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第95回記念全国学生相撲選手権大会
11月4日(土)堺市大浜公園相撲場
1日目 個人戦
第3位 城山
ベスト8 中嶋
ベスト16 寺沢、白石、深井
予選敗退 新保、西野、久保
選手宣誓をした新保主将
小手投げを決めた城山
第95回記念全国学生相撲選手権大会(以下、インカレ)が開幕した。1日目の個人戦には東洋大からは8名の選手が出場。5人が予選を勝ち抜き、個人優秀32選手決勝トーナメントに進出する健闘ぶり。その中でも城山(法2=金沢市工)は第3位入賞を果たす。しかし、「最後は4年生の意地を見せられてしまった」と好成績ながらも悔しい表情を見せた。
城山は予選から落ち着いた取り組みで着実に相手を下していく。個人優秀32選手決勝トーナメントに進出すると、勢いは増々加速した。1回戦を勝ち進むと、2回戦の相手は強豪・日大の古川晴。「完全に自分のペースで圧倒できた」と話したよう、立ち合いから激しくぶつかるとそのまま一気に土俵際まで追いつめる。そして、押し出しで勝利すると、観客席にはどよめきが広がった。自身の調子の良さを観客にも見せつけた。
その後の準々決勝も順当に勝ち進み、迎えた中島(日大)との準決勝。土俵に上がると、自身を鼓舞するよう右まわしを叩く。大きく伸びをし、最後に両足を叩いて気合は十分。しんと静まり返った相撲場。審判の「はっけよい」の声で静寂が破られると、立ち合いから激しくぶつかり合う。互いにまわしを取るも、「少し迷ってしまって、相手の形に誘われてしまった」と振り返ったよう、少しの気持ちの揺らぎを攻められた。そのまま土俵際に追いつめられると、形勢逆転の一手は出ず、寄り倒され勝負あり。「調子が良かっただけに、優勝出来なかったのが残念」と試合後に話した城山。10月に行われた和歌山国体で優勝をしてから、ここまで調子は維持してきていた分、念願のインカレ優勝成し遂げられなかったその顔には悔しさがにじみ出ていた。
2日目の団体戦は東洋大にとって2連覇のかかる大事な一戦。中出コーチも「その為だけに練習してきている」と話す。悲願の優勝を果たしてからこの一年間、すべては団体優勝を成し遂げる為にここまで取り組んできた。思うような結果を残せなかった個人戦の悔しさを胸に、さらに気を引き締め「優勝できるチーム」が東洋大史上初である2連覇の偉業を達成するその瞬間は目前に迫っている。
■コメント
・城山(法2=金沢市工)
調子が良かっただけに、優勝出来なかったのが残念。今日は自分自身の調子がいいことを自覚していたので、完全に優勝を狙う気持ちでいた。国体で優勝してから調子は維持できていたが、最後は4年生の意地を見せられてしまった。(準決勝では)立ち合いの後に少し迷ってしまって、相手の形に誘われてしまった。そこが敗因だと思う。(一番印象に残っているのは)ベスト16の古川(晴貴・日大)選手との取り組み。立ち合いから完全に自分のペースで圧倒できたので、自分でもあの取り組みはなかなかよかったと思っています。(団体戦へ向けて)団体戦は今年一年間の集大成というか、優勝を目指してここまでやってきているので、しっかりと気持ちをもっていって、優勝を目指していきたい。
TEXT=永田育美 PHOTO=伊藤梨妃