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2017.07.26
硬式野球

[硬式野球]特集 10日連続独占インタビュー~優勝への軌跡 最終日・飯田晴海

12季ぶり17度目の栄光に歓喜の輪が広がった春季リーグ。開幕2連敗後「入替戦も覚悟」とささやかれたチームは諦め知らず。劇的な8連勝で戦国の頂点に登りつめた戦士たちの歩んだ軌跡をお届けする。



最終日は飯田晴海主将(営4=常総学院)。主将兼エースとして迎えた今季は「今まで感じたことのないものがあった」と振り返った飯田。「エースはチームを勝たせられる投手」と語る三冠右腕が投げ抜いた643球の中で抱いていた思いに迫る。(取材日=7月2日、聞き手=美馬蒔葉)

――リーグ戦優勝を振り返って

2連敗スタートはチームとしての実力だと捉えました。弱いチームを「声を出すところから始めよう」ともう一度原点に立って、亜大戦までの4日間を一日一日無駄にせずに過ごしました。この4日間がチームとしての変化となって8連勝につながったと思っています。毎試合日替わりでヒーローが出て、一人ひとりが役割を果たした結果が勝利に結びついた。そして常に裏方や応援してくださる方の存在で勝ちに導かれたと思います。

――主将としてすごす初めてのシーズンでした

リーグ戦が始まればチームの勝利のためにどうやってチームを鼓舞するのか?チームをどう作り上げていくか?を考えていく中で、自分は結果と姿勢で引っ張ることが重要だなと思いました。春を振り返ると、非常に中身の濃いもので今まで感じたことのないような精神面の戦いがありました。勝たなければ始まらないですし、リーグ戦という短期間の中で優勝に導くためにはどうチームを創り上げていくかというものや一日一日の重みを大学野球を始めて日に日に染みついてきている実感がありますね。

――リーグ戦中に最速を更新しましたね

冬場のトレーニングやキャッチボールなどの基本的なことを積み重ねた結果がスピードに現れたと思う。コントロールが生命線なので、ブレないようにというのをピッチングの中やキャッチボールの中で大切にしている。その中で更新できたのはよかったが、自分は最速より常時のスピードを気にしています。常時が上がれば最速も上がりますし、まっすぐは永遠に追求するものだと思うので、突き詰めてこれからも自分の中で確かめて研究していきたいと思います。

――登板した試合で一番印象に残っている試合はありますか

どの試合もそれぞれ印象に残っていますが、強いてあげるなら国学大一回戦です。自分が3回にホームランを打たれて点を取られて、何とか一点で抑えようと決めながら投げていた。最終回に打線が必ず点を取ってくれると信じていたので田中(将也、営4=帝京)と中川(法3=PL学園)には感謝しています。何となく亜大1回戦の古田(法4=天理)の3ランも「これ何か打つんじゃないか」というのだったり、田中のも「これホームランあるな」という勘があった。打ったからという後日談や打ってほしいという願掛けではなく、浮かんでいた軌道を描いていたがその通りの結果になりました。思い描いていた野生の勘みたいなものがありましたね。

――エースと主将に違いはありますか

まずエースとはチームを勝たせられる投手。エースと主将は一緒に考えるときも別に考えるときもあります。日常生活やグラウンドでも全体練習やブルペンでの練習の中でしっかり声をかけることなど、視野を広げることが自分の中にある。ブルペンでも自分が投げているから周りの選手も「投げなきゃ」「一緒にしなきゃ」と思えることが自分の役目だと思うので、練習を突き詰めてやっていくことが必要。これも後の代にも残していかなければならない伝統だと思うので、続けるためにも自分がやらなければならないと思っています。

そして試合の中で結果にこだわることがピッチャーとしての役目だと思うので、結果にこだわるなら過程がしっかりしてなければならないので、そこを意識してやっています。エースと主将は別々に考えるけど、正直なところ役割は一緒ですね。

ただ、独りよがりになってはいけない。いくら自分がチームを良くしようと思っても周りに発言しなかったら、周りの声も聞けないし自分も思ってることを相手に伝えないと意味がないので、聞き方や話し方を意識します。人の話を聞いて自分ができているので周りの人たちに感謝ですね。今自分がいるのは歴代のキャプテンの方々や今なら副主将の2人中心として4年生がいるからこの立場でいられるんだと思います。

――三冠を受賞したことについて

日頃から監督さんに教えていただいたことが結果として出た。春だけ取れてたまたまと言われないように秋もチームも個人もしっかり取れるように、しっかり証明したいです。タイトルを意識するとあまりよくはないが、結果にはこだわりましたね。三冠取ってたくさんの方に祝福していただきました。応援してくれている方がたくさんいるんだなと改めて実感しましたし、感謝を持ちながらやるべきことをして恩返しをしたいと思いました。

――秋季リーグも迫ってきています

秋は秋で戦い方も変わっていくと思っています。一人ひとりが競争心を持って取り組まなければならない。個々人がどう取り組むかによって未来が変わってくるので、この7月が非常に大切になってくると思う。勝負の1か月ですね。