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平成29年度東都大学準硬式野球秋季1部リーグ戦・日大1回戦
9月12日(火) 上柚木公園野球場
〇東洋大8×-7日大
(イニングスコア)
1回戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
日大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | 0 | 0 | 0 | 7 |
東洋大 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 4 | 0 | 0 | 2× | 8 |
(東洋大)
瀬下(営2=藤代)、渡辺(社1=横浜隼人)、-多田(ラ3=高松西)
サヨナラの本塁打を放った高橋
堂々としたピッチングで好投したルーキー・渡辺多田は猛打賞の活躍を見せる逆転勝利が決まるとナインの笑顔が弾けた
小雨の降りしきる中行われた春季の優勝校である日大との1回戦。1年生の活躍により最大5点差をひっくり返し劇的サヨナラ逆転勝利を収めた。
先発瀬下(営2=藤代)の安定したピッチングでアウトを重ね、両チームのスコアボードに0が並ぶ。試合が動いたのは4回であった。
先頭打者の内藤(営3=藤代)が出塁すると、1死で高橋(法1=八戸学院光星)に打席がまわる。2ボールからの3球目、振りぬいた打球は左中間を破り適時三塁打に。続く多田(ラ3=高松西)も適時三塁打を放ち、2点を先制した。
流れに乗ったように見えた東洋大だがその直後の5回、瀬下が捕まった。暴投も絡み同点に追いつかれてしまう。6回も悪い流れを断ち切れず、マウンドを引き継いだ渡辺(社1=横浜隼人)も崩されこの回一挙5失点。しかし、その裏伊藤(ラ1=成立学院)の3塁打など打者一巡の猛攻で1点差にまで迫る。徐々に投球の質を上げていった渡辺は印南(文2=浦和学院)のファインプレーなどに助けられながら7回、8回、9回を3人できっちり抑え味方の援護を待つ。
ドラマは9回に起きた。内藤が四球で出塁すると、すかさず代走に遠藤(営2=都立文京)を投入。1死から打席が回ってきたのは4回に3塁打を放ち先制点に絡んだ高橋。1ストライクからの2球目、甘く入った球を見逃さずスタンドに運び込んだ。「入るか分からなかった」と高橋は話すが、スタンドのフェンスに直撃する特大のサヨナラ本塁打。本塁に集まった仲間の笑顔に見守られながらゆっくりとダイヤモンドを走った。
高橋は前回の東海戦で打つことが出来ず、打順を5番から7番に“降格”させられていた。「新たな気持ちで(打席に)入れたことが良かった」と前向きにとらえ主役の座を奪った高橋。1年生の活躍に多田は「2、3年生が頑張らなくてはという思いが強くなる」と刺激を受ける。次戦は悲願である1部昇格後初の2タテがかかる試合。勢いこのままチーム内で切磋琢磨しながら勝ち進んでいく。
■コメント
・若松(法3=座間)
1年生が本当に頑張ってくれました。9回は特にベンチの雰囲気もよく、(相手打者を)3人で抑えられたことにより、逆転の流れを作ることができたと思います。東海大戦で果たせなかった初の2タテを、春の優勝校相手に果たしたいと思います。
・多田(ラ3=高松西)
守備でまずい場面もあったが、最近の試合は最終回や終盤に粘ることができていて、今回も終盤に粘って勝てた試合だった。(自身のバッティングは)下位でチャンスが回ってくるだろうと意識していた。ランナーをしっかり返そうという意識で打席に立った。調子はまずまず。(4回の適時打は)東海大1、2回戦はチャンスで回ってきてもランナーを返せなかった。できるだけ早いカウントで打つように、積極的なバッテイングを心がけた。(1年生の活躍を見て)1年生が頑張るとやはり2、3年生頑張らないといけないという思いが強くなる。ここまでは1年生で勝ってきたが、3年生で勝てるような試合をしたいと思う。(投手陣について)渡辺は一年生だが肝が据わっているというか、何事にも動じないという感じがある。まだ1年生なのでピンチで動じてしまうことはあるが落ち着いてくると自分のピッチングができるのでそういうところがいいところだと思う。今日は瀬下がエラーが絡んだこともあり点を入れられてしまったがもう少しピッチャー、キャッチャーの間でコミニュケーションを増やしてバッターを抑えたい。意思疎通を増やしてバッターを打ち取れるようにしたい。相手の動作など、観察して考えて投げるピッチャーが多いので、ピッチャーを信じてリードしていければと思う。(日大2回戦に向けて)打順がどうなるかはわからないが3年生が引っ張って勝てるように頑張る。
・山越(社3=横浜隼人)
瀬下の立ち上がりも良くて、ピッチャー陣の継投を失敗したところもあったのですが、瀬下と渡辺が頑張って投げてくれました。今日は選手に感謝です。終始ベンチの雰囲気も良く、みんなよく頑張ってくれました。
・高橋(法1=八戸学院光星)
(今日の試合を振り返って)自分は今日7番に降格されていい場面で打ちたいなと臨んだ試合だったので結果的にいい場面で打てて良かった。(本塁打を打った最後の打席は)内藤さんが四球でつないでくれて、代走の遠藤さんが必死につないでくれたので何としてでも打ちたいなと思った。入ると思ってなかったので入って良かった。(7番になったことでの気持ちの変化は)前の試合で打てなかったので今日は負けで終わりではなくまた新たな気持ちで入れたことが良かった。(自分のプレーに点数をつけるなら)100点で。(次戦に向けて)2タテを出来ていない状態で、リーグ戦始まる前から2タテをやろうと若松主将も言っていたのでできるように頑張りたい。
・渡辺(社1=横浜隼人)
(今日の試合を振り返って)今日は良かった。(雨の中での登板だったが)あまり気にしなかった。気にしすぎるとよくないと思ってしっかりとテープなど用意して臨んだので気にならなかった。(勝ち投手だが)今日は(高橋)敦也が打ってくれたのでラッキーでした。この間も若原さんのファインプレーで今日も印南(文2=浦和学院)さんのファインプレーに助けてもらったので良かった。(次戦に向けて)明日はエースの割石(社3=越谷南)さんが投げると思うので2タテしたい。
TXET=鶴田華穂 PHOTO=永田育美、望月優希