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2017.10.08
アメフト

[アメフト]カギとなる青学大戦 まとまりに欠け勝ち星落とす

平成29度関東学生アメフト秋季リーグ戦

 10月8日(日) 東洋大朝霞グラウンド

 ●東洋大14-28青学大

   0|1Q|7

     7|2Q|7

   0|3Q|7

   7|4Q|7


伊勢馬場のパスが攻撃陣を支えた


大西は軽快なランでTDを決める


一ノ瀬が必死な守備を見せる


 「入りが大事」と西村ヘッドコーチ(以下、西村HC)が何度も言うように、いかに入りをよい形でもっていけるかが勝敗を大きく左右する。その大事な第1Q。残り9分4秒のところで足立(済2=横浜隼人)が相手を必死に止めようとするも、TDを決められ、先制点を相手に与えてしまう。その後相手のキックが決まり0-7。しかしその後はディフェンス陣の好アタックで追加点を許さない。第2QでもLG大出(ラ4=武南)やLB三谷(法2=安田学園)が好タックルを披露して相手の攻撃を止め、声をあげて喜ぶ姿も見せる。そしてディフェンス陣の勢いに乗ってQB川島(ラ3=岡山城東)がTDを決めて同点に追いつき、流れに乗り始める。しかし残り4分7秒のところでディフェンス陣の間をうまくかわされ相手にTDを決められてしまう。その後はQB伊勢馬場(食4=横浜栄)からRB飯澤(ラ2=伊奈学園総合)やWR大西(国3=関東国際)への好パスで陣地を進めるも、得点には至らないまま前半を折り返す。

 勢いを取り戻すべく臨んだ第3Q。試合前から「ランプレーでヤードを稼ごう」と青学大対策を練っていたが相手の対策の方が上回り、序盤から手詰まりが起きてしまっていた。じわりじわりと攻められ3分48秒でTDを決められ差が広がる。切り替えてWR大西が大胆なランを見せ大幅に駒を進めるが、反則が重なり後退が続く。少しでも前に進みたいものの、QB伊勢馬場の出したパスが相手守備陣にインターセプトされ、流れを食い止められる。追い込まれ迎えた第4Qは「ほしいところで決められるのは武器になる。空くと分かっていたので攻めた」とWR大西が足を生かし、開始1分足らずでTDを決める。会場からはナイスプレーと声援が飛ぶ。しかし慢心が出たのか詰め寄るように攻められ、ゴールラインぎりぎりでの攻防が続くも根負け。止められるところでTDされる。結果このまま青学大に逃げ切られゲームセット。負けられない一戦で勝ち星を落とし、追いつめられる状況となってしまった。

このままでは3部との入替戦も見えてしまう。「これからは全勝して上の入替戦をしたい」と大西は意気込む。一勝止まりではいられない。


■コメント

・西村ヘッドコーチ
第1Qや第3Qの最初で両方とも先制されてしまった。流れが変わる前半後半の大事な入りのところで、ゲームをコントロールできるような試合運びが全くできていなかったことがしんどいところ。締めないといけないところで締められず、ゲームとしてまとまりのないゲームになってしまった。(次戦に向けて)今日みたいな前半後半の最初で失点してしまうようなゲームの展開になると、うちは二進も三進もいかない。入りのタイミングというのをもっと強くやっていかなければ乗っていくことができないので、スタートダッシュをかけてオフェンスが先制していくような展開をしていかないとなかなかうまくいかない。だからやっぱりこだわるとこは先攻逃げ切り。最初の段階でディフェンスはちゃんと止めて、試合の入り方にもっとこだわってやっていかなきゃいけないと思う。それができたのがこの間の第2試合だった。今回の第3試合は負け方の展開として第1試合に戻ってしまった。前回の試合のように均衡した試合展開でいくしかない。そういう意味で先制できるようにしていきたい。


・川島(ラ3=岡山城東)
QBとして試合を優位に運べずディフェンスに迷惑をかけてしまった。(タッチダウンについて)直前のタッチダウンが決めきれなかったので、次は自分が絶対に決めなければいけないなと思っていた。チームで入りを大事にしようと心がけていたので最初からタッチダウンを決めたかった。入りからしっかりリズムを作れるように、チーム全体でいつも試合前のウォーミングアップからしっかり声を出して盛り上げていくことは意識している。勝負どころでチームが一体となって攻めきれなかったのが課題だと思う。苦しい場面でも何としてもタッチダウンを取って試合を優位に進めようという声がけはチームの中でしていた。QBの動きで試合が変わってくると思っているので、もっと練習して次の試合をしっかり勝てるようにしたい。

・一ノ瀬(済2=立花学園)
攻めるディフェンスを目指していたが、入りが甘くなってしまって全体として上手くいかなかった。タッチダウンがなかなか取れない中でオフェンスとディフェンスで歯車が合わなかった。前回の拓大戦でできていたことが今日の試合でできなかったことがすごく悔しい。次の試合ではソロタックルをすることを目標にしたい。そのためにチームとしてもタックル練習を基礎からもう一度やっていきたい。


TEXT=川口朋珠、美馬蒔葉 PHOTO=松本菜光花