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2018.04.25
硬式野球

[硬式野球]国学大に先勝 ルーキー佐々木、逆転打を放つ

平成30年度東都大学野球一部春季リーグ戦

4月24日(火)神宮球場

○東洋大4-3国学大


(イニングスコア)

1回戦

東洋大

国学大


(東洋大)

上茶谷、○中田(1勝)、甲斐野ー佐藤

三塁打:佐藤(六回)

二塁打:小峰(三回)、小川(七回)、竹原(九回)


・打撃成績

打順
守備
名前




(指)
佐々木(営1=帝京)




(左)
小峰(営3=帝京)




(中)
竹原(法4=二松学舎大付)




(二)
中川(法4=PL学園)




(捕)
佐藤(法3=聖光学院)




(右)
山田(総3=桐生第一)





小林直(法2=光星学院)




打右
飯塚(営3=藤代)




(一)
堀北(営3=龍谷大平安)




(三)
津田(総3=浦和学院)




(遊)
小川(法2=霞ヶ浦)






36
12


・投球成績

名前


球数

四死球
三振

上茶谷(法4=京都学園)

27
110




○中田(営4=大宮東)


18




甲斐野(営4=東洋大姫路)


21








逆転適時右前打を放った佐々木


佐々木は渾身のガッツポーズをみせた


左腕としてきちんと役割を果たした中田


この日最速155㌔をマークした甲斐野



  空き週を挟み、迎えた国学大との一回戦は4-3で勝利。一時は勝ち越されるも、八回に3連打を含む4安打で逆転に成功する。勝ち点奪取へ幸先の良いスタートを切った。

 

  先発投手はプロ注目右腕・上茶谷(法4=京都学園)。二回に先制されるも、三回に小峰(営3=帝京)の二塁打、続く竹原(法4=二松学舎大付)の左前打と今季4つ目の盗塁で1死二、三塁とし、主将中川(法4=PL学園)の犠飛で小峰、続いて佐藤(法3=聖光学院)の右前打で竹原が生還しすぐさま逆転。しかし、その後はじわじわと追い上げられ七回に勝ち越しを許してしまう。

 

 1点ビハインドで迎えた八回。佐藤が出塁すると、代打・小林直(法2=光星学院)の犠打と津田(総3=浦和学院)の左前打で2死一、三塁に。「上茶谷さんがずっと頑張ってくれていたので助けたいと思っていた」。そう話した小川(法2=霞ヶ浦)が、初球を左前に運び同点に追いつく。その後もチャンスは続き2死一、三塁の場面で打席に立ったのは、期待のルーキー佐々木(営1=帝京)。初球の変化球を思いきり振り抜いて適時右前打を放ち、津田が生還。苦しみながらも見事に逆転に成功した。中大一回戦では指名打者としてスタメン出場するも3打席無安打と、力を出し切れなかった。しかし、今試合では逆転のチャンスで回ってきた打席で申し分なく力を発揮。逆転打を放つと一塁で大きなガッツポーズを見せ、試合後「チームに貢献できたことはうれしい」とその喜びを口にした。

 

  一方、投手陣も粘りを見せる。今季初登板の左腕・中田(営4=大宮東)が七回途中からマウンドを継ぐと無安打に抑えてしっかりと役割を果たし、リーグ戦初勝利を挙げた。八回から登板したのはドラフト注目右腕の甲斐野(営4=東洋大姫路)。140㌔台のフォークとこの日最速155㌔のストレートで2回を6者無安打3奪三振という、さすがの投球を披露。スコアボードに155㌔と表示されると、球場にどよめきも起きた。中大・澤村拓一(現・読売ジャイアンツ)の持つ神宮球場の大学生最速記録である157㌔を更新する日も近いかもしれない。

 

 

  「チームもいい勢いに乗れているので、このまま明日も勝つだけ」。そう次戦へ意気込む中川主将。投手陣に注目が集まるが打者陣も役者ぞろいの東洋大。グランドスラムへ向けチーム一丸となり、勝ち星を取りにいく。


