記事
平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦
10月1日(日)東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ
東洋大2-4明大
[ゴール・アシスト]
27:56 柴田(古川)
28:35 猪狩(所、清水)
好調のFW柴田が先制点を決める
追加点をきめたFW猪狩は自身初ゴールだった
2ピリまで無失点の活躍をみせたGK水田
ここまで秋リーグは全勝している東洋大。そんなチームに立ちふさがったのは、6シーズン負けを喫している明大だ。両者の力が拮抗する中、2ピリでFW柴田(社3=武修館)とFW猪狩(社1=駒大苫小牧)が続けざまにゴールを決め、一気に東洋大の流れに。しかし3ピリで明大の猛攻にあい、結果的には2-4で今リーグ戦初の黒星となった。
1ピリは両チームなかなかゴールが決まらない。開始8分半、FW古川(社3=白樺学園)が一人で抜け、ゴール前までパックを運ぶも得点にはつながらず。また、12分58秒、13分35秒で明大のペナルティーにより5人対3人のPP(パワープレー)のチャンスを迎えるがFW山田主将(社4=埼玉栄)も明大にがっちりと囲まれて得点がないまま時間が経過。度々ゴールをかすめるが惜しくも決まらないプレーが続く。しかし明大にもゴールは決めさせない。GK水田(社2=駒大苫小牧)は何度も明大が目の前まで迫り来る中で好セーブをみせ、0-0という緊張感を残したまま1ピリが終了。
そろそろ先制点が欲しい2ピリ。遂にネットを揺らす場面が訪れる。FW柴田がパスカットからそのままゴール前までパックを運ぶ。空いているところをしっかりと狙って2人のDFとGKをうまく抜き、見事なゴールを決めた。客席からは歓声が巻き起こり、FW柴田はガッツポーズ。そしてその興奮が冷めやらぬまま、わずか39秒後。今度は1年生コンビが魅せた。アシストにFW清水(社1=白樺学園)が加わり、ゴール裏のFW所(社2=駒大苫小牧)からのパスに即座に反応したFW猪狩が迷わずスティックを振る。「ビッグゲームで決めることができてとてもうれしかった」とゴール正面からシュートし追加点をあげた。東洋大の流れを作り上げ、明大の若干の焦りも見え始める。残り3分50秒にはFW出口(社3=駒大苫小牧)とFW古川の素早いパス回しでゴールに迫るが、残念ながら得点とはならず。しかし、終始いい雰囲気で2ピリを終える。
勝負の3ピリ。6シーズンぶりの勝利への期待がかかっていたが、ここで明大の目の色が変わった。開始からパックを占有され、1分18秒後についに1失点となる。その後、GK水田はシュートが何本か来るも、はじく、止めるなどで追加点をなんとか決めさせない。東洋大はパスをつなぎ、ゴール近くまで迫っていくが守備陣に阻まれる時間が続き、残り時間約10分あたりではFW所がゴール横からまたも正面へのパス。しかし誰も受け手がおらず、惜しいプレーに。そして残り8分でSH(ショートハンド)の隙をつかれ、同点とされる。そこから攻め入られる場面が多くなると、追加点を次々と決められて残り2分49秒には2-4とされる。タイムアウト後のラストの1分間にはGKなしの6人攻撃の陣形で必死の攻め。PP(パワープレー)となり最大のチャンスの場面だったがネットは揺らせずに試合終了となった。
「1・2ピリと同じようなプレーを3ピリもできるような。そういう質を高めていかないといけない」と鈴木監督。FW柴田も2ピリまでの流れの良さは感じていた。3ピリの4失点は足が止まっていたことやDゾーンのカバーが課題とみられる。敗戦とはなったものの、修正点や1年生のFW猪狩の初ゴール、GK水田の2ピリまでの無失点等、今後の試合に向けてプラスとなる収穫も多かった明大戦。悔しい思いはそのままに、まずは1週間後の中大戦に向けて修正し、残りのリーグ戦の勝利に期待だ。
▪コメント
・鈴木監督
全体的にはすごく頑張った試合ではあったが、2ピリまでいい流れの中、失点の後少しDゾーンのポジション、マークがずれたところで失点を重ねたゲームだと思う。(失点が最後、攻め込まれた敗因か)全体的にはやはりDゾーンのカバー。あとはPP(パワープレー)が課題だと思う。(この敗戦をきっかけに戦い方の変更等は)うちのやることはあまり変わらないので、1・2ピリと同じようなプレーを3ピリもできるような。そういう質を高めていかないといけない。(1年生の猪狩選手の頑張りは)ずっといい動きをしてた中で、なかなか数字で結果が残らなかったので、彼が点数を入れたっていうのは今後のチームのいい勢いにつながるんじゃないかと。(GK水田選手の守備について)3ピリで失点もしたが水田の頑張りが今日のゲームを作ったと思うので、水田のためにも今日は勝たせてあげたかったゲームだった。(3ピリでのタイムアウトは)6人攻撃の準備のためだった。(次戦に向けて)まずは精神的なところで、まだリーグ戦は長く続くのでそこはしっかり立て直すところ。あとは修正点でDゾーンだったり、プレーの質を高めるようにこの一週間で準備していきたい。
・柴田(社3=武修館)
1ピリの流れは良くて、Dファーストって言われてたので守りからしっかりできてて、それを2ピリでも続けられたので2点の先制点に繋げられたんだと思う。3ピリ4点失点してしまったんですけど、自分たちのホッケーができなかったので、次の中大戦に繋げられたら。3ピリでは足が止まっていたりフィジカルに当たるホッケーができていなくて、反則に気をつけようとしていたが反則になっちゃうのは運動量が少なくなっているからだと思う。(自身の先制ゴールは)あそこは結構チャンスだったので、空いてるところに打ったら決まった。自分自身調子が良かったので、決めていけれて良かった。(明大戦でゴールを決められたことはどうか)試合前から明大というところは意識していたので、自分のゴールでチームが勢いついてくれたらいいなと思っていた。1週間の調整期間があるので今日の修正点だったり、Dファーストのホッケーを見つめ直して挑みたい。
・猪狩(社1=駒大苫小牧)
(大学初ゴールを決めて)今まで決めれていなかったがビッグゲームで決めることができてとてもうれしかった。(秋リーグで心がけていることは)まだ1年なので欲を出さないで、チームに勢いを与えるプレーを心がけている。(明治との試合は)夏の大会で負けていて特別な意識を持って臨んでいたので勝ちたかった。でも二次リーグもあるのでそこは勝てたらなと思う。(次戦に向けて)まだ優勝できないと決まったわけではないので、しっかりと2強の中大を倒して2位通過でも良いので二次リーグにつなげていけたらいいなと思う。
TEXT=越塚日南 PHOTO=梅山織愛、川口朋珠