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2017.10.11
硬式野球

[硬式野球]あと一本に泣く 打線沈黙で完封負け

平成29年度東都大学野球秋季1部リーグ戦

10月11日(水)神宮球場

●東洋大0-1国学大


(イニングスコア)

2回戦








国学大



東洋大


(東洋大)

梅津(1敗)、片山翔-西川


・打撃成績

打順守備
名前




(中)
竹原(法3=二松学舎大付)
(左)納(総1=智弁学園)


古田(法4=天理)
3
(三)田中将也(営4=帝京)
4
(二)
中川(法3=PL学園)
5
(一)佐藤(法2=聖光学院)
6
(捕)西川(営4=浦和学院)
7
(指)
原澤(営4=前橋工)

走打
蛭田(法4=平塚学園)

8
(右)宝楽(営4=PL学園)
9
(遊)
津田(総2=浦和学院)

山本(法1=作新学院)





小川(法1=霞ヶ浦)








29


・投球成績

名前


球数

四死球


梅津(営3=仙台育英)51/319671271
片山翔(法4=大社)32/3
12421050


佐藤はその場から動けなかった


梅津は怪我で緊急降板した



前日の死闘を制し、勢いそのままに勝ち点を取りたかった2回戦はまさかの5安打完封負け。中盤まで梅津(営3=仙台育英)が好投を見せるも、怪我で緊急降板。その後を受け継いだ片山(法4=大社)がほぼ完璧な投球を見せるも、打線が沈黙。勝ち点の行方は明日に持ち越しとなった。


  最後の打者となった佐藤(法2=聖光学院)の後ろで審判が試合終了を告げると、相手ベンチから喜びにあふれた選手達が一斉に出てきた。佐藤はその場に立ち尽くし、動くことができない。最後まで勝利を信じ、声を出し続けていた東洋ベンチは肩を落とした。あと一本、あと一本が出なかった。


  技巧派右腕の清水(国学大)に苦しんだ。変化球に翻弄(ほんろう)され、打ち崩すことができない。5安打のうち3安打は先頭打者が放ったが、後続が続かず。それでも誰も諦める者はいなかった。ベンチ、スタンド、それぞれの場所から、勝利を信じ、選手達にエールを送る。この熱いエールは選手達の励みとなっていたに違いない。そして、想いが通じたのか最大のチャンスが九回に訪れる。先頭の古田(法4=天理)が左安打で出塁し、盗塁とゴロで三塁まで進む。あと一本が出れば同点だったが、佐藤は手が出ずに試合終了。「変に力が入ってしまった。そんな自分に残念だ」と悔しがった。


  優勝のために明日の勝利は必須。西川(営4=浦和学院)は「熱い魂を注入する」と語った。東洋大ナインは最後まで絶対にあきらめない。全力プレーでチーム一丸となって勝ち点をもぎ取りに行く。



■コメント

・高橋監督
雰囲気がなかったね。梅津は頑張ったよ、気合いがあった。初回から思い切って投げろって言っていた。けがは肉離れだと思うよ。その後投げた片山もスライダー打たれたけどよく投げましたよ。明日はみんなで総力戦。熱くなろう。


・井上コーチ

相手投手が丁寧に投げ込んできた変化球への対応が甘かった。そこを修正しなきゃ点は取れないし、それどころかランナーを貯められない。(チームに足りなかったことは)気合い。勝ちたいという気持ちも弱いと勝てない。


・西川(営4=浦和学院)

敗因は自分が打てなかったことと走者を走らせてしまったこと。(相手投手は)思ったより変化球が多かった。昨日の雰囲気からそのままやってやろうという気持ちだった。(明日に向けて)熱い魂を注入して、絶対に勝つ。


・中川(法3=PL学園)

チャンスを作れずに、ずるずるといってしまった。それだけ。(清水選手とは)1年ぶりくらいの対決。怪我明けでどういうピッチングをしてくるかがわからなかったし、東洋大としても初対戦というバッターも多かったので、難しかったのだと思う。(自身としては)去年の印象で打席に立ってしまったので、それがまずかったと思う。とりあえず勝たないと話にならないので、明日は総力戦で勝ちたい。


・佐藤(法2=聖光学院)

相手ピッチャーが発表されてから良いピッチャーだというのは分かっていてそういう気持ちで試合に向かっていたが、投手陣がよいピッチングをしてくれたのに打てなくて申し訳ない。(相手投手は)対戦するのは初めて。予想以上にツーシームが多くて惑わされて翻弄された。自分の中では悔しい。(九回の打席どんな思いで向かったか)古田さんがあの場面でつないでくれたし、「3番、4番、5番が勝負」と監督さんも言っていた。自分に回って来るのは分かっていたが、そこで変に力が入ってしまった。そんな自分に残念だし、そういうところで力を出せるようになりたい。(明日に向けて)国学大、亜大と試合が続くが勝ち点を取れれば優勝を狙えるので明日もう一回やっていきたい。


・津田(総2=浦和学院)

投手陣が頑張っていたのに、野手が援護できなかった。5本ヒットを打っていていたのに、点を取れなかった。今日の敗因は野手にある。(相手投手は)気迫に圧倒された。次対戦する時は、その気迫に負けたくない。(明日に向けて)優勝するには勝つしかない。切り替えて頑張る。



TEXT=伊藤梨妃 PHOTO=星川莉那