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2017.12.26
アイススケート

[アイスホッケー]DF二塚大学初ゴール!関学大戦を制す

第90回日本学生氷上競技選手権大会

12月25日(月) ふくちアイスアリーナ


東洋大8―3関学大


[ゴール(アシスト)]
2:47 出口(古川誠)
12:15 山田(古川誠、出口)

13:28 輪島(奇、古川誠)

35:22 輪島(石橋)

35:59 出口(古川誠、中村)

39:55 阿部(中村、千葉)

51:52 成田(奇、出口)

56:49 二塚(山田)


DF二塚の大学初ゴールにチームが湧いた

FW輪島は2得点の活躍

GK梅庭はピンチで守り抜いた

 日本学生氷上競技選手権大会が開幕した。1ピリはなかなか点差を広げられずもどかしい試合展開になるものの、FW陣の攻撃が突破口を切り開く。普段アイスタイムの少ない選手も得点に絡み、最終スコア8―3で堅実に勝利を挙げた。

 

 試合のスタートから東洋大らしいフィジカルなプレーで主導権を握った。開始3分でFW出口(社3=駒大苫小牧)がFW古川誠(社3=白樺学園)のアシストに合わせてGKを揺さぶり安定したコンビネーションで先制点を決める。続いてFW山田(社4=埼玉栄)がリバウンドを押し込んで追加点を奪うと、拮抗した試合展開の中で「チームを勢いづけたかった」と語ったFW輪島(社2=白樺学園)が、相手GKに弾かれたパックに合わせて落ち着いてシュートを決めた。

迎えた2ピリではGK水田(社2=駒大苫小牧)の守備がチームを救う。関学大の怒とうの猛攻を受け幾度もピンチを迎えるが、安定したセーブで1失点に抑えた。チームも守備に徹するだけではいられない。1ピリに続いて得点を決めたFW輪島のゴールが反撃の始まりを告げると、その直後FW出口も今試合で2得点を挙げ、差を広げた。2ピリ終了5秒前にはゴール前でじっくりパスをつないでFW阿部(社3=白樺学園)がさらに追加点を決める。途中交代でゴールを守ったGK梅庭(社4=北海)は、無失点で抑え6―2で2ピリを終えた。

続く3ピリ、流れを完全に引き寄せたかのように思えたが、決定力に欠けなかなか得点に結びつかない状況が続く。その均衡を破ったのはFW成田(社4=武修館)だった。それに続くように4対4の場面でFW山田のパスに合わせたDF二塚(社4=東海大付属浦安)のシュートがゴールネットを揺らした。4年生のセットで決めたDF二塚の大学初ゴールにベンチからは大きな歓声が湧き、チームメイトが駆け寄り彼を祝福した。残り3秒、SH(ショートハンド)の場面で一失点したものの、最終スコア8―3と相手を圧倒して次戦に駒を進めた。

「4年生が最後の大会で、4年生みんなで力を合わせて頑張ろうと臨んだ試合だった」。

そう語ったのはGK梅庭だ。メンバーやセットを大きく変えて臨んだ今試合。GK梅庭のセービングや、DF二塚のゴールなどが光り全員で掴んだ勝ち星となった。DF二塚は試合後に「最後に大学初ゴールを決められたことがすごく良かった」と自身のプレーを噛みしめ、鈴木監督は「チームとしてすごく価値のある勝利だった」とゲームを振り返った。

1回戦を突破し一歩前進したチーム。「チーム一丸となって頑張っていきたい」とFW輪島が語るように、優勝の道にはチームワークが大きなカギとなる。


■コメント

・鈴木監督

初戦ということで硬さはあったが、全員で戦って、4年生やなかなか出場機会の少なかった選手も頑張ってくれたので、チームとしてすごく価値のある勝利だったと思う。(チームの調子は)実戦から離れているので、毎回勝たなきゃいけないが、その中で1戦1戦成長していけたらと思う。(目標と選手に期待すること)優勝が目標で、それは選手全員が共有しているところ。今までやったきたことをすべて出し切って、うちの力出し切ればいい結果出せると思う。力を出し切れるように選手にも伝えてるし、それを目指して戦います。(次戦に向けて)トーナメント戦で1戦1戦重要なのでまた明日初戦の気持ちで戦いたい。


・GK梅庭(社4=北海)
4年生が最後の大会で、4年生みんなで力を合わせて頑張ろうと臨んだ試合だった。その中で二塚が大学初ゴールをしたこともあってみんな盛り上がって、初戦だったけど優勝したみたいな雰囲気になれて、このままの勢いでインカレ頑張りたいなと思った。個人的には無失点で親に恩返しがしたかったんですけど、最後3秒でそれができなかったのがすごく悔しい。メンバー入った時点でどのタイミングはわからなかったけれど、リンクに立てるチャンスはあるなと思っていたので出る準備はしていた。やっぱり最後の大会で、春5位、秋リーグ3位ときていて、優勝経験もないから、みんなでまとまって優勝したい。今後の試合で個人的に出場チャンスあるかわからないんですけど、出る準備はします。チームとしてはこの勢いのまま、慶大戦がひとつのキーにはなるかと思うが、優勝したい。


・DF二塚(社4=東海大浦安)
個人的にはそんなにいいプレーができなかったんですけど、最後に大学初ゴールを決めれたことがすごく良かった。入れてみてやっとゴールの気持ちがわかったというか、最後4対4の場面だったんですけど4年生セットで入れた瞬間にみんなすごく祝福してくれて、初めてわかった気持ち、とにかくうれしかった。自分自身控えが多いんですけど、出られるとなったら1シフト1シフトに集中してチームの勝ちにつなげられるようなプレーをしたい。もともと7人いた4年生が5人になってしまってから、ずっと頑張ってきたメンバーで、今年1年不作の年とか言われてたんですけど、最後インカレで優勝するために、団結したところを見せられたかなと思う。


・FW輪島(社2=白樺学園)

1戦目の関学大はシーズン通して戦ったことのないチームだったので、最初から自分たちのホッケーをして勢いづけられたらと。(試合にあたって意識したこと)こっちにきてけがをしていて、できるプレーが限られてきていた。できる範囲で一生懸命やろうと思って、セットの間に話し合って、それがいい結果に繋がった。(ゴールシーンを振り返って)1点目は自分がキープしてDFにパスして、いいところにリバウンドがこぼれてきたので、あとはシュートを合わせるだけだった。2点目は本当にいいパスをもらってツーワンだったので、パスだそうかなとも考えたが、相手GKはリバウンドが出ていたので、シュート打てば入るかリバウンド出るかのどちらかだと思った。とにかく狙って打ったが、それがゴールになったのでいい形で得点取れたかなと思う。3点目、4点目で連続ゴールだったので、チームに弾みを付けられたかなって印象。(決めた時の心境)最初に競る試合をしていたので、とにかくチームを勢いづけたかった。シュートを打って決まって、そこから2、3点決まったので、チームにいい勢いをつけられたと思う。(次戦に向けて)まだ1回戦突破しただけなので、これからタフな試合になってくると思う。チーム一丸となって頑張っていきたい。


TEXT=外狩春佳 PHOTO=玉置彩華