◼️コメント

・杉本監督
(上茶谷投手は)2試合投げたので相手にもデータは入っている。研究されていたが、当然といえば当然。脱力し切れていなくて、ボールの伸びがいまいちだったが、十分なピッチングだった。その後の中田は、3人(梅津、甲斐野、上茶谷)以外出すのは初めてだがよく抑えてくれた。甲斐野は抑えとして相手にダメージを与えられる。(バッター陣は)一本の歯車というか、ここぞの一本が出ないだけ。自信持って行ってほしい。


・中川主将(法4=PL学園)
チャンスで打てなかったのが反省だが、狙い球を決めてしっかり振ることができたと思う。
(犠打は)自分のポイントでいい感覚で打つことができたので、手応えはあった。調子自体は上がってきているので、あとは気持ちの面が大きいと思う。自分がしっかりと打ってチームの勝利に貢献できる活躍をしたい。
チームもいい勢いに乗れているので、このまま明日も勝つだけ。日本一のキャプテンになるために、優勝してグラウンドスラムを狙いたい。


・甲斐野(営4=東洋大姫路)
今日は調子が良かった。出来としては80点くらい。ストレートで空振りも取れたし、気持ちよく投げれた。先発の上茶谷が良いから今日は投げないと思ってたけど、「甲斐野頼むぞ」と言われてつくり始めた。ブルペン入りが5回終わるまで禁止されてて、6回くらいから実際入り始めた。8回に上がるのは本当に急に言われたけど、しっかり抑えられて良かった。空き週では、中大戦の嫌なイメージを払拭するために技術面じゃなくて気持ちの部分を整えた。他のチームに自分が出てきて打てると思われたくなかったので、今日のピッチングはそういう意味でも良かった。自分に出番が来ないのが一番いいけど、来たらしっかり投げていく。出番に向けてしっかりと準備していきたい。



・上茶谷(法4=京都学園)
マウンドに行く前は前回より少し調子が落ちてるような気がしたが、試合中はあまり気にならなかった。(先制された時は)インコースの甘い球を打たれてしまった。2回までは気持ち的に浮き足だっているような感覚だったが、チームが逆転してくれてからまた気持ちが引き締まった。



・小川(法2=霞ヶ浦)
上茶谷さんがずっと頑張ってくれていたので助けたいと思っていた。とにかく変化球を狙って逆方向に打ち返すというのを意識していた。イメージはできていました。(空き週は)ビデオを見てピッチャーの研究をした。成果が出たと思う。(自分のプレーは)50点くらい。後半は打てたが、試合の前半は打てなかったので。(次戦に向けて)できるだけ自分にできることをして勝ちにいきたい。


・佐々木(営1=帝京)
(八回の勝ち越し打は)打ったのは変化球。考えすぎると逆に力んでしまったりするので、思いっきり振りました。(打ったときの心境は)1回戦の中大で全然打てなくて先輩方に迷惑をかけてるので、今日こういう形でチームに貢献できたことは嬉しいです。(DHの難しさは)先輩たちが打ってる中で、僕はDHで守備で見せる場面もなくただ打つことしかないので、そう言った面で今日みたいに前半打てなかったりすると自分も打たなきゃなという焦りだったりを感じたりもします。(七回に監督から言われたこと)思い切りいけというのと、最低限ランナーを進めるようにというのは言われました。(高校時代の先輩の清水投手との対戦は)今日は全然打てなかったので次回、いずれか秋とか対戦する機会があれば打ち崩したいと思う。(次戦に向けて)今日はああいういいところで打てたんですけど、前半は全然打ててなかったので、明日は最初から打ってチームにどんどんいい流れを持ってこれるような1番になっていきたいと思う。



TEXT=川口朋珠 PHOTO=望月優希、須之内海、松本菜光花