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猛暑の夏を経たチームは一回り成長し連覇に燃える。黄金時代の再来をかけ、奮闘する選手陣の声を7日間に渡ってお届けする。
第7日目は高橋昭雄監督。「とにかく攻撃的な野球をしたい」と連覇を掲げる。東洋大を率いて46年目、名将の戦国東都の生き抜くすべとは。(取材日=8月28日、聞き手=永田育美)
――現在のチームの調子はいかがですか
ピッチャーの調子はいいんだけどね、野手がちょっとね。野手って言ってもね、みんな故障しちゃっているんですよ。それで4番の中川(法3=PL学園)がJAPANで13、4日くらいに行っちゃってるからね。2週間以上一緒にいないわけで、本当にこの2週間でやりくりが大変。4番がいなくても何とかなるかなとは思っていたんだけど、そう簡単にはいかなかったね。プロ野球だって、優勝したチームが最下位になることもあるわけだし、非常に我々は危機感持っている。
――その中でも投手の調子がいいようですね
飯田(営4=常総学院)は春の前半はちょっと失敗したなと思っていた。失敗したって言っても2点だからね、どうってことないんだけど。その後の2試合は完投してくれた。防御率も1.23と非常にいいんじゃないかな。村上(総1=智弁学園)のけがは60~70%治ったくらいかな。若いし無理させてもしょうがないから、様子見ながらやってます。
――東洋大の打ち勝つというスタイルは
そんなのないよ。もう春とはちょっと違うね。やっぱり4番がいなくて、打線を組み替えるとかいろんなことをやったけどそう上手くいかないね。竹原(法3=二松学舎大付)と古田(法4=天理)がここのところよくなくてね。その代わりに納(総1=智弁学園)っていうのがいるからね。ちょっと2人いないのは痛いよね。山田(総2=桐生第一)なんかは使いたいんだけどね。オープン戦で一番打率がいいのはね、西川(営4=浦和学院)くんだ(笑)
――小川選手は背番号6になりました
1年生だからちょっと疲れているよね。まぁ芯がいいからね。ここにきて津田(総2=浦和学院)も良くなってきているからね。津田がすごい元気が出ている。今はセカンドをやっているけどね。セカンドは中川がやるから、ショートの争いになるね。とにかくこの成績じゃしょうがないからね。全体のレベルをあげていければ。
――監督室からグラウンドの全体がよく見えますね
見えるでしょ。監督っていうのはこうやって見ていて、なおかつ背中を見て、だれがサボっていて誰があくびをしているかくらいはわかるんです。そういう電波を送っているから。そういう子はね、生気がなくてやられちゃうからね。嘘みたいに思うでしょ。でも46年やっていりゃ、見えちゃうんだな。こいつ悪そうだなって、刑事が見てね、職務質問?だいたい悪いのはわかるようにグラウンド見てもそうだ。本当に気持ちからやって、研究して、自分の悪いところ直そうだとか、上手くなりたいなと思ってやっているやつはすぐわかる。手、指の使い方、肩の動きね、見るとだいたいわかる。
――どの選手が目の輝きがすごいですか
やっぱ佐藤(法2=聖光学院)やピッチャーの村上だとかね。責任感だとかやっぱり試合出ている子は違うよ。補欠の子たちと比べると、目力が全然違いますよ。返事だとかね。返事は大事ですよ。自分の気持ちをちゃんと相手に伝えるには返事だからね。野球だけじゃなく人間としてあるべき姿を訓練している。
――9月5日に開幕しますが意識しているカードはありますか
それはもう5チーム全部。各々特徴があって、陣営を整えているから。ただ、うちだけのことを考えると、ちょっと野手がね、元気ないなって、主力を3人変えているから、今の時点ではね。まぁ、中川が帰って来れば4、5日で仕上げて。でも中川は台湾でいい成績を残してるみたいで。出発前に僕は厳しいことを言ったから。日本を背負うんだから、そんなだらしなくて成績をでなかったら、国の恥だと思ってね。お前台湾で生きてろ、帰ってくるなって。日の丸つけてやるんだから、絶対に日本の野球の良いところを見せて帰ってこいと。まあ今のところ3,4安打と結果出してるからね。いいんじゃないの。
――意気込みをお願いします
なんとしても連覇。それを望んでるよ。リーグ戦で連覇しないと、一回戦で負けた穴がうまらないからな。神宮大会で優勝するには。だからなんとしてでもリーグ戦を制覇して、もう一回神宮大会出てる。日本一を取る。
東都大学野球秋季リーグ戦 初戦は明日5日の日大戦(11時開始)です。
なお、開会式は10時開始を予定しております。連覇に向け燃える選手たちへのご声援をどうぞよろしくお願い致します。