題だと思う。序盤で相手に追い付いて最低限の努力はできたとは思うが、その後また引き離されて負けてしまっては意味がない。
今回の試合からは成長があまり見られず残念な試合結果に終わってしまった。選手たちにはこちらから答えを出すのではなく、自分達自身でどうしたら上にいけるかを考え、課題を持って取り組ませていくことが大事だと思うが、選手それぞれのレベルが未熟で勝とうという気持ちにまで到達していないからこそ結果に結び付いていかないのだと思う。その中でもRB飯澤(ラ=伊奈学園総合)が前回の試合に比べて今日はすごくいい動きをしていた。よく走れていたし、前回はボールを落としてしまうミスが出たりしていたが今日はしっかり修正できていて良かった。
全体を通してディフェンスも粘っていたが、要所を抑えられなかったのが失点に繋がしまったのだと思う。
次回は勝って当たり前という気持ちでやりきらなければいけない試合。次は失敗が許されないという意識でしっかりと戦ってもらいたい。

 ・鳴島(文4=聖望学園)

試合の入り方が良くなかった。自分たちのリズムでスタートできず、相手にズルズルとリズムを持っていかれていた。相手のレベルはそれほど高くないから、自分たちがそれ以下の実力。個人個人の実力が低いから、一対一が勝てるプレーヤーにならなければいけない。いかに自分が勝てるかが大切。立ち上がりの対策が必要に思った。   (一対一で勝つには)自分が戦うポジションで練習していると言うことを遠慮してしまうことが多いから、試合のような雰囲気作りができてない。主将として自分のことだけではダメだし、チームをどう導いていくかが必要。理想は皆が「俺が!俺が!」と前に出てくること。自分が言わなくても動かなきゃならないことを自覚しているチームにしたい。 この二週間で自分の意識、モチベーションをどう変えられるかが大切。体育会でアメフトをしている以上、結果にこだわって勝たなければならない。思い出づくりではない。きっかけはなんであれ、「勝ちたい」と思えるように。技術は場数を踏めばなんとかなる。メンタルは自分次第なので。

・一ノ瀬(済1=立花学園)

ディフェンスはプレーの判断が全体的に遅くて、いつも課題にしているスタートダッシュという課題が全然できなかった。(後半はうまく立て直せたが)コーチ達がハドルの中で相手の体型に合わして指示を出してくれたので、それが後半効いてきた。(自身の課題は)もっとアメフトを知って、自分がフィールドに立っているという自覚を持って練習から取り組んでいきたい。


TEXT=松本菜光花 PHOTO=美馬蒔葉、美浪健五、松本菜光花