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第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)
第7節 5月27日(土) 県立保土ヶ谷公園サッカー場
東洋大 3-1慶大
左サイドから攻守ともにチームを支えた宮吉
念願の初ゴールに笑顔を見せた
前半から慶大の猛攻に苦しめられ、守備に徹する時間が続いたこの試合。宮吉(国4=京都橘)の大学初ゴールは、チームを勝利に導く1点だった。後半3分、坂本(国1=柏U-18)からのクロスに落ち着いて頭で合わせ先制。 この1点が試合の流れを変えた。
「守備が得意」と話した宮吉。攻撃面だけでなく守備面でもチームに貢献した。自陣でのプレーを余儀なくされ、攻撃に繋げることができない中でも「ここでやられずに耐え切れたら自分たちの流れが来ると信じて」前からプレッシャーをかけ、相手の攻撃の芽を摘んだ。その献身的な守備が勝利につながったのだろう。
今となってはなくてはならない存在となった宮吉だが、意外にも試合に出場するようになったのは1部に昇格してからだ。もともとボランチでプレーしていたが、1部リーグは2部リーグと比べてサイドの守備が重要になるため、守備力に長けている宮吉がサイドハーフとして起用された。古川監督が「仮に2部リーグでやっていたら、彼が試合に出ることはなかったと思う」と話すほど、1部で戦う上でチームが理想としている、守備から攻撃につなげるサッカーにはまっている。また、古川監督は宮吉の「チームの裏方の仕事を自分から進んでやるような人間性」も評価している。チームが勝つことを第一に考えたプレーは、宮吉だからこそできるものなのだろう。
これからの目標を「チームで勝ちを積み上げていくこと」と話した宮吉。ここで気を抜いて連勝記録をストップさせるわけにはいかない。勝利のためにチームを支える、宮吉の献身的なプレーに注目だ。
■コメント
・宮吉(国4=京都橘)
前半はずっと、後半は最後の方ずっと押し込まれる展開で、苦しい時間帯は長かった。後半始まってすぐ立て続けに2点決めて、少しゲームを楽に進めた。あとはしっかり勝ち切れたのが良かった。(前半押し込まれている時に意識したことは)無失点で耐え切ることを意識した。ここやられずに耐え切れたらいつか自分たちの流れは来ると信じて、まずは自分たちは守備から入るというのを意識した。(得点シーンを振り返って)右サイドを崩して、涼斗(坂本)が良いボールを上げてくれたので本当に合わせるだけだった。(チームから求められていることは)自分は守備が得意。守備の部分で、中を締めながら外に押し出すことを求められている。得点はできるのならば決めたいが自分が点を取れなくてもチームが勝ってくれれば良い。(次節に向けて)1部リーグは一戦一戦楽な試合はなくて、どれも厳しい試合だと思うので、もう一度気を引き締めて練習から1週間準備したいと思う。
TEXT=金澤瑞季 PHOTO=美浪健五、鶴田華穂