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第91回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期) 第11節
6月25日(日) 佐倉市岩名運動公園陸上競技場
東洋大 2ー3 順大
敗戦のあと1人ベンチ前で立ち尽くしていた浦上
大学屈指のFWにも負けない強さを見せる
前期リーグ最終戦、順大に2-3と惜敗。試合終了後、ベンチの前で立ち尽くしていた男の表情は悔しさであふれていた。
「入りが悪かった、それがすべて」。浦上(国3=大宮Y)がそう振り返るように、前半は順大の攻撃に手を焼いた。スピードとパワーの両方を併せ持つFW旗手を捕まえきれず、30分までに2点を奪われてしまう。東国大戦、駒大戦に続き3試合連続で先制点を奪われてしまったことに対して浦上は厳しい表情を浮かべていた。後半、攻撃陣の奮闘もあり1点差まで詰め寄るも、序盤の失点が響き悔しさの残る敗戦となった。
前期リーグが終了し、東洋大は勝ち点15で6位につけている。そのうち総失点数は15。これはリーグ3番目に少ない数字だ。また、全11試合中7試合を1失点以内で抑えているところからも、守備陣の奮闘が見て分かる。浦上は前期リーグを終えて「1部の舞台でも十分やれている」と振り返った。舞台を1部に移した今季は名実ともに大学サッカーを代表するFWと対峙することも多い中、確かな手ごたえを感じている。
昨年まで守備陣をまとめていた徳市寛人(H28年度卒)が卒業した今、浦上にはディフェンスリーダーとしての自覚が生まれている。ラインコントロールを始め、後ろからチームを鼓舞するなど強い統率力が身についてきた。「もっと自分を奮い立たせていかないと周りを超えるような選手にはなれない」と浦上は現在の自身の力をしっかりと受け止めており、その目にはもっと強くなりたいという強い意志が感じ取れた。大学サッカーのその先へ、3年生となった浦上は今もなお確かな成長を続けている。
■コメント
浦上(国3=大宮Y)
入りが悪かった、それがすべてだと思う。後半からはラインを高く持っていこうと監督も言っていたので、自分と(渡邉)拓也のところでラインを上げてあんま仕事はさせてなかったかもしれないけれど、結果失点を重ねてしまった。(前期リーグを振り返って)1部で戦っていくというのは簡単なことではないというのは分かっていたし、前期が終わって6位というのは、決していい順位ではないし、悪い順位でもないので、ネガティブにならずにいたい。後期までにもう一度レベルアップしてまた挑んでいきたいと思う。(自身の手ごたえは)やれていると思う。それは自分だけじゃなくてチーム全体もそう。ただ、ちょっとのミス、ちょっとの隙などを1部の相手は見逃さないし、やれている中でもまだまだやらないといけないし、もっと自分を奮い立たしていかないと周りを超えるような選手にはなれない。
TEXT=美浪健五 PHOTO=美浪健五、土橋岳