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2017.07.22
硬式野球

[硬式野球]特集 10日連続独占インタビュー~優勝への軌跡 6日目・佐藤都志也


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季ぶり17度目の栄光に歓喜の輪が広がった春季リーグ。開幕2連敗後「入替戦も覚悟」とささやかれたチームは諦め知らず。劇的な8連勝で戦国の頂点に登りつめた戦士たちの歩んだ軌跡をお届けする。




6日目は佐藤都志也捕手(法2=聖光学院)。打撃力を買われ、捕手ながら一塁手として出場を続けた今季。地道な努力が実を結び、首位打者とベストナインを獲得したが本人は「実感がない」とポツリ。急成長の裏側に迫る。(取材日=7月2日、聞き手=美馬蒔葉)



――首位打者とベストナイン選出おめでとうございます
ありがとうございます。オープン戦では代打起用が多かったが、それでも監督さんは自分を使い続けてくれた。オープン戦最終戦で初めてスタメンだった時にヒットや打点が挙げられたので、開幕スタメンまでいけたのかなと思う。
正直、リーグ戦途中まではそこまで調子は良くない状態でした。亜大戦後の空き週の時に専大が右ピッチャーということで自分が起用されることになっていたらしいが、左バッターがどれだけ結果を残さなければならないかを言われていた。監督さんからマンツーマンで指導していただいたことが専大戦の結果につながり、バッティング好調につながったと思っています。専大戦の後に「打撃が小さくなった。打率が暫定1位だから結果を気にして打っている」と監督さんから指摘を受けて、強く振ればヒットになると言われたことが救いになりましたね。このアドバイスで成長できました。

――首位打者を気にしている自覚はありましたか
少しはありましたが、自分の頭の中では消していこうとしていました。ヒットが欲しいと思うと、うまく打ちたい、転がせばヒットはヒットだからと変な意識になって打撃が小さくなってしまう。周りの声で意識しちゃうこともありましたね(笑)ただ、監督さんだけでなく周りの人や学生コーチの助言で助けられた部分もあるので、恩返しとしてタイトル取れてよかった。開幕前はベストナイン、首位打者なんて考えてもいなかったし、まず試合に出たいとしか思っていなかった。開幕スタメンも予想だにしてませんでしたから、少ないチャンスをものにしなければと思っていました。

――初めての一塁手でのシーズンでした
一番最初の中大戦は焦りが大きかった。点差ぎりぎりの試合だし打者も足が速いという情報があったので、打球が入る前から「自分のところに打球が飛んできたらどうしよう」という不安を抱いていた。そしたら本当に来たので焦ってしまったこともあった。言い訳かもしれないが、いくらグラウンドで練習を積んできても神宮球場で守るのは初めてだったので、足が動かなかったですね。いまだにそのシーンは覚えています。
ファーストミットは最初は借りていましたが、自分で持っておいた方がいいと思って購入しました。先輩のファーストミットを見てデザインを決めましたが、基本に忠実なミットですよ。

――中大2回戦後には「8連勝すればいい」と前向きなコメントをいただきました
1戦目ヒットなしで、2戦目前に「まだ緊張してるのか?」と先輩方におちょくられて、ヒット2本につながった。そこから「2連敗から8連勝すればいい」と、そういう気持ちでやってきたつもりだったので絶対に負けられないし、負けたからこそ8連勝できたのだと思っています。

――タイトル獲得は反響が大きかったと思います
周囲の方にはすごいな、と褒めてもらえたが、自分の中では「俺タイトル取ったぞ!」というよりも「なぜ自分が?」という気持ちが大きい。不思議感しかないですね。練習積んで試合に出たくて夢中になってやっていた結果、タイトルを取っていたという感覚なので、秋が怖いところが少しありますね。期待も大きい分、葛藤みたいなのがあります。期待には応えたいし、それ以上のものを出したい気持ちもある。秋は「取ったぞ!」と実感としてタイトルを取りたいですね。実感が欲しいです。