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2018.05.10
アーチェリー

[アーチェリー・男子]悔し涙の入れ替え戦3位 「支えてくれた人たちに感謝」

2018年度関東学生アーチェリー男子1部2部入れ替え戦

5月6日(日)拓殖大レンジ


1位 明大 3798

2位 東農大 3773

3位 東洋大 3767

4位 筑波大 3717


※上位2校が1部昇格


(上位6名の合計得点)


個人成績


50m  30m TOTAL


1星野  278  318  596

2大谷  319  330  649

3坂本  269  322  591

4鳥谷部 267  327  594

5松本  285  325  610

6大澤  290  331  621

7石田  317  333  650

8飯塚  315  326  641


今体制ラストの試合に挑んだチーム


今季チームを率いた星野主将


坂本は4年生としてチームを鼓舞した


選手、応援一丸となって戦った


来季主将の飯塚は安定した射でチームに貢献


入れ替え戦で自己新を更新した石田


今季共に戦ってきた東洋大男子アーチェリー部


※掲載が遅くなり、大変申し訳ございません。



 昨年も経験した入れ替え戦。今季は1部校として残留をかけて臨む一戦だ。50mは点数の伸びもよく高得点をマークしたものの、30mで失速。今チーム公式戦での新記録を樹立したが、東農大に一歩及ばず6点差で3位に。2部リーグ降格となった。


 「飯塚(ラ3=浦和西)の代で王座にいかせてあげたかった」。今期チームを率いてきた星野主将(ラ4=桜丘・東京)は涙ながらに語った。わずか6点差。その6点がチームの明暗を大きく分けた。

会場は各チームの声が響く拓殖大。50mでは良い射が目立ち、4校中トップの成績で終える。しかし星野主将が「余分な緊張があったのかうまく調整ができなかった」と語るように30mで点数が奮わない。最後まで結果が見えない試合展開を見せたが、最終スコアは3767点で3位。今期チーム新記録をうちだしたものの、1部残留はかなわなかった。


 試合を終えて4年生が最初に口にしたのは悔悟の念と下級生への謝罪だった。しかし来季主将の飯塚は「最後まであきらめない姿勢だったりを見せてくれた」と4年生への思いを口にした。ときにぶつかり合いながらもひたむきに進む姿。それこそがチームを鼓舞し、選手たちを率いてきた。

 今試合で現体制での試合は最後となる。上村(文4=和光国際)は「(試合に出られず)悔しい思いもした。けれど結局4年間アーチェリー好きで、部活大好きで楽しくやってこれて良かった」と4年間を噛み締めた。部員それぞれが東洋大の雰囲気を作り出す上で欠かせない存在だった。「周りの人に支えられてここまでやってくることができた」と今橋(ラ4=水城)は感謝を表した。


 来季は2部リーグでの試合となる。今試合で自己新をたたき出した石田(文3=花咲徳栄)は「昨年以上に努力をして、また1部に返り咲いていきたい」とリベンジを誓う。新チームは4年生から託された思いを胸に、また一歩ずつ前進していく。



■コメント

・石河監督

結果は2部降格という残念な形になりましたが、この1年間1部で成績を出そうとしてきたチームの力が発揮できた試合だと思う。結果に結びつかなかったことがまた1年の課題として反省して、来年2部で1位をとって1部に返り咲くべく雪辱戦にしたい。(4年生に向けて)1年間幹部としてチームを引っ張ってきてくれた。最後のリーグ戦では思うような結果は残せなかったけれども、確実に後輩を育ててくれたことに感謝しています。


・星野(ラ4=桜丘・東京)

チームの試合新ではあったが、それ以上に農大が強かった。50mで東洋が高得点で1位だったのに、余分な緊張があったのかうまく調整ができなくて、結果的に6点差で負けたのが、チーム新だったにしろそこが一番悔しい。(リーグ戦の総括)一戦目からほんとに毎試合毎試合徐々に点数が伸びていって、雰囲気もとてもよくなっていった。チームとしては本当に成長を感じたリーグ戦だったと思う。(4年間振り返って)1年生の時から初心者から始めてから、試合に出させていただく機会が多かった。ほとんどフルで出ていたからこそ、今回は点数出さなきゃってプレッシャーが特に大きかった。もっと後輩に託すとか、同期に射型の指導とかして、もうちょっと僕も伸び伸びできるくらいにしたらよかったのかな。点数的には今回のリーグ戦がアベレージ高かったが、抱えるものが多くて全部投げ出したいと感じたのが今回のリーグ戦だった。来年度の飯塚にはそういう思いをさせないためにも後輩育成とか頑張っていきたいと思った。(主将として過ごして)主将としての義務を果たせなかったことは最終的な結果だが、それでも楽しく主将ができた。反発とか反感を買ったこともあったけれど、結局みんななんだかんだ着いてきてくれて、僕としてはいい1年間だったと思う。(後輩に向けて)今リーグで4年生が抜けても、今日の点数と変わらない3765点とかは出せる力がある。今の2年生の育成等が去年できなかったので、僕も引退してからできる時間をたくさん使って、来年2部リーグなのに3800点が出るくらいのチームを育てていきたい。(同期に向けて)同期は1年生の時はみんなぽんぽん拍子で点数も出ていたが、後輩ができてから徐々に点数伸び悩むことがあった。今期のリーグに関しては4年生は3年生にたくさん助けられて、でもみんな悔しいところはあったと思う。けれど嫌な顔とかしないでしっかりサポートしてくれたり、スコープの時笑顔で読んでくれたりほんとに有難かったなと思う。


・今橋(ラ4=水城)

