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2017.09.27
硬式野球

[硬式野球]エースに異変か 飯田、4回持たず初戦落とす

平成29年度東都大学野球1部秋季リーグ戦

9月27日(水)神宮球場

●東洋大2-8立正大

(イニングスコア)

1回戦










東洋大







立正大



×


(東洋大)

●飯田(1勝2敗)、片山翔、村上、藤井、上茶谷-西川、田中悠

二塁打:諏訪(4回)、竹原(7回)

・打撃成績

打順守備
名前




(中)
竹原(法3=二松学舎大付)
(左)古田(法4=天理)
0


山本(法1=作新学院)
0

左 
末包(営3=高松商)0
0
0

納(総1=智弁学園)
3
(一)佐藤(法2=聖光学院)
4
(二)
中川(法3=PL学園)





蛭田(法4=平塚学園)



5
(捕)西川(営4=浦和学院)
0


田中悠(法4=上尾)


6
(三)
田中将也(営4=帝京)
1

7
(指)
山田(総2=桐生第一)

0
0

打指
諏訪(総1=浦和学院)



8
(遊)
津田(総2=浦和学院)

0

宇佐川(営4=済美)



9
(右)
宝楽(営4=PL学園)
0
0

 右
飯塚(営2=藤代)1

0





33



・投球成績

名前


球数

四死球


飯田(営4=常総学院)3 1/3
14
55
4
0
3
3
片山翔(法4=大社)1/3
5
22
3
1
1
2
村上(総1=智弁学園)2
8
26
2
0
1
0
藤井(法3=富士市立)
1
6
22
1
1
1
0
上茶谷(法3=京都学園)1  1/3
4
10
0
0
1
0


飯田は「勢いを与えてしまった」と本塁打を悔いた


救援した片山翔。試合後話せぬほど悔しい内容だった


竹原はマルチ安打と好調


 神宮球場に舞台を変え、2年ぶりの対決となった立正大1回戦。1回、佐藤(法2=聖光学院)の中堅への適時打で幸先よく先制したその後も無死満塁と好機が続いたが、併殺などで追加点を奪いあぐねていた

一方、先発の飯田(営4=常総学院)は1、2回ともに三者凡退と幸先の良いスタートを切るが、3回に左翼席への本塁打を浴び、更に連打で逆転を許す。4回途中で片山翔(法4=大社)にスイッチしたが、死球と3連打で3失点と流れは止められず。前カードで好投を見せた藤井(法3=富士市立)の制球が乱れ2失点と苦しい内容。奮起したい打線も、相手投手陣に打たせて取られ、途中出場の諏訪(総1=浦和学院)の適時打1本のみの反撃に終わった。

 本来の姿が現れなかった。先発した飯田は初回にこの日の最速144㌔を出し、1、2回ともに三者凡退と自分のペースを貫く。しかし、3回に110㌔のカーブの初球を左翼席へ運ばれる。「相手に勢いを与えてしまった」と、1番打者に9球粘られた末に右安を放たれ、続く打者には2ストライクに追い込みながらも右翼への適時二塁打で逆転される。試合後は「2点目取られたことでチームの雰囲気を悪くしてしまった」と反省しきりだった。

 今日無安打の4番中川(法3=PL学園)は、打線がつながらなかったことを敗因に挙げ、立正大・小畑の存在について指摘する。中川は、日本代表としてユニバーシアード大会などで共に戦った小畑の行動を代表合宿から見ていた。「代表として一緒にいる時から、相手について研究している姿は見ていた。すごく熱心な人で、自分たちのことも細かく研究されている印象を受けた」と分析。「立正大にあまりいいイメージはないが、普通に戦えば勝てる相手。もう気持ちの問題」と前を向いた。

