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2017.06.05
硬式野球

[硬式野球]「実力負け」 6年ぶり全日本も初戦で散る

第66回全日本大学野球選手権大会1回戦

6月5日(月)東京ドーム

●東洋大2-7東海大北海道


(イニングスコア)

1回戦










東海大北海道


東  洋  大


(東洋大)

●飯田(1敗)、上茶谷、中田、山下、甲斐野、片山翔―西川


・打撃成績

打順                    
守備
名前




(中)
竹原(法3=二松学舎大付)
(左)古田(法4=天理)

(三)田中将也(営4=帝京)
(二)中川(法3=PL学園)
(一)佐藤(法2=聖光学院)

打一原澤(営4=前橋工)
(捕)西川(営4=浦和学院)
(指)片山来人(営3=桐蔭学園)
(遊)小川(法1=霞ヶ浦)

打遊津田(総2=浦和学院)
(右)宝楽(営4=PL学園)

打右末包(営3=高松商)

蛭田(法4=平塚学園)

堀北(営2=龍谷大平安)




32


・投球成績

名前


球数

四死球


●飯田(営4=常総学院)
31/3
16586
1
3
5
上茶谷(営3=京都学園)1/3121000
中田(営3=大宮東)41/316511182
山下(営2=東邦)0/3141000
甲斐野(営3=東洋大姫路)1/3140010
片山翔(法4=大社)1/3140000



エースの飯田は本塁打含む5失点


代打起用の原澤が期待に応えた


今季初登板も8奪三振の好投を見せた中田


全日本大学野球選手権大会の1回戦の相手は東海大北海道。先発したエースの飯田(営4=常総学院)は二回に本塁打を浴び、四回には連打や四球が絡みらしさが見えぬままマウンドを降りる。打線は、五回に原澤(営4=前橋工)、西川(営4=浦和学院)の連打で2点を奪う。しかし、8安打11四死球と出塁するも残塁14と打線がつながらず。6年ぶりの全日本は初戦で幕を下ろした。


 「実力負けだね」指揮官は一言で振り返った。飯田は満を持してマウンドへ上がると、初回に二段モーションを指摘された直後に安打を許すも、けん制で走者に得意技をお見舞い。流れに乗るかと思われたが、二回に右中間へ本塁打を許し苦い表情を見せた。打線もつながりに欠けた。二回、安打と四球で満塁となった場面で竹原(法3=二松学舎大付)に打席が回るも、右飛と好機を生かせない。相手投手陣から11つの四死球を奪うも、好機の一本に恵まれなかった。

  逆襲への原石も見つかった。指揮官が前日の開会式で「すごく良いものを持っている。やっと間に合ったんだよ」と太鼓判を押していたのは中田(営3=大宮東)だ。当初、この全日本選手権では飯田の5連投を想定し、少しでも楽にさせようと、片山翔(法4=大社)、中田、飯田の継投案を計画していた。初戦から思わぬ形での登板にも動ずることなく、今日登板した投手陣の中で最も長いイニングを投げ、被安打はわずか1本、8奪三振の好投。「これまでの練習で雰囲気が良かったから結果が出たんだろうね」と、今季初登板左腕を褒め称えた。長年の勘も冴えた。首位打者を獲得した佐藤(法2=聖光学院)に送った代打は原澤。これまでリーグ戦でも出場機会があったがなかなか結果が出ずにいた。鴨川キャンプに参加し開幕前にも名前が挙がる程、監督からの期待も厚いスラッガーが大舞台で結果を残してみせた。


 「秋に賭けますよ」。日本一になるタイミングは今ではなかっただけだ。日本一を目指せる舞台で全員が悔しさを味わったことは大きな糧になる。この借りは、必ず秋に返す。


■コメント

・高橋監督

実力負けだね。相手のスイングが違った。エースの飯田と四番の中川がこの結果だから、チームもダメでした。相手のピッチャーの勢いがすごかったね。相手はここ何年も全日本を経験してるけど、うちの選手はみんな初めてだからね。おのぼりさんだったんだよ。原澤よかったよ。あの打球放てるんだから、今日から分岐点で良くなるんじゃないの。左ピッチャーへの対応が良かったよ。やっと開花してくれた。中田も予言通りよかった。中田は練習で雰囲気よかったから今日も良かったんだろうね。選手権は1,2回戦が山だから。簡単に勝てるわけではないね。秋に賭けますよ。


TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=美馬蒔葉、須之内海、星川莉那