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2018.05.02
バスケ

[バスケ]「0からのスタート」 インカレ王者相手に善戦で再出発果たす

第67回関東大学バスケットボール選手権大会

5月1日(火)駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場

東洋大66-85大東大

  22|1Q|19

  11|2Q|17

  14|3Q|25

  21|4Q|24


スターティングメンバー

5渡邉浩平

11村上飛雄馬

15栁澤優

30川上海斗

35杉田涼

新主将として攻守で引っ張る佐久間

川上はゴール下で存在感を示した

果敢にインサイドに攻め込む古賀


 昨年のインカレ優勝校・大東大との対戦となったトーナメント2戦目。苦戦することが予想された中、主将の佐久間(済4=東海大相模)を中心に一時リードするなど見せ場をつくった。後半に踏ん張り切れず66-85で敗戦するも、新体制のチームは手応えを感じていた。


 1Q開始早々、相手の速いパス回しと外国人選手のパワープレーに先制点を奪われる。一気に大東大のペースに持ち込まれそうになるが「自分たちのできることをやろう」と、佐久間。栁澤(済3=桐光学園)のゲームメイクでゴール下まで攻め込むと、古賀(済2=横浜)が冷静に決め簡単には主導権を握らせない。後輩の活躍にチームの士気も上がり、ラスト1分で村上(済3=正智深谷)がスリーポイントシュートを決めるなど22-19で1Qは終了。

 3点のリードがチームを後押しし2Qも積極的に仕掛けていくが、パスミスでボールを奪われフリーでシュートを決められてしまう。ここでファールも取られフリースロー2本を献上するとワンプレーで4点を奪われ、東洋大サイドに不穏な雰囲気が漂い始めた。ここで流れを変えたのは杉田(済4=市立船橋)だ。相手のレイアップシュートをブロックしカウンターへ流れをつくる。また自身でもミドルシュートを決め、攻守においてチームをけん引した。さらに川上(済4=市立船橋)もリバウンドで存在感を見せるなど最上級生の活躍が光り、3点ビハインドで前半を折り返す。

 逆転したい3Qであったが、パスミスが続き3分が経過して35-43と厳しい状況に。相手の激しいディフェンスになかなかゴール下でのプレーができない場面で、臆さず古賀がドライブで切り込むとそのままシュートを決め流れを引き寄せた。このプレーを古賀は「びびらずにちゃんとシュートまで持っていくことができた」と振り返る。追い上げムードになるが大東大の猛攻にあい、3Qで一挙25得点を許して最終Qに突入。ファールをもらいながらシュートを決めた川上のビッグプレーなど終盤奮闘するも、点差が縮まることはなく66-85で試合を終了した。

 格上と対戦しての完敗にも、選手は前を向く。今季から新監督として佐藤信長氏が就任した。監督が目指すのはスピーディーなゲーム展開のできるチーム。選手としても指導者としても実績のある佐藤監督の指導の下、チームは昨年のリーグ戦のリベンジのため再出発を果たした。


■コメント

・佐藤監督

全体的にシュートに果敢にリングに向かっていっていたし、ディフェンスもしっかり守れていたのでそういった意味ではこの数ヶ月間コーチがいない中よくやれていたと思う。後はこれから今日のゲームの反省をして、細かいところを練習でしっかり修正していければ非常に強いチームになっていくんじゃないかなと思う。(収穫や課題は)強みとしてみんなでリバウンドをしっかり獲りにいっている、これはもう続けさせていかないといけない。こと細かなゲームの運び方とかそういったところを修正していければいいのかなと思う。(今後どういうチームにしていきたいか)とにかく去年2部で最下位というような形でどん底まで落ちているので、そういった意味ではまず彼らに自信を持たせてあげていくというのが大切。能力のある子たちが多いので、運動能力を活かしたスピーディーなゲームの展開にしていければと思う。

・佐久間(済4=東海大相模)

最初は相手のペースに乗らずに自分たちのできることをやろうと決めていた。それがうまくいって2ピリまでは3点差で終えることができたが、3ピリで10点離れたところから粘りきれなかったので、それが1部との差なのかなと思った。センター陣が結構頑張ってくれてたのでチャージングとかもあってリバウンドも前半は絡めていたが、後半はボックスアウトとかできてなくてリバウンドを取られたりしてたので、細かいところが積み重なって負けた。(点差を離されてからは)外国人選手だとスピードのミスマッチがあって、前半もそこで決めてたので決められるところで自分たちも攻められるように意識した。(リーグ戦に向けて)監督ももう決まって0からのスタートになるが、ここから4ヶ月間必死に頑張って上位を目指したい。

・川上(済4=市立船橋)

大東大は自分が1、2年時に対戦したことのあるチームだったでのでマイナスな気持ちはなかった。とにかく持てる力を振り絞ってどうなるか、という感じだった。(得た収穫や課題は)シュート力と、ディフェンスから守ってリバウンドとって速攻だったり。その流れをこれからも強化していく。(4Qに臨む前に話したこと)点差が2桁ついていて、とりあえず1桁に戻そうと。最初ディフェンス頑張ってからのオフェンスを前提として、ノーマークは思いっきり打とうって感じ。(今後の取り組み)リーグ戦まで空くので、まず体づくりやシュート力をつけていく。そこからチームのゾーンディフェンスだったりゾーンオフェンス等、どんどんチームで決めごとが多くなっていくので、そこでしっかりチームとしてまとまってからリーグ戦に挑みたい。

・古賀(済2=横浜)

気を抜かずに挑戦できたと思う。(良かった点)個人はびびらずにちゃんとシュートまで持っていくことができたのでそこが良かった。チームはディフェンスリバウンドが結構とれてセカウンドチャンスが多かったので、それでシュートが入って粘れたと思う。(反省点は)自分の反省点はディフェンスのときの3線のカバーができなかったことと、フリースローのリバウンドが取れなかったこと。チームとしては高さでは勝てないので平面状で勝負できなかったところ。(大東大の印象は)3Qまでちゃんと戦えていたので、そんなに点差も開かずにしっかり自分たちが練習でやってきたことが出せたので、自信を持っていいと思う。1部だろうと格上だろうと関係なく挑戦していきたい。(新人戦に向けて)次また新しい1、2年生でチームになるので今回みたいな試合ができるように。初戦は桐蔭横浜大だが今回みたいな試合ができて勝てるようにしたい。


TEXT=稲村真織 PHOTO=水野桜

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