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2018.04.09
準硬式野球

[準硬式野球]九回逆転サヨナラ勝利を導いた投手の粘投!勝ち点は3回戦へ

平成30年度東都大学準硬式野球春季1部リーグ戦

4月8日(日) 上柚木公園野球場

○東洋大2Xー1国士大

(イニングスコア)

決勝







国士大


東洋大





2X
2X

(東洋大)

瀬下(営3=藤代)、木村(工3=青森)、渡辺(社2=横浜隼人)-多田龍(ラ4=高松西)


自身初のサヨナラ打を放ち喜ぶ伊藤


好投を見せた木村


サヨナラ勝利に全員の笑顔が溢れた


国士大2回戦は、九回裏1点ビハインドからの逆転サヨナラ劇。投手の粘り強い好投と打者の最後まで諦めない気持ちが勝利を導いた。

 

 初回、先発の瀬下(営3=藤代)にアクシデントが襲った。打者2人をテンポよく打ち取るも、続く3番打者の打球が瀬下の足へ直撃。一時(治療のため)試合を中断するも、悔しい降板となってしまった。木村(工3=青森)が緊急登板となるも「試合開始からいつでも行けるように気持ちだけは準備しているので、うまく試合に入ることができた」と後続を中飛に打ち取り、重い雰囲気を絶った。その後は野手の失策により三回に1点を献上するも、要所を締め6回と2/3を被安打5に抑える好投を見せた。

 

 一方、打者は二回には2死満塁、七回には1死一、三塁など一打逆転の好機を作り出すも後続が虚しく倒れ、得点に繋げることができない。三回の1失点以降、互いにスコアボードに0を重ねていった。

 

 九回裏に突如逆転劇は起こった。先頭打者の代打・土屋(社2=習志野)が振り逃げで出塁すると、続く印南(文3=浦和学院)、若原(社3=九州学院)が四球で出塁。相手のミスから無死満塁の好機が訪れる。続く打者がゴロで倒れるも、なお一死満塁で打席が回ったのは、今試合から3番を任された伊藤(ラ2=成立学園)。カウント1-2と追い込まれてからの5球目。バットを振りぬくと打球は中前へ。勢いよく走者2人が生還し、サヨナラ逆転勝利に。「素直に嬉しかった」と伊藤。ベンチから仲間もホームへ駆け寄り、全員で勝利を喜んだ。

 

  試合には勝利したもの、「9割9分負け試合だった」と小田辺監督。印南主将も「負け試合が続いているので、最後はいい勝ち方をして勝ち点を取りたい」と次戦への意気込みを話した。関東選手権での優勝が偶然だったと言われないためにも、勝ち点のかかる国士大3回戦での勝利は必須となってくる。


■コメント

・小田部監督

9割9分負け試合だったが、野球の神様がチャンスをくれたように感じた試合だった。瀬下が初回でマウンドを降りてしまったが、その後を木村がよく粘ってくれた。前回国士大に負けて、チーム全体で油断があったということは話し合った。遠藤発案で打順を変え、途中で選手も入れ替えての戦いで、前回途中交代の選手があまり機能しなかったのが、今回は木村や渡辺、代打の犹守も四球でチャンスを作ってくれたり。今回は途中交代の選手が頑張ってくれたと思う。


・遠藤学生コーチ(営3=文京)

瀬下が初回に下がることになって、本当に木村があとをよく繋いでくれた。やっぱり後半に流れが来るっていうのは今季始まってからも東洋大のスタイルだったので、そこまで粘らしてくれたピッチャー陣に今日は感謝をしたい。連戦となりみんな疲れもたまっていると思うので、だからこそチームで一つにまとまって明日は戦っていきたい。

 

・印南主将(文3=浦和学院)

初回にすぐ瀬下にアクシデントがあって、そのあとすぐに投げた木村が1点で粘ってくれたのが一番大きいと思う。負け試合が続いているので、最後はいい勝ち方をして勝ち点を取りたい。

 

・木村(工3=青森)

瀬下にハプニングがあっての登板だったので、できるだけ長いイニングを投げるため省エネな投球を心掛けた。状況が状況だったのでいつもより早く肩が作れた。試合開始からいつでも行けるように気持ちだけは準備しているので、うまく試合に入ることができた。行ける所まで行こうと思って、7回終わった後もいけると思ったがチームの流れを変えるために降板した。結果流れを呼び込めたと思う。(課題は)ストライクは入っていたが、ボール球が多かったと思う。次はリリーフでの登板になると思うが、しっかりと投げたいと思う。

 

・伊藤(ラ2=成立学園)

素直に打てて嬉しいっていうのもありますけど、実際七回のチャンスの場面でチャンスを潰してるので、そこを打っておけばもっと楽な試合になっていたかなとは思います。きた球をしっかり振り切ろうとは思っていました。(3番は)打線の中心になるところなので、しっかりチャンスを作ったり、チャンスでランナーを返さないといけなかったりと難しいところはありました。でも打つことには変わりはないのでそこはしっかりやろうと思って打席には入れたのが良かったです。3番は1、2番が回していい場面で回ってくると思うので、明日はもっと結果を残せるように頑張ります。今日は木村さんが踏ん張ってくれていたので、野手がどうにかしなきといけないので、そこも頑張っていきたいと思います。

  

・渡辺(社2=横浜隼人)

久しぶりのマウンドだったのですごく緊張していた。瀬下さんが降板して、緊急登板の木村さんも今回はそこまで長く投げないと思ってはいたので出番があると思った。(回を跨いでよくなったが)初回は緊張してなかなかストライクが入らなかったが、思い切り開き直って投げた。(次戦に向けて)次の試合も今回のような開き直った投球をしていきたい。


TEXT=永田育美 PHOTO=永田育美、大谷達也