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第93回関東大学バスケットボールリーグ戦
９月30日（土） 慶応大学日吉キャンパス
東洋大64－85順大
11｜１Ｑ｜19
15｜２Ｑ｜18
15｜３Ｑ｜22
23｜４Ｑ｜26
スターティングメンバー
28 佐久間澪
29 岩淵俊也
30 川上海斗
35 杉田涼
０ 田代幹
杉田は試合後半でチームの中心として活躍
積極的にボールを奪う佐久間
８連敗で迎えた前半戦の最終ゲームは順大と対戦。試合は前半から得点差を付けられ、終始追う展開から脱することができず。64－85と敗戦し９連敗を喫する。試合後半でチームは追い上げを見せる中、その中心となっていたのは杉田（済３＝市立船橋）だった。
試合は前半からリードを許し、１Ｑを11－19と離される。２Ｑの終盤に得点を重ね、26－37と順大に食らいつく。すると転機となったのは３Ｑ。佐久間（済３＝東海大相模）が攻守において積極的にリバウンドを奪いにいくと、杉田が力強いプレーから得点を決めて、チームに流れを呼び寄せる。一時は９点差まで差を縮めるも、「自分たちの追い上げムードのところでミスが出てしまった」と中嶋監督が振り返るように、シュートミスなどで得点を決められない場面も多く、勝ち越すことができない。すると３Ｑ残り３分から立て続けに失点し、４Ｑの開始１分半の間に４連続で得点を決められるなど、一気に17点差へ広げられる。チームは試合終盤まで奮闘するものの、追いつくことはできずに敗戦となった。
試合後半で、チームの中心として活躍した杉田。中嶋監督は第４戦の江戸川大戦後に「杉田はとても成長している」とコメントしており、その後もスタメンで起用するなど高い期待を寄せていた。杉田は順大戦でも持ち味である力の強さを発揮し、ゴール下で存在感を示した。しかし本人は「体力がなくなって、ベンチに下がるということをなくしたい」と勝ちに導くことができなかったことを反省。３Ｑの後半で立て続けに失点をしてしまった時、杉田はベンチから戦況を見つめていた。つまり杉田が交代してからチームは崩れてしまった。「全員で支え合うことができていなくて、チームプレーができていない」（杉田）。各個人が活躍するためには、各個人がチームを支え合うことが大切だ。悔しさをあらわにした杉田を並びに開幕から全敗している東洋大の選手たちが、どの大学よりも勝利を渇望している。
まさかの全敗に終わった前半戦。悔しさの残るチーム状況だが、見えている課題ははっきりしている。「ターンオーバーをどれだけ減らせるか。リバウンドを多く取れるか。１対１のディフェンスをどれだけ防げるか」。中嶋監督は３つの課題を浮き彫りにして修正を急いだ。後半戦の初戦は、開幕で大敗した日体大であり、９敗はあの敗戦から始まった。悔しさを晴らすべくチームプレーを磨いて、まずは１勝を上げる。
■コメント
・中嶋監督
もう一息のところまで来ているが、相手のシュートの精度が高かった。あとは自分たちの追い上げムードのところでミスが出てしまったというところだと思う。（３Ｑでの課題は）９試合通してずっとかもしれないが、勝負どころでどうしてもミスが出てしまう。そしてそれが直接相手の得点につながってしまうというターンオーバーの部分。いいところまでは来て、そこで踏ん張れるかどうかの部分だと思う。あとは簡単なシュートを決められなかったり、ゴール下でのシュートを落としてしまったりとか、そこが波に乗り切れない原因でもある。反省して行かなければいけない。（杉田について）体も強くリバウンドも頑張ってほしいというところで起用している。十分活躍してくれていると思う。得点を狙うという場面でも十分やってくれている。あとはリバウンドの場面で全体的に頑張ってもらえればいいなと思う。（次戦へ向けて）９敗してしまったという事実は受け止めて、前々から言っているように、良いところがどんどん出てきている。あとは悪いところをどれだけなくせるか。それに尽きると思う。数字で言えばターンオーバーをどれだけ減らせるか。リバウンドをどれだけ多くとれるか。１対１のディフェンスをどれだけ防げるか。この３点が大きなポイントになってくる。
・杉田（済３＝市立船橋）
課題になっているところができていない。それの改善がいつまで経ってもできていない。改善できれば勝てるチームになれると思う。（その課題は）全員でリバウンドを取ったり、全員でやること。誰かに任せているところがある。全員で支え合うことができていなくて、チームプレーができていない。（自分のプレーは）まだ体力面に心配がある。体力がなくなって、ベンチに下がるということをなくしたいので体力面の向上をしたい。（リーグ戦の前半を振り返って）いいところまでいけているので、その課題を克服できれば勝つ力は持っている。課題を克服することが一番やるべきこと。（リーグ戦後半に向けて）全敗で終わるのは嫌なので、ここから１つでも勝っていきたい。
TEXT＝藤井圭 PHOTO＝藤井圭、福山知晃