 「うちのチームは3軍だ」。試合後、指揮官がつぶやく。2年前、互いに2部だった東洋大と立正大。東洋大は2部優勝し、入替戦も制したが、唯一勝てなかった相手が立正大である。当時、フル稼働していたエースの原(H27年度営卒=東京ヤクルトスワローズ)でさえ勝てなかった相手。「原で負けるんだもの、立正大には弱いね。今日は飯田が3回に1点どまりにすればいいのに。やっちゃいけない。ブレーキかかっているね」と現エースの不調を嘆いた。連覇のためには負けていられないカード。「終わったわけではない。野球は結果が全てなので、どう勝たせられるかを考えて、明日から投げさせてもらえる場面で次に備えたい」と飯田。エースの復調が待たれる。


■コメント

・高橋監督

うちのチームは3軍だ。飯田は3回に1点で抑えなきゃならない。やっちゃいけないことをした。飯田も片山もブレーキだね。前から立正大には弱かったから。原で負けたんだもん。まず、初回で1点止まりがダメだね。あそこで点を取らなければならない。こんな失敗をするのは常日頃の練習が足りないから。選手もコーチもきちんと考えていかなきゃならない状況だ。また明日から頑張るよ。

・飯田主将(営4=常総学院)

3回のホームランは勢いを与えてしまった。失投ですね。2点目を取られてしまったこともチームの雰囲気を悪くしてしまう要因になってしまった。どう勝たせられるかを考えて次に備えたい。野球は結果がすべてなので、勝たせられないのはよくない。自分が先頭に立ってやっているのに、結果として勝っていないのは自分がやっていることが足りないから。勝てるピッチャーがいいピッチャー。まだ終わったわけではないので自分が投げさせてもらえる時にいい結果を残したい。

・藤井(法3=富士市立)
調子は悪くはなかった。悪いなりに無失点で切り抜けたいと思っていたのに切り抜けられなかったのは課題。ランナーを出してから気持ちの部分でまけてしまっていた。(立正大打線のイメージは)強気で振ってくる打線。甘くはいれば痛打されてしまうから警戒しなければならない。(3年生同士の継投となったが)自分が打たれてしまったので、頼むと一言だけかけた。

・中川(法3=PL学園)
ミスが出たり、打線が繋がらなかったのが敗因。(ユニバーシアードで共に戦った小畑との対戦は)すごく研究されてるなというのはわかって、その方が自分としてはいい勝負ができるので楽しかった。やりにくさは無いが立正大にあまりいいイメージはない。普通にやれば勝てる相手だとは思ってるので、もう気持ちの問題ですね。(次戦に向けて)2連勝します。

・竹原(法3=二松学舎大付)
(初回出塁にこだわっていると伺ったが)ラッキーだった。でも運も実力のうちだと思う。なんとか出塁することができて良かった。(七回の二塁打は)ずっと調子が悪かったのでフォーム改善に取り組んだ。その甲斐があってあの一本が出たのかなと思う。(何か監督から助言は)突っ込み気味だったので、重心を低くしてボールを迎えに行くのではなく、待って来た球を打つということを意識するようになった。(立正大の攻めは)結構振ってきて、詰まっても外野と内野の間に落ちたり、振り切ったら間を抜けたりする。左打者が振り切っているのでレフトの頭上を越えている。そういうところを見習っていかないといけないと思う。(次戦にむけて)もう負けられない。2連勝して勝ち点をまき取ることを最優先にやっていきたい。

・村上(総1=智弁学園)

打たれた球は甘く入ってしまった。(今日の敗因は)ピッチャー陣が崩れたこと。粘れなかった。(登板した場面は)4点取られていたので、点数は取られても仕方ないと気持ちを割り切ってマウンドに上がった。チームの雰囲気は悪くなかった。でも初回で得点を取って勝てるだろうとゆるんでしまい、こちらのミスから相手に流れを与えてしまった。優勝のためには勝ち点は絶対に落とせないので、明日は勝てるように頑張る。


TEXT=美馬蒔葉 PHOTO=川口朋珠、美馬蒔葉、伊藤梨妃