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2018.05.04
相撲

[相撲]キーマン深井の活躍で2年ぶり宇佐大会団体優勝!

第58回全国大学選抜相撲宇佐大会

5月3日(木・祝)

宇佐総合運動場相撲場


団体戦 優勝


個人戦

第3位 中嶋

第4位 城山

ベスト8 深井、重松


 (優秀8団体決勝トーナメント戦)

東洋大
4対1
近大
○白石
叩き込み
●谷岡
○城山
極め倒し
●長内
●重松
押し倒し
○元林
○深井
突き倒し
●瀧
○西野
突き出し
●渡辺



                    2年ぶりの団体優勝を果たし笑顔を見せる選手たち


                    勝利の雄叫びを土俵だまりから送る東洋大メンバー


                    団体戦優勝のキーマンとなった深井


                    個人3位に輝いた中嶋


 宇和島大会の団体優勝の勢いのまま、決勝戦では4対1で近大に勝利し2年ぶりの団体優勝を果たした。また、個人戦では中嶋が3位、城山が4位に入賞した。


 団体予選トーナメント戦では3位通過で決勝トーナメントへと駒を進めた。決勝トーナメント1回戦は昨年度の優勝校である日大であったが、4対1と危なげなく勝利。準決勝は日体大と対戦し先鋒、二陣と連勝するも中堅・重松(法3=金沢市工)がデルゲルバヤル(日大)に突き出しで敗れる。しかし、副将・深井(法3=金沢市工)が安定した相撲で勝負を決め決勝に進んだ。

 決勝は一昨年インカレ決勝戦でも対戦した近大。先鋒・白石(法4=専大松戸)が叩き込みで1勝を挙げると、二陣・城山(法3=金沢市工)が土俵際で粘る相撲をみせ2勝目を勝ち取った。中堅の相手は今大会ここまで負けなしで勝ち進んでいる元林(近大)。重松が果敢に立ち向かうも豪快に土俵の外へ押し出され、2対1となる。優勝まであと一歩という場面でまわってきたのは「調子は完璧だった」とここまで宇和島大会、宇佐大会ともに団体戦で全勝をしている深井。その言葉の通り立ち合いから強く前に相手を押し、追い詰めると突き倒しで勝利を納めた。土俵だまりからはガッツポーズと大きな歓声が飛びだし、団体優勝を知らせる。「迷わずいくだけと考えていたら勝てた」と大事な場面でも臆することなく臨み、今大会何度も東洋大のキーマンとなった。その後、大将・西野(法4=金沢市工)も勝ち、4対1で試合を終えた。


 一方、個人戦では中嶋(法4=愛工大名電)が自身初の選抜大会3位入賞を果たした。

 初戦から危なげなく順調に勝ち進んでいった準々決勝。相手は同じ稽古場で日々切磋琢磨する後輩の深井となった。「立ち合いから一気に前に出る相撲が取れた」と振り返ったよう、深井の仕掛けてくる技に動じることなく突き出し、3秒で勝負あり。先輩の威厳を見せた。

 続く準決勝では優勝候補筆頭の元林(近大)との対戦。立ち合いから勢いよく攻めるが、「足が流れてしまった」と突き落としを決められてしまった。しかし、「これからに繋がる相撲が取れた」とこの敗戦も前向きに捉えている。


 今大会を中出コーチは「最低限の仕事はしたかなというところ」と団体優勝について振り返ったが、個人戦に関しては「個人戦優勝が出ていないのは私的にはあまり納得いっていない」と辛口の評価を下した。次戦は5月5日に行われる選抜九州大会。これまでの団体戦と違い3人制の体制になることの他、個人戦も社会人も含めた試合となる。宇和島、宇佐大会に次ぐ団体優勝はもちろん、個人戦タイトル獲得にも注目が集まる。



■コメント

・中出コーチ

最後は優勝できて良かったが、一番気になるのが予選の駒大に負けるというそこが一番ネックだと思う。格下だと思って気を抜いていた。(個人戦について)ベスト16の時点で5人くらい残っていた。誰が上がってもいいかなと思っていて中嶋は個人戦だけなので、個人戦お前が一番頑張んなきゃいけないんだよというのは行っていたので、彼が上がって良かったかなと思う。(団体戦のオーダーは)この時期どこに誰をいれても勝てるので、いろんな風に試しながらとりあえず東日本学生選手権を目標に調整している。(九州大会ではオーダーは)3人制なのでそもそも人数感が違うのでまた戦略も違うし、というところでまた違う戦いになるのではないかと思う。(団体優勝について)最低限の仕事はしたかなというところ。個人戦優勝が出ていないのは私的にはあまり納得いっていない。(一番意識して対戦した大学は)近大と中大。宇和島から近大と中央は力があるなと感じたので、そこ2つは意識した。(選抜九州大会に向けて)学生もそうだが私自身も頑張ります。


・西野主将(法4=金沢市工)

(団体戦を振り返って)自分は何もやってない。前の4人が頑張ってくれたので優勝することが出来たと思う。(調子は)全然駄目だった。身体が全然動かなかったし、力も全然でなかったので、前の4人に助けてもらったという感じだった。(課題は)不調すぎて何も言えない。(団体戦のきつかった試合は)予選。初戦負けて、雰囲気が悪くなっていたのでそこからしっかり巻き返すことが出来たのが、大きかった。(九州大会に向けて)まず、しっかり身体を整えて、闘えるくらいの身体にして望みたいと思う。


・中嶋(法4=愛工大名電)

(振り返って)今日は練習でやってる立ち合いから一気に前に出る相撲が取れた。準決勝も勝ちたかったですけど、これからに繋がる相撲が取れたのかなと思います。負けるとしたら、準決勝みたいに足が流れてしまったりするところなので、そこを気をつけてやっていけば優勝できたのかなと思います。


・深井(法3=金沢市工)

自分の相撲を取りきって団体全勝できたので良かった。(個人戦は中嶋に敗戦したが)チーム内で勝負して負けるのは、勝負自体負けるのは嫌だが次は負けないように頑張る。(課題は)スタート。スタートはあまり良くないのでスタートからちゃんといけるように。(団体予選の駒大戦敗戦について)絶対勝つということはないのでまさか負けるとは思わなかったが、後に頑張って優勝したので良いかなと。(団体戦では全勝だが)調子は完璧だった。(意識して取り組んだ点は)自分の得意な相撲を貫く。迷わずいくだけと考えていたら勝てた。(団体戦で苦戦した大学は)今回はあまりなかった。(九州大会に向けて)出ると決まってないので出ると決まったら出たで優勝できるように頑張りたい。


TEXT=水野桜、永田育美 PHOTO=永田育美、水野桜、森崎睦仁

第67回東日本学生相撲新人選手権大会
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