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2018.01.10
アイススケート

[スピードスケート]大学一の団結力 来季へ兆しをみせインカレ終幕

第90回日本学生氷上競技選手権大会

1月8日(月)軽井沢風越公園屋外スケートリンク


◆男子2000mリレー
小林−斉藤−川森−川目

4位 2分25秒54


◆男子チームパシュート
島田−新井−仲

3位 3分58秒02

◆男子総合

6位 79点

大会を通して絆の深さが見えた

小林㊧から斉藤へとバトンが渡る

3位となったチームパシュート(前から島田、新井、仲)


 90回日本学生氷上競技選手権大会(以下、インカレ)最終日、2000mリレーでは昨年も経験している4走の川目(社3=駒大苫小牧)が粘り強いレースをみせ4位。チームパシュートでは昨年の結果を上回る3位でゴールし、見事に表彰台に上った。また、総合ポイントでは14チーム中6位の結果となった。

 

 インカレ最終日は団体種目が行われ、2000mリレーには小林(社3=市立長野)、斉藤(社2=盛岡工業)、川森(社1=釧路明輝)、川目の4人が出場した。序盤、同組の明大から先行を奪うが、「ミスがあった」と小林が言うように1走小林、2走斉藤の間で失速してしまい明大に抜かれてしまう。だが、3走ルーキー川森、4走川目で追い上げ明大を追い抜きゴール。結果は2分2554で4位。全員の目標である3位には一歩届かない結果となった。続く最終種目、チームパシュートには島田(社4=佐久長聖)、新井(社4=岡谷南)、仲(社1=白樺学園)の3人がエントリー。「とくに考えずに力を出し切るイメージでやっていた」と島田が語ったように3人全員が自身の力を出し切り、昨年の6位を上回る3位でゴール。表彰台に上り有終の美を飾った。

 総合ポイントは6位と昨年から順位を二つ落とす悔しい結果となった。

 

 今大会で4年生は引退となる。主将島田は「大きくなれた4年間だった」と東洋大での充実感を語った。大会終了後には引退式が行われ、4年生への感謝の気持ち、花束がおくられた。

 

 今年度の目標はインカレ優勝だったが結果は昨年より二つ順位を落とし、6位。加部監督が「満足は当然できない」と言うように悔しい結果になってしまった。だが、1年生が4人出場、下級生で構成された2000mリレーで4位など来季への兆しもみえた今大会。心身ともにレベルアップを図り、来年の総合優勝を目指す。


■コメント

・加部監督

毎年そうだがインカレが終わった時点で来年のインカレが始まっているという話をした。そこに向けてやはりレースが負けたとか勝ったとか悔しい思いも当然あると思うが、苦しい練習が始まって忘れてしまう選手がいる。今回もそういう時の気持ちを忘れるなという話をしている。練習の効果で大幅に自己ベストを更新した選手もいるが、ただインカレはやはり順位がつくもので団体もかかってくるものなのでその辺での緊張感がある。とにかく負けたときの悔しさを絶対に忘れて欲しくない。来年はもっとしっかりもう一度心身共に心技体しっかり戦えるような選手にしたいと思うし、やはり自分ももっと指導をしなければならない。(パシュートのメンバー)4年生と1年生が同じだったら1年生を使う。1年生というのは4人出ているが1種目でもこういう経験をすれば来年につながる。種目の内容にもよるが仲を選んだのはやはり白樺高校の時にパシュートの優勝メンバーで慣れていることもあるし、レースのやり方がうまいので選んだ。(来季に期待する選手)竹中、仲、川森、石原。1年生はほとんど期待できる。かなり可能性がある。竹中はインターハイなどでは25、27番の選手だった。全然目立たない選手だったが、今回のインカレのタイムを見たらものすごい進歩。さらにまだまだ伸びると思う。やればやるほど強くなると思う。(来年の目標)優勝は確かに目標だが、着実に優勝を狙えるチームをつくりたい。もっとほんとに粘り強いチームをつくるのが目標。心技体をもっともっと持てるチームづくりをしたいと思う。


・島田主将(社4=佐久長聖)

