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2017.10.10
硬式野球

[硬式野球]最後の砦!光り輝くルーキー村上の好救援

平成29年度東都大学野球秋季1部リーグ戦

10月10日(火)神宮球場

〇東洋大10-7国学大


(イニングスコア)

1回戦







1011
東洋大



03
10
国学大

0
0
7


(東洋大)

飯田、片山翔、甲斐野、藤井、上茶谷、梅津、○村上(1勝)-西川


・打撃成績

打順守備
名前




(中)
竹原(法3=二松学舎大付)
(左)古田(法4=天理)


山本(法1=作新学院)

納(総1=智弁学園)
3
(三)田中将也(営4=帝京)
4
(二)
中川(法3=PL学園)
5
(捕)西川(営4=浦和学院)
6
(一)佐藤(法2=聖光学院)
7
(指)
原澤(営4=前橋工)

走打
蛭田(法4=平塚学園)

8
(遊)津田(総2=浦和学院)
9
(右)
宝楽(営4=PL学園)





411410


・投球成績

名前


球数

四死球


飯田(営4=常総学院)41/3154550
0
3
片山翔(法4=大社)01/31
5
0000
甲斐野(営3=東洋大姫路)
21/3
12393223
藤井(法3=富士市立)02/33111001
上茶谷(法3=京都学園)02/31410
11
梅津(営3=仙台育英)01/3261000
村上(総1=智弁学園)42/3
13562050


強気な投球を見せたルーキー村上

この日先発だった飯田

中継ぎとしてマウンドを守った甲斐野

  優勝には勝利が必須の国学大1回戦。二回、この日指名打者としてスタメンに名を連ねた原澤(営4=前橋工)が左翼席へ突き刺さる先制の大学初本塁打を放つ。続く三回にも佐藤(法2=聖光学院)の3点本塁打で点を追加し、5点のリードを奪った。しかし、四回に先発の飯田(営4=常総学院)がマウンドを降りるとチームは継投策に移った。しかし、国学大のペースを崩せず試合は延長戦に突入。十一回の攻撃、先頭の宝楽(営4=PL学園)が四球で出塁すると田中将也(営4=帝京)も死球で笑顔の出塁。4番の中川(法3=PL学園)が中堅への二塁打で勝ち越すと西川(営4=浦和学院)にも右前適時打が飛び出し、延長戦を制した。


 ルーキーが土俵際で踏ん張った。村上(総1=智弁学園)は、八回に梅津(営3=仙台育英)が右前適時打で走者を許した後を継ぐ。ベンチ入りの選手は使い切り、残るは村上ただ一人となっていた。「中継ぎは打たれたらおしまい。何としても無失点で切り抜けなければならない」と心に言い聞かせ、マウンドに上がる。初めの打者を打ち取ったが、続く打者に左前へのテキサスヒットを許し二死1、3塁の危機に立たされる。しかし、「自分のピッチングで投げ抜けろ」という野手の声かけで、持ち前の強気なピッチングを披露し、続く打者を二ゴロに打ち取り、渾身のガッツポーズを見せる。

勝負がかかる九回のマウンド。先頭打者に左安を許すと、村上は一気にギアチェンジ。「八回に投げ終わった時に今日は直球勝負ができると思った」と、最速148㌔の直球と90㌔後半の変化球の緩急を巧みに駆使する。これまで投げ抜いた投手陣に「あとは任せた。頼んだぞ」という思いが前面に出たのか、九、十回には回をまたいで三者連続三振。「けがの間は投げ込みができなかったからそれだけ走り込みをした。その結果として球に威力がついたと思う」とひじを痛めていた間の経験も、この日の好救援の要因に。味方の援護を待つばかりとなった。

 十一回にチームが勝ち越すと「あとは自分が抑えるだけ」と意気込み、最後のマウンドへ向かう。先頭を2度目の回をまたいで連続三振に抑えると、試合終了へ向けラストスパート。「最後までしっかりと低めに制球することを心がけた」と、後続の2人を内野ゴロに抑えるとマウンドでは笑顔があふれだした。これが秋季リーグ戦初白星。大学での3勝目となったが、「全員で勝った一試合。もらった勝利です」とはにかんだ。

  けがの影響をもろともしない冷静な投球を見せた村上。先発のマウンドとは違う難しさを感じながらも、自慢の直球を武器に立ち向かった。「このカードを連勝し、亜大戦で優勝を決めたい」と意気込むルーキーが、連覇という偉業に必要不可欠だ。


■コメント

・田中将也(営4=帝京)

大量得点のとりあいでしんどかった。1点取られても取り返す、そういう気持ちだった。チームみんなでとった勝ちだと思う。自分は声を出して盛り上げることでしかチームに貢献できないので、たくさん声を出した。明後日のことは考えず、明日勝ちきれるように頑張りたい。

・西川(営4=浦和学院)
苦しい試合だったが、その中で粘って勝てたので「やった!」というかんじ。(十一回の打席は)中川が打ったので、絶対に自分も続こうと思っていた。(7人の投手をリードする上で意識したことは)7人は一人一人特徴が違う。なので、それぞれの特徴を引き出してやりたいと思ってリードしていた。(延長戦だったが体力は)ギリギリ持ちこたえました。(国学大2回戦に向けて)熱く、魂で勝ちます。

・村上(総1=智弁学園)
今日は直球が走っていて勝負できると思って直球中心の組み立てになった。先発と違って自分が打たれたら負けるのが中継ぎだと意識して秋リーグは望んでいる。今日の試合は残りの投手がいない状態でのマウンドだった。(十一回の勝ち越しは)先輩たちならやってくれると思ってキャッチボールをしてた。1点だけだと不安だったが、3点も取ってくれたのでしっかり抑えようと気合が入った。次も勝って勝ち点を取りたい。最終週に控えてる亜大戦で優勝決定戦になると思うので、そこで勝って堂々の一位を取りたい。


TEXT=須之内海    PHOTO=伊藤梨妃、美馬蒔葉