記事
平成30年度関東学生アメフト春季リーグ戦
4月22日(日)東洋大朝霞グラウンド
東洋大23ー10拓大
0|1Q|3
10|2Q|0
7|3Q|0
6|4Q|3
TDを決めたSS山上(右)は主将のWR田松とハイタッチを交わした
攻撃の起点となったWR大西
指揮官の交代もあり、新体制となって初めて挑む春季リーグ戦。緊張もあって序盤から終始攻め込まれ先制点を奪われるものの、第2QのSS山上(法4=新潟明訓)のタッチダウン(以下、TD)から自分たちのリズムをつかむ。そこからは着々とポイントを重ね、23-10で初戦を白星で飾ってみせた。
攻守がうまく噛み合った試合だった。第1Qラスト2分で相手にフィールドゴールを決められ、3点を先制されてしまう。しかし、これがチームに火を付けた。QB川島(ラ4=岡山城東)を中心として、パスで細かく連携を取り拓大ディフェンスの突破に挑む。第1Qこそ無得点に終わったが、第2QでQB川島のサイドを切り替えるパスに反応したSS山上がそのままエンドゾーンまで走り抜け、ついにTDを決めた。その後のキックもWR大西(国4=関東国際)が冷静に決め、一気に逆転する。このビッグプレーを山上は「思った以上にいい結果になって良かった」と、振り返った。
その後も握った主導権は譲らない。攻撃陣の活躍に守備陣も奮起し、LB三谷(法3=安田学園)を筆頭に好タックルを何本も決め、相手の得点の芽を摘んでいく。さらに第3Q開始早々にCB天野(ラ2=柏)がインターセプトをすると、約10ヤードを駆け抜けTD。下級生の活躍にチームも勢いづく。第4QでもWR大西からのパスをキャッチしたWR田松(ラ4=秋田南)がランプレーでTDを決め、相手を突き放した。残り48秒で相手にTDを決められるも23-10と快勝し、次につながる勝利となった。
「チームとして組織的にやっていけた」と、新主将WR田松は手応えを見せた。課題発見の場に位置付けていた初戦での勝利で、今後の飛躍にも期待がかかる。次は神大との対戦だ。創部50周年の節目を迎え、秋季リーグでの悲願の1部昇格に向けて新チームの挑戦が始まる。
■コメント
・山崎ヘッドコーチ
初戦ということもあって、最初緊張があって点数を取られてしまったというところがある。初戦なので今日は課題を出そうと。実際プレーもオフェンス・ディフェンスそれぞれで、こういうシチュエーションではこのパターンだけを使おうと絞り込んでパスカバーだと4、5つぐらいしか使っていないような状況で、今までやってきた基本のことをやろうと。それでしっかり課題を出して次の試合でまた課題を出してステップアップさせていこうと今日の試合に臨んで、その中でもディフェンスはなかなか最初止まらなかったが、勢いを取り戻して止められるようになっていい課題が出たかなと思う。(終盤に拓大に取られたTDは)あれは読みが外れてしまった。僕が出したコールが外れたということだけ。選手はそれをリカバーしようとしたが、オフェンス・ディフェンス両方出ている選手もいて、勝っているということもあって少し集中力が切れてしまったのかなと。最後まで集中力を保つというのも、課題だなと思う。(次戦に向けて)勝利も重要だが本番は秋なのでそこまでにしっかりした基本を、フットボールでいうファンダメンタル、基礎技術をしっかり試合で出せるような形で勝ちたいなと思う。
・田松主将(ラ4=秋田南)
春はトレーニングメインの練習を行っていたので、個々の力が試される試合だった。その中でもチームとして組織的にやっていけた。新体制でのチームなので主将としてメンタル的な穴を埋めなければいけないなと思っていたが、同学年や下級生が支えてくれた。下級生も去年から試合に出場して安定したプレーを期待したい。昨シーズンから入りの弱さが課題になっているので、先制点を取られてしまったのは自分たちのプレースタイルではなかった。しかしそこから巻き返して逆転できたのはいい傾向だと思う。今日は試合に勝利したがまだまだ課題がたくさんあるので次戦までに課題をしっかり修正して、必ず勝ちたい。
・山上(法4=新潟明訓)
自分は今年からDB、セーフティをやらせていただいてやはり初めてなのですごく緊張はあったがディフェンスの後輩の足立(済3=横浜隼人)が、僕のことをカバーしてくれたのでなんとか思い切ってプレーすることができた。(TDをしたときの狙いは)残り3~5ヤードくらいだったのでフレッシュを決めるというのをコーチ陣も考えていたと思うが、川島のパスがディフェンスと被っていたがうまく綺麗に入ってくれたので自分はただ取るだけで、取った後もレシーバーの大西がしっかりブロックしてくれたので通路もできていて後は自分が走るだけだった。思った以上にいい結果になって良かった。(次戦に向けて)今日自分はタックルミスが何本もあったので残り神大戦まで期間は短いが、タックル練習をもっとやって神大戦ではいいタックルができるようにしたいと思う。
・天野(ラ2=柏)
今日はやはりディフェンスの入りが良くなくて最初トントン拍子で進まれてしまったが、次のドライブからディフェンスは修正できて最後一回TDを取られてしまったが、後半のプレーを一番最初からできたらと思う。(TDを決めたときの狙いは)結構攻め込まれていて10-3でTDを取られたら同点だったが、逆にTDを取れれば点差が広がるのでうまくTDできて良かったと思う。(次戦に向けて)毎試合完封する思いで、最低でも一桁に抑えたい。
TEXT=稲村真織 PHOTO=松本菜光花