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第66回東日本学生相撲リーグ戦
10月2日(日) 靖国神社相撲場
1部リーグ
3位 東洋大
敢闘賞を受賞した(右端寺沢、右2中嶋)
今大会大将を務め敢闘賞を受賞した寺沢
敢闘賞受賞者の中嶋
勝利に喜びをみせるメンバー
東日本学生相撲リーグ戦が行われ、去年に引き続き東洋大は3位に終わった。7戦全勝者に贈られる敢闘賞は寺沢(法4=金沢市工)、中嶋(法3=愛工大名電)が受賞し、11月に行われる全日本学生相撲選手権(以下インカレ)2連覇への道は見えた。
「どこもそんなに力の差はないので、あとはその時の気持ちの差が結果につながってくる」。中嶋が話すように、今大会で東洋大、日大、日体大の上位三校がお互いに一勝一敗で大会を終え、結果的には横一線だった。
「今日一番の試合は日大戦」と浜野監督、「力の差はない」と中嶋が語るように日大戦では互角の取り組みがされ、その取り組みの一つ一つがまるで決勝戦のような雰囲気だった。4−5で惜しくも敗れはしたものも今大会で7戦全勝した選手に贈られる敢闘賞を受賞した中嶋、寺沢の活躍が煌めいた。中嶋は激しい体当たりからの突き落としで勝利し、味方の声援に応え自陣へ大きくガッツポーズを決めた。「自分に回ってくるまでに勝ち負けがわかっていたので逆に落ち着いて相撲を取れた」と語った寺沢は日大の古川との取り組みでは土俵を広く使い、激しい攻守の取り合いを制し押し出し勝利。相手とともに土俵下へ落ちるほどの激しい相撲で会場を沸かせた。
今シーズンの集大成であるインカレがもうすぐ始まろうとしている。「チームとしては2連覇すること。自らの目標としては個人優勝を狙っています」と自信に満ちた表情で語った寺沢。インカレは4年生にとっては最後の大会になる。一方で、今大会が最後と語った鵜川(法4=金沢市工)は「最後に相撲を取れて良かった」と悔しさをにじませながら語った。日大、日体大と比べ少数精鋭である東洋大相撲部の中でインカレ団体戦出場のチャンスを得るのは計8名。出場するメンバーは周囲の思いを両肩に背負いインカレ2連覇へ挑む。去年のインカレ優勝をきっかけに東日本大会を初制覇するなど相撲部の歴史を塗り替えてきた。最後の最後まで戦い抜く彼らの勇姿を見届ける。
◾︎コメント
・浜野監督
(今日の結果を受けて)やっぱりエースが負けちゃダメ。この大会はインカレ前の前哨戦としても大事な試合。9人制の試合ができるのはここだけだからしっかりと結果を受け止めていきたい。新保(法4=鯵ヶ沢)の怪我はもう平気だけど準備不足が響いた。(今日一番の試合は)やっぱり日大。こっちは先鋒がいないのがハンデとして大きかったが頑張ってくれた。(インカレに向けて)チームの雰囲気作りはまだまだこれから。目標はしっかり2連覇をすること。
・寺沢(法4=金沢市工)
(日体大について)あそこは軽量級の選手が強くて、内容的には混戦になると予想しており、自分に回ってくるまでに4対4になる準備はしていた。(日大について)自分に回ってくるまでに団体戦の結果は決まっていたので、楽に相撲に取り組めた。(早大の橋本戦は)前回まで負けが続いていたが、特別に意識することはなかった。今大会最初から調子良かったので、勢いに乗って楽に取り組めた。(インカレの意気込み)昨年優勝しているので2連覇を目標にし、もちろん個人優勝も狙っている。
・中嶋(法3=愛工大名)
(振り返って)7番目と決まっていたので、最初から全力でいこうと思ってやった結果が、たまたま良い感じたったが、チームが負けてしまったので個人的には良かったけどちょっと残念。(調子は)自分の相撲が取れていたので、100点まではいかないが、80点くらい。(日体、日大戦については)どこもそんなに力の差はないので、あとはその時の気持ちの差が結果に繋がってくると思うので、毎試合集中して相撲を取ろうと思う。(敢闘賞については) そんなに意識していなかったので、取れたんだなという感じ。素直に嬉しい。(収穫は)いつも慌ててしまい、叩かれて負ける試合が多かったが今日はそれを意識して、落ち着いてやろうと思った。その結果、良かったのでこれを試合で続けていきたい。(インカレ前約1ヵ月だが)1ヵ月は、長いようで短いので自分の前に出る相撲に少しでも磨きをかけたい。(インカレの目標は)団体戦優勝を1番に掲げて、個人的には上位入賞したい。
TEXT=仲宗根優介、PHOTO=伊藤梨妃、吉川実里