結果的にみたらパシュートが3位で嬉しい。表彰台は狙っていたが、とくに考えずに出しきるイメージでやっていた。(今大会を振り返って)チーム全体的に一人一人頑張ったが、結果的にみたら悔しいところは多い。リレーとかはみんなで応援したりとか絆が深いなと思った。総合優勝はできなくて記録には残らなくても記憶に残る大会にはなったと思う。(主将として)まとめきれてないことがあったが、一人一人が責任もって行動していたので助けられた。初めてやる立場で苦労してきたので達成感はある。無事に終われて良かった。笑顔で終われて良かった。(4年間を振り返って)いろんな先輩がいていろんな後輩がいていろんな人がいるなということをまず実感して1番大きくなれた4年間だったなと思う。その中で気持ちの部分で向上心とかもってやってこれてここまで伸びることができていい4年間だったのと感じる。(後輩に)今大会みたいに強い選手がどんどん出てくると思うので、それに負けないようにみんないいものをもっているので諦めず、自信を持ってやってもらいたいと思う。(感謝の気持ちは)両親。お金の面もそうだが、1番サポートしてくれた分が大きいので最後いいレースを見せれて良かった。


新井(社4=岡谷南)

いけるかなという不安といけるという期待が半々で、やるしかないと腹をくくったレースだったと思う。(今大会を振り返って)1番の目標であるインカレだが、1万mと5000mで思ったような順位じゃなくてチームに迷惑をかけたなという思いがあった。ここまできたら自分の力を出しきるしかないと思っていて、1万mは悔いの残るレースだったが、5000mとパシュートは自分の力を全部出し切れたレースだった。(4年間について)苦しいこととか嫌なこととかのほうが多かったと思うが、それでも耐えて4年間やってこれてよかった今では思えるのでいいこと51、嫌なこと49くらいの4年間だった。(後輩に)大学のスケート界がすごいレベルアップしていて高いレベルの中で戦っていかないといけないということは厳しいことだと思うが、今日の悔しさとかを忘れずに練習していけば、長いスパンでみれば4年目には勝負できるようになっていると思うのでくじけずに頑張ってもらいたい。(感謝の気持ちは)監督であったり、高校の監督、コーチであったり両親に感謝したいと思う。


・小林(社3=市立長野)
苦手のスタートで出遅れてしまって。あんまり納得はいかなかったが、100mを通過してからはいい滑りができたのでそこは良かったかなと思う。(バトンパスは)声援が大きくて1回目の「GО!」で(2走の斉藤が)出てくれなくて、2回目の「GО!」でやっと出てくれて。ちょっとそこで転びそうになってミスがあった。(順位としては)3位を狙っていたのでちょっと悔しいが、最低限の役割は果たせたのでそこは良かった。(3位になるためには)まず自分自身含め、(川目)拓磨含め、あとは下級生のレベルアップが必要だと思うので、来年はまた一から頑張っていきたい。


・川目(社3=駒大苫小牧)
順位的にどうだったかはわからないが、僅差だったチームには勝てたのでそこは良かったかなと思う。でもレベル的には低いので。(リレーでのバトンパスでミスが見えたが)それでちょっと遅かったかもしれない。(今日良かった選手など)パシュートの3人はかなり良かったと思う。


・斉藤(社2=盛岡工業)
去年はリレーの補欠で、出られなかったので1年間ずっと試合に出たくて今年やっと、タイムは出てないけれど、メンバーに選んでもらえて、今のベストな状態で滑れたので貢献できたかなと思う。悪かったところとしてはスタートのとき集中できていなくてGOの声が聞こえていなかったとこと。バトンパスは問題なくスムーズにできた。4位になれたことはとてもうれしいが、3位のチームと3秒差だったのでもう少し頑張れたかなと思う。(インカレ振り返って)4年生の力がすごく強いと感じた。確実にポイントをとるってわけではないんですけど、1点でも多くポイントを取ろうという底力を感じた。自分もそれを見習って行きたい。また来年のインカレに向けてそれぞれがベストを出していけるようにしたい。


TEXT=谷口奏生 PHOTO=谷口奏生、森美香子