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2017.11.28
アイススケート

[アイスホッケー]早大にまさかの完封負け 最終順位は3位でリーグ戦を終える

平成29年度関東大学アイスホッケーリーグ戦


11月26日(日)東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大0-3早大



スピードのあるプレーで攻撃するFW古川誠


貪欲にゴールへ向かうFW柴田


PS(ペナルティショット)を落ち着いて止めたGK古川駿



 秋リーグ最終戦となる早大との一戦。1ピリで先制点を奪われると、勢いに乗った早大に3ピリでも2点を許してしまう。いい流れでインカレにつなげたかったが、最終戦無得点という苦い結果でリーグ戦の幕を閉じた。

 

 試合開始4分、東洋大の反則によるSH(ショートハンド)の状況をものにした早大に先制点を決められてしまう。東洋大も負けじとFW石倉(社2=八戸工大一)やFW柴田(社3=武修館)が果敢にシュートを放つも、相手DF陣にカットされて攻めることができない。2ピリでもPP(パワープレー)のチャンスを得たが生かし切れず無得点のまま試合が進んだ。

 

 3ピリ開始5分、両チームともに2つのペナルティをして一時騒然となる。このままでは終われない東洋大はスピードのある攻撃をするも堅い守りに阻まれ決め切ることができない。そして、SHの局面で得点を許してしまう。この流れを断ち切りたい東洋大だが、「今回は相手のほうが一段上だったと思う」とFW柴田が語るように、早大の勢いは止まらなかった。この5分後、再び早大に追加点を献上。さらに試合時間残り5分となったところでペナルティを取られ、相手にPS(ペナルティショット)のチャンスを与えてしまう。しかし、GK古川駿(社3=八戸工大一)の落ち着いた守りでこの危機を乗り越えた。最後まで諦めずにゴールへ向かい続けたが、ゴールを決めることはできなかった。最終スコアは0-3で、完封負けという不甲斐ない結果となった。

 

 この試合が最終戦だったが、前節の中大戦を終えた時点でリーグ戦3位ということは決定していた。早大には一巡目で4-3と勝利していたものの、順位が決まっている中でのモチベーションの維持は簡単ではなく、負けを喫してしまった。また、今回見えた課題はチーム力だ。FW山田主将(社4=埼玉栄)が「ホッケーは一人でやるスポーツじゃない」と話すように個々で巧みなプレーをしても得点にはつながらない。一人一人がこれを再確認することでまとまりが良くなり、一層強くなるだろう。

 

 約1ヶ月後にはインカレが行われる。この秋リーグで見えた課題を修正すれば、さらに成長できるだろう。東洋大らしいプレーで勝利を重ね、強くなった姿になるためにこれから1ヶ月、チーム力の向上が問われる。

 



■コメント

・鈴木監督

(試合を振り返って)順位も決まっている中でモチベーションの持っていき方が難しかったと思う。うちにとっては本当にすごく今後につなげなければいけない大きな意味のある試合だったと思うけれどなかなか選手がその気持ちを持ってリンクで表現できている選手が多くなかった。それが敗因だったと思う。(リーグ戦の総括)チームのポテンシャルを見せることができた大会だったと思うが、やっぱりチームが一つとなって苦しいときに戦えていたかっていうとそうじゃない場面がやはり多かった試合があったので、そこが今一番大きなチームの課題であり、リーグ戦を勝ちきれなかった原因でもある。(インカレに向けて)リーグ戦の結果を個人個人が見つめなおして、チームのために何ができるかというところを全員が考え直さなくてはならない。チームの一番大きな目標の大会がまだ残っているのでチーム一つとなって再出発をしていきたい。


・FW山田主将(社4=埼玉栄)

(試合を振り返って)最終戦ということで今までのリーグ戦の締めくくりとして今までの課題の部分を意識してやろうとした。前の試合からも課題が見えていたので、そこをうまくやろうっていうことだったが、やっぱりあまりよくなかった。(見えた課題)今回の試合に限らず、チーム全体通してホッケーは一人でやるスポーツじゃない。5人、キーパー含めて6人が束になって、セットで戦った時に一人一人が出せる力以上の力が出せるようになるっていうスポーツ。それが出せたチームがやっぱり強いと思うし、もっとチームひとつになってやっていくっていうのが目標。例年にないくらい色んなスキルの高い選手がいっぱいいるので、そういう中でみんながひとつになれば、今後、東洋の良さを出していけるんじゃないかと思います。


・GK古川駿(社3=八戸工大一)
秋リーグ最終戦ということでみんな気合が入っていたと思うが、出だしからうまくいかずに完封負けという悔しい結果になってしまった。(3ピリでPSの場面は)ここでか、とは思ったが別にここで止めて流れを引き寄せられたらと思って止めた。(好セーブを幾度も見せていた秋リーグを振り返って)今回の大会は本当に個人的にきつい大会だった。初戦の法政戦はスタッフから「スタートは水田でいく」と言われていて、開幕戦先発で出られなかったのが本当に大学にきて一番悔しかった。でもそれのおかげで今までの自分の練習に向かうときや試合前の習慣を見直すことができて、本当に水田には感謝してるし、いいライバル関係でリーグ戦戦えたなというのがある。(インカレに向けて)やる練習は今までと変わらないが、本当に今回の悔しさをバネに質高い練習ができるように練習前からしっかりと準備していきたい。(目標は)もちろん優勝。ベスト6です。


・FW古川誠(社3=白樺学園)

(試合を振り返って)今日は最終戦ということもあっていい形でインカレにつなげたかったが、自分たちの思うようなプレーができなくて、東洋らしい試合展開にならなくて0-3という不甲斐ない結果になってしまった。まだ一人一人が個々の技術でホッケーをしている面があって、全員がチームのためにとか4年生のためにとか思ってまだプレーできていないところがあり、しっかりまとまりきれていないので、それが敗因だったと思う。(インカレに向けて)今シーズン始まってから、結構僕自身プレー面では悪くないが、ゴールやアシストとかチームの苦しい状況のときにチームを助けられるプレーヤーにあと1か月で成長できればなと思う。


・FW柴田(社3=武修館)

(試合を振り返って)ずっと最後まで自分たちのホッケー出来なくて負けてしまって、今回は相手の方が一段上だったかなと思う。やっぱりフィジカルにいくところとかを、みんなひとつになってできなくて、バラバラになって自分たちのプレーが出来ていなかった。そこがやっぱりスコアリングチャンスを外してしまった、得点が0という結果になってしまったと思う。(課題)秋リーグ通してスコアリングチャンス決め切る選手が少ないかなと感じた。(リーグ戦の総括)秋リーグを通してやっぱり、チームがもっとひとつになれたらさらに上の順位で優勝も狙えたかなと考えてしまう。これからの課題としてスコアリングチャンスをしっかり決めて、それができたらインカレも勝てると思う。(インカレに向けて)ここ何年かずっと無冠なので、インカレはまずチームひとつになって絶対勝ちにいきたい。


・FW出口(社3=駒大苫小牧)
スタートが重要だと監督にも言われていたがスタートが全然ダメで、最後まで東洋らしいホッケーができなかったのでそこが課題だと思う。(秋季リーグを振り返って)得点力の無さだったりもうちょっとフィジカルを強化していってインカレで絶対に優勝したいと思う。(インカレに向けて)インカレまで1ヶ月くらいあるが練習でも得点力というのを意識してやっていきたいと思う。


TEXT=伊藤なぎさ PHOTO=外狩春佳、金澤瑞季、川口朋珠