Article

記事


2018.04.30
アイススケート

[アイスホッケー]早大との接戦を制す 最終順位3位で関東選手権を終える

秩父宮杯第66回関東大学アイスホッケー選手権大会

4月29日(日) 東伏見ダイドードリンコアイスアリーナ


東洋大3-1早大


[ゴール(アシスト)]

8:48 柴田(阿部、武部)

19:58 柴田(佐藤、福田)

59:46 小堀(古川誠)


得点を決めガッツポーズで喜びを表すFW柴田


少ないシフトでもチームに貢献したFW小堀


東洋大は3位という結果を収めた



秩父宮杯第66回関東大学アイスホッケー選手権大会(以下、関東選手権)最終戦の相手は早大。開始早々得点を決められるもFW柴田(社4=武修館)の2連続ゴールでリードを奪う。試合終了14秒前でルーキーのFW小堀(社1=白樺学園)が追加点を決め3-1で勝利。最終順位3位で今大会を終えた。

 

試合が動いたのは開始からわずか30秒。東洋大のゴール後ろから早大のパスが回り、そのままパックを押し込まれ先制されてしまう。東洋大もFW出口(社4=駒大苫小牧)が巧みなドリブルを見せたり、FW清水(社2=白樺学園)も果敢にパックをゴールへと運んだりする。しかし得点へはつながらない。「失点してもチームの雰囲気が下がらないで次のプレーに進める」とFW柴田が語るように、攻めの姿勢を崩さず迎えた8分。FW阿部(社4=白樺学園)からパックを受け取ったFW柴田がゴール際からシュートを決める。勢いに乗ったFW柴田は1ピリ終了2秒前、PP(パワープレー)の形勢で2点目を先取した。

 

2ピリ、3ピリと互いに激しい攻防を見せるもなかなかゴールネットは揺れない。残り2分の場面で早大がタイムアウトを取り、東洋大はポジションの確認をして切り替えを図った。そして早大が6人攻撃にシフトし、パックをつかんだ東洋大は着実にゴールへと進む。FW古川誠(社4=白樺学園)との連携でFW小堀が落ち着いてゴールを決め、3-1で勝利を収めた。

 

今試合が関東選手権の最終節であったが4月22日の明大戦を終えた時点で優勝は不可能となってしまった。「選手たちは気持ちのコントロールが簡単ではなかったと思う」と鈴木監督も語ったが、そんな中でもチームの足は止まらず見事に勝ち抜いた。

 

この試合後に行われた明大と中大の試合結果により東洋大は3位という結果で幕を閉じた。チームが目指していた目標は優勝。監督、選手が共に挙げた反省点は波のあるプレーと決定力の不足だ。優勝まであと一歩だっただけに選手たちは悔しさをにじませる。しかし、7季ぶりに明大に勝利という快挙を成し遂げた彼らの成長はまだまだ止まることを知らない。この悔しさを糧に練習に取り組み、9月から行われる関東大学アイスホッケーリーグ戦では優勝をつかむ。


◼️コメント

・鈴木監督

まずは勝てて良かった。選手も優勝がなくなった中で気持ちのコントロールは簡単ではなかったと思うが、最後きっちり勝って終わろうということで、もちろんもっとできたっていうことは選手も感じていると思うがやっぱり最後勝ち切ることは簡単ではないのでそういう意味では最後の試合に関しては苦しみながらも結果を残せたので良かったと思う。(ペナルティが多く見受けられたが)少し感情のコントロールができていなかった試合だった。(タイムアウトでは)早稲田さんがタイムアウトを取ってくれたので、うちとしては選手を休ませることとフェイスオフを誰がやるかポジション確認をした。(総括)すごく成長してポジティブな部分、あとは反省する部分もこの大会で大きく出た。ポジティブな部分では7年間勝っていなかった明治に勝ったということ。長い間苦しめられていた相手に勝てたことは選手の努力で得た結果なので次につながるのではないかと思う。成長していかないといけないところは力の出せる試合、出し切れない試合の波がまだ少しあるのでいつでもベストに近いような状態を保てるように秋に向けて準備していきたい。


・GK古川駿(社4=八戸工大一)

チームとしてもスタートというか最初の1分、出だしが悪くてそこで失点してしまったが今日の試合はみんな足が動いていたしハードにチェックしていたので悪くない試合だったと思う。(総括)まず7年ぶりに明大に勝つことができたのが一番の収穫だと思う。個人としても大会通してが安定したセーブができたかなと。チームとしてはシステムを徹底して、ペナルティも普段に比べたら少なくなったと思うので成長したかと思う。(選手権でみえた課題)接戦になったときの得点不足。無得点に終わったのは中大戦だけだったが相手がいいキーパーだったときにどうやって崩すかっていうところが課題だと思うのでこれからしっかりと話し合って頑張っていこうと思う。(秋リーグの目標と展望)もちろん優勝。今回もあと一歩のところで届かなかったので秋リーグは優勝目標に頑張っていきたい。個人としてもセーブ率とか数字にもこだわっていきたい。


・FW柴田(社4=武修館)

1ピリは失点してしまって、でも結構すぐにみんな切り替えられていて自分たちの走って当たるホッケーができていた。1ピリの最後に2点決められたのが良くて、最後まで気を抜かずにやれたのが良かった。(最初の1点は)FW阿部からパスがくるのが見えたので感じ取って、ディフェンスの前に出れば触れるんじゃないかと思った。そうしたらいい感じにパスがきたので、それをはたいてゴールに流れて入っていったという感じ。(切り替えられたのは)今年のチームの特徴として、失点してもチームの雰囲気が下がらないで次のプレーに進めるというのがいいところ。それがナチュラルに出たかなという感じ。(総括)日大以外は接戦だったので、その接戦をしっかり勝てたのがチームの成長というか、秋の大会に向けて大きなものとなったかなと思う。


・FW小堀(社1=白樺学園)
優勝っていうのはなかったんですけど、勝つことだけを考えてた。僕は少ないシフトでしたけど、全力で相手に当たったり絡んでいったりして、そこで最後、運が良かったってわけではないんですが、古川(社4=白樺学園)さんが(パスを)出してくれたので得点することができました。本当に僕はあまりシフトが多くない人なので、1シフト1シフト全力で自分のできること全てやらないとダメだと思ったので、今日はシフトが本当に少なかったんですけど、そこは集中して毎シフトプレーするようにしてました。(選手権大会通して2ゴールだが)目標ではもっとがっつり試合に出て、自分が組み立てるくらいもっと色々したかったんですけど、シフトが結果少なくて、思ったようなプレーができなかったっていうのはあります。でももう春は春で、今回出れなかった悔しい気持ちを次に活かして、秋はしっかりレギュラーというかシフトが多くなるように、先輩たちに負けないように頑張ります。(秋リーグの目標は)春大会ではあまりシフトが多くないっていうのと自分の持ち味をコーチたちにあまりアピールできていないっていうのがあるので、秋は自分の持ち味とかを出しつつ、大事なときにゴールをしたり、本当に1年生なのかって思わせるようなプレーができるように頑張りたいと思います。


TEXT=伊藤なぎさ PHOTO=金澤瑞季、川口朋珠、越塚日南、林莉子、吉留奈津、廣瀬璃子