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第90回日本学生氷上競技選手権大会
12月26日(火) テクノルアイスパーク八戸
東洋大8―2専修大
[ゴール(アシスト)]
1:23 山田(出口、古川誠)
7:01 出口(渡邉)
18:47 所(佐藤、奇)
35:25 清水(坂元)
36:54 猪狩(奇)
37:19 古川誠(出口)
50:48 武部
54:05 佐藤(柴田、猪狩)
監督も調子が良いと認めるFW出口
勝利に貢献したDF佐藤
FW笹川は弟との対戦に「説明しにくい気持ち」と苦笑した
DF佐藤(中央)のゴール後に喜ぶ選手たち
日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)2回戦は専修大との対戦となった。関東大学アイスホッケーリーグディビジョンⅠ-Aに所属している東洋大より一つ下のディビジョンⅠ-Bに所属している専修大とは、リーグ戦で対戦することは無い。試合では毎ピリオドごと着実に得点を積み重ね、8-2で危なげなく2回戦を突破した。
開始早々、FW山田主将(社4=埼玉栄)がFW出口(社3=駒大苫小牧)のアシストを受け先制。FW山田は2試合連続ゴールを決めており主将の意地を見せた。その後SH(ショートハンド)の不利な局面でも、FW出口が2点目を追加。前日に鈴木監督と総監督から「横からもチャレンジしていけ」というアドバイスを受け、助言通りゴール左横からパックを打ちこんだ。また、DF佐藤(社3=駒大苫小牧)が放ったロングパスをFW所(社2=駒大苫小牧)がうまくゴールへ流し込みまたも追加点。3-0で1ピリを折り返す。
2ピリ開始から約5分で失点するも、2分後にFW猪狩(社1=駒大苫小牧)がDF奇(社2=宣徳・韓国)からのアシストを受けてすぐに点差を元に戻す。さらにSHの場面でも「体をしっかり張って守ってくれたので、すごくいい守りができた」と鈴木監督が話したように試合全体を通していい守りを貫いた。また、2ピリ終了まで残り約4分のところでFW清水(社1=白樺学園)がゴール正面からパックを放ち5点目を追加。FW古川誠(社3=駒大苫小牧)も6点目を決め、着実に点差を拡げていく。
6-1で迎えた3ピリ。FW笹川(社3=日光明峰)の弟が専修大のメンバーで出場しており、パックを奪い合ったりと兄弟対決を見せるシーンもあった。試合終了まで残り6分、FW武部(社1=苫小牧工業)が一人でドリブルしながらゴール前まで突き進む。ゴールポスト上部のネットを揺らして追加点を奪い、今試合では1年生FW3人の全員がゴールを決めた。また、約1分後にはDF佐藤がゴール真正面からロングシュートを放ち専修大を突き放す。得点後、DF佐藤は控えめなガッツポーズを見せて仲間に声をかけられると笑顔を見せた。その後は専修大の意地を前に1失点したものの8-2で勝利した。
「本当に明日につながるゲームになった」。試合後に鈴木監督は専修大戦をそう振り返った。次戦は東洋大と似て体を使ったフィジカルな攻めが特徴の慶大戦。秋リーグでは慶大に対して2勝0敗という結果だったものの、試合内容的には苦しんだ相手だった。この慶大戦がインカレ優勝に向けて、一つのカギとなる試合だろう。しかしここで負けるわけにはいかない。優勝に向けチーム一丸となって次戦に挑む。
・鈴木監督
いい緊張感でスタートを切れて、二戦目ということで昨日よりも内容は良かった。本当に明日につながるゲームになった。(2ピリのSHのとき、ベンチで選手にどんな言葉をかけていたか)守り方のシステムの確認と指示をした。システムのところもすごく良かったが、一番良かったのは体をしっかり張って守ってくれたので、すごくよい守りができたと思う。(GKを試合の途中で変える意図は)トーナメントは長いので、水田(社2=駒大苫小牧)にもアイスタイムを与えたいという意図です。(調子良いと感じる選手は)今のセットはどのセットもすごくバランスがとれているのでチーム全体的に動きは良い。その中でもFW出口(社3=駒大苫小牧)、FW古川誠(社3=白樺学園)の動きが良いのでそこには期待している。(次戦に向けて)慶大はハードワークをするいいチームなので、そこの部分を負けないように準備して戦いたい。
・DF佐藤(社3=駒大苫小牧)
(今日振り返って)ポイントも取れてチームもいい感じだったので、次につながる試合だと思いました。(他の選手に比べてガッツポーズが小さいですが)他の選手が入れたほうがうれしいので。(明日に向けて)慶大は体を張ってくるので、それに負けずにこっちも体を張っていい形で勝って次につなげたいです。
・FW出口(社3=駒大苫小牧)
(試合を振り返って)今日はスタートから東洋らしいホッケーができて良かったです。(自身のゴールについて)昨日、総監督と監督に「横からもチャレンジしていけ」って言われたので、それを生かして横からチャレンジした結果入ったという感じですね。(昨日も2得点決めて)調子がいいと思います。(明日でインカレが半分が終わるが)明日から本格的に勝負、というか優勝に向けてになるので、絶対に負けないという気持ちで一戦一戦勝てたらなと思います。
・FW笹川(社3=日光明峰)
(兄弟対決ということでいかがでしたか)やっぱり弟なので、意識することはあったんですけれど、それよりチームが勝つことが大事なので次の慶大戦に向けてチームの勢いを乗せられるようなプレーを心がけていた。(弟との対戦は)初めてです。(笑)説明しにくい気持ちでした(笑)試合前に、お互いのセット何セット目?とか聞き合ったりして、頑張るべって言い合ってました。4年生には3年間お世話になってきているので、先輩に恩返しがしたいのと、スタッフや保護者会のみなさんにも恩返しできるように頑張ります!
TEXT=川口朋珠 PHPTO=玉置彩華、外狩春佳、越塚日南、伊藤なぎさ