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2017.05.29
サッカー

[サッカー]宮吉と松崎の初ゴールに坂元4試合連続弾!慶大に3発で3連勝!

91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)

第7節  5月27日(土) 神奈川県立保土ヶ谷公園サッカー場


東洋大3ー1流経大


<出場メンバー>

▽GK

伊藤俊祐(国4=柏U-18


▽DF

浦上仁騎(国3=大宮Y)

渡邉拓也(国2=FC東京U-18

渡辺星夢(国3=前橋育英)

坂本涼斗(国1=柏U-18)


▽MF

勝野瑛(国3=浦和Y)

高橋宏季(国3=FC東京U-18 →69分 坪川潤之(国2=矢板中央)

宮吉悠太(国4=京都橘)

松崎快(国2=大宮Y)→90+2分 丸山友輔(国4=清水Y)


▽FW

坂元達裕(社3=前橋育英)

丹代藍人(国3=青森山田)→90+4分 阿部敬太(国4=potters bar town FC)


2点目を決め大学初ゴールとなった松崎

丹代は3点目となるPKを誘発

PKを決めて4試合連続ゴールとなった坂元


 今季初の連勝で5位まで順位を上げた東洋大は、今節慶大と対戦。前半相手の猛攻を無失点に抑えると、後半に一挙3得点を挙げ、3ー1で勝利し3連勝を果たした。

 前半から両サイドから得点を狙う慶大の形に苦しめられる。前半17分、左サイドから崩されると、ペナルティエリア内でシュートを打たれるが、守備陣が身体を張ってブロック。前半26分には、再び左サイドに展開されると、クロスをヘディングで合わせられるものの、枠外に救われる。再三のピンチも守備陣が必死に耐え凌ぎ、前半を0ー0で折り返した。「前半無失点で帰ってきてくれたのが大きな勝因だった」と古川監督は振り返る。慶大の猛攻を受けながら失点を0に抑えた45分間が、後半の逆襲へとつながっていく。

 後半は早々に試合が動く。3分、松崎(国2=大宮Y)と坂元(社3=前橋育英)のパス交換から、抜け出した坂本(国1=柏U-18)がクロスを上げる。ファーサイドに待っていた宮吉(国4=京都橘)のヘッドが突き刺さり、東洋大が先制点を挙げた。「いいボールを上げてくれたので、合わせるだけだった」と話した宮吉は、うれしいリーグ戦初ゴールとなった。すると、得点の余韻から直後の後半4分。右サイドから単独で仕掛けた松崎が中央へ切り込むと、地を這うようなシュートをニアポスト隅に決めて追加点。今季からレギュラーとして戦う松崎は「開幕から使ってもらっていて、結果出せなくて申し訳ないなと感じていた」と、宮吉と続けてリーグ戦初ゴールが飛び出し、後半開始4分間で2点のリードを得る。

 後半11分には、前掛かりになった慶大の裏を突くように、丹代(国3=青森山田)がロングパスに抜け出して、GKと1対1になると、最後は飛び出したGKと交錯し、ファールを受けてPKを獲得。坂元が確実に決めてリードを3点とする。「決めたいという思いが強く、蹴らせてほしいと言った」と自ら志願したPKのキッカー。坂元はこれで、第4節の明大戦から続けて、4試合連続ゴールとなった。後半31分に、慶大にPKを与えて1点を返されたが、3ー1で試合終了の笛が鳴らされた。

 「自分たちで崩してゴールというスタイルではなくて、前からのディフェンスでボールを奪って、そこを突いていこうと伝えている」。2部で戦う昨年と1部へ昇格した今年とのスタイルの違いを古川監督は語った。比較的にボールを支配できた2部とは異なり、さらにワンランク上がった1部では簡単にボールを前へと運ぶことができない時間もある。そういった時に重要になってくるのは守備のバランスだ。「前回1部で戦った時は、前にもタレントは揃っていたが、戦い抜くことができなかった」と最下位で終わり、昇格1年で2部へと降格した4年前を振り返った。3連勝で勢いの増す現在も1部で戦うためのスタイルに磨きをかけている。90分間最前線で走りきった丹代は「守備からいい形を作って攻撃にいけているので、得点につながっている」と選手たちも高い守備意識に自信をのぞかせた。「毎試合1部リーグを戦っている中で、敗戦から学ぶことがあるし、勝ち試合でも課題が出てくる」と、監督を含めてチームは、どれだけ順位が上にいようともチャレンジャー精神を忘れていない。前期も残すは4試合。順位を気にするのは時期尚早だが、前期をいい形で終わらせるために、東洋大サッカー部の成長は続く。


■コメント

・古川監督

前半相手のペースで進んで何回か大きなピンチもあった中で、前半無失点で帰ってきてくれたのが大きな勝因だった。(慶応大への対策)相手にボールを持たれる時間は出てくると思っていたし、その中で後ろが我慢してゲームを作っていくというのはずっと話をしていた。前半で押し込まれて、ハーフタイムですごく疲弊しているなというのは見て取れた。後半の立ち上がりの部分からチャンスが生まれて、そのあとにも再び得点が取れたところは、このゲームでの重要な勝負どころや集中力という点で、相手を上回れた。(次戦に向けて)次節も今節同様に、タフなゲームが待っている。また1週間いいトレーニングを積んで、次の法大戦でも勝利を挙げられるようにしたい。


・丹代(国3=青森山田)

攻撃陣の守備の意識が上がっていて、ボールが取れている。守備からいい形を作って攻撃にいけているので、得点に繋がっていると思う。(PK獲得のシーンは)入ってくれればよかったですけど、結果的に点になったのでよかった。(次節へ向けて)今日も東洋のサッカーはできてなかったので、この守備のよさを継続したい。その中で東洋大らしい崩しのサッカーで4連勝して、もっと上位にいきたい。


・坂元(社3=前橋育英)

前半押し込まれる形になって、大量失点してもおかしくない試合だったが、守備がしっかりと粘ってくれ、そこから後半流れをもっていくことが出来て一気に3点取ることができた。(PKを丹代選手に譲ってもらったが)自分が今3試合連続得点を決めていて、決めたいという思いが強く蹴らせてほしいと言った。ここからもっと得点を重ねられるように頑張りたい。(次戦に向けて)今日のように厳しい戦い方になると思うが守備から攻撃することを意識して、粘り強いサッカーをして勝ちたい。


・松崎(国2=大宮Y)

前半風下で苦しい中、0点で終えることができ、後半立ち上がりに3点取れたのでいいゲームだった。(今季初ゴールだったが)ここまで開幕から使ってもらっていて、結果出せなくて申し訳ないなと感じていたので1点取れたので良かった。(次戦に向けて)3連勝で勢いに乗れているのでこの勢いのまま4連勝目指して頑張りたいと思う。


・坪川(国2=矢板中央)

3点の差があったので監督から「失点しないようにセカンドボールを拾え」という役割を与えられた。(東洋大に入ってからは)高校のときはロングボールを使ったり、フィジカルで勝負したりというスタイルだった。東洋大はその真逆でポゼッションを意識するチームなので、そのスタイルの変化は面白いし、自分のサッカー観も広がった。(次節へ向けて)自分はまだ定位置を確保したわけではないので、もっと試合に出れるようにしてチームの勝利に貢献できたらなと思う。


TEXT=藤井圭 PHOTO=美浪健五、鶴田華穂