申し訳ないなって気持ちが一番最初にきます。3年生ばかりに負担をかけてしまって。本当は4年生が立ってなきゃいけない場所で、3年生に負担をかけてしまった。ほんとに申し訳ない気持ちでいっぱいです。(リーグ戦総括)一戦一戦、点数だけじゃなくてチームの雰囲気等の成長も感じられたリーグ戦だった。そこはほんとによかった点だと思うので、このリーグ戦で培ったこととかを来年の飯塚たちの代に伝えて、二度とこの思いをさせないように今からサポートしていきたいと思う。(4年間振り返って)長かったなって思います。色々な経験させていただいて、OBの方々を初め同期も後輩にも支えられてきました。何回も辞めちゃおうかなと思ったこともあったんですけど、周りの人に支えられてここまでやってくることができたので感謝の気持ちでいっぱいです。(同期に向けて)一番長い時間過ごしてきた仲間だと思うので、ここまで支えてくれてありがとうという気持ちと、またこれからも長く付き合っていければいいなと思う。


・上村(文4=和光国際)

いつもの東洋らしくやれたので良かったと思う。最初から最後まで楽しくできたし、ポジティブな発言もでていた。やることやって今日の結果だったので、来年に期待して。僕たちよりも強い子がいっぱいいるので頑張ってほしい。(4年間振り返って)本当に色々あったなと思います。僕は1年生の時からずっと練習して、試合もちょっと出てってしたんですけど最後の最後で調子崩して悔しい思いをした。けれど結局4年間アーチェリー好きで部活大好きで楽しくやってきたので、よかったなと思います。(同期に向けて)ありがちなんですけど、有難うって感謝したいですね。辞めてしまった子もいるが、支え合いながら、競走しながら楽しくできたのも同期のおかげ。ほんとに4年間やってきてよかったと思います。有難う。(後輩に向けて)後輩は僕らの代よりずっと強いしうまいしセンスあるので、僕達より点出して1部上がって頑張ってほしい。


・坂本(法4=田名部)

出場して自分なりに頑張ったが、調子が思うようにでなかった。今試合も最初の1エンド目でちょっと出だしつまずいて、そこが最低限取れていたら勝てた試合だったので非常に悔しい。(4年間振り返って)振り返ってみて色々大変なことがありましたが、圧倒的に楽しかったですね。最後こういう結果になってしまったのは悔しいけれど、4年間通して色々経験できてよかったと思う。(同期に向けて)色々文句とかもあるけれど、ここまでやってこれたのはみんなのおかげ。誰かがいなかったら僕もいなかったかなと思う。(後輩に向けて)僕の方からも顔だしには行くようにはするので、なにか相談事とかあれば。ただ話し相手が欲しいだけでも構わないので、気軽に声かけてもらえたらいいかなと思います。


・竹内(ラ4=豊島学院)

点数もそんなに悪くない点数だったし、選手と応援もしっかり一緒に戦えてたかなと思っていた。雰囲気も悪くなかったと感じている。ただ、負けているので。最後の試合は負けたけれどやりきれた部分が大きかったかなと思います。ちゃんと最後まで戦えたと思う。(入部から振り返って)未経験で入部して全然最初は全く戦力にもならなかったけど、去年は色々な悔しさとかあって頑張れた部分もあった。でもこうやって最後の大会で1試合しか出られなかったので、申し訳ないなと思う。ここまで沢山の後輩、先輩方、にお世話になりました。支えてくれた人たちに感謝しています。(同期に向けて)時には衝突する時もあったけど、それぞれ考えを持っていてみんなアーチェリーに対する姿勢はすごく真面目で。ぶつかることもありましたけど、この同期でよかったなと本当に思います。


・速水(ラ4=城西付属川越)

本当に悔しい。全員で戦えていると思ったし、ほかの大学の作った雰囲気もあったと思うんですけど、そういうところでも東洋大は負けていなかったと感じていて、実力的にも勝てる力を持っていた。今までやってきたことや頑張ってきたことが前面に出ていて試合的には良かったと思ったが、残念ながら点数が出せなかったのが悔しかった。(4年間振り返って)アーチェリーは大学から始めた。みんなに自分から関わりにいく、なにかに対してやる気を出してやっていくっていうのがほんとに初めてで、ここまで入れ込んで頑張ってやってきたのが新鮮だった。4年間自分ができたこととかできなかったこととかもあるけれど、最後までみんなで頑張ってこれてよかったなと思います。(同期に向けて)やっぱりみんなに対していいたいですね。後輩にはこんな幹部でもついてくれてありがとうと伝えたい。先輩方には個人的な部分でもチームとしても上から見守ってくださって有難う御座います。同期に対しては、上からだったり下からだったり、同期間だったりいろんな圧力あって、そういったプレッシャーにやられそうになったけれど。何度も何度も前を向いて結局は前を向いて進んでいくしかないって、頑張ってくれたことに僕は感謝を言いたいです。


・飯塚(ラ3=浦和西)

個人的には50mはすごく調子がよかったが、30メートルで自分でも解らないが全然当たらなくなってしまった。そういうところの弱さが出てきてしまって、隙があったのかなと思う。(リーグ戦を総括して)リーグ戦に向けて自分が準備してきたことは評価できることだと思いますし、きちんとここにピークもってこれたことはすごく良かった。チーム全体の雰囲気としてはトラブル等あったが、最後はちゃんと同じ方向を向いて1部に残るという目標を目指すところまでもってこれたのはいいチームだったからだと思う。(4年生に向けて)3年から4年にむかって言いあったり、心無い言葉を時には言ったりもしました。でもそれをちゃんと受け止めてくれて、しっかり改善に向けての誠意だったり、最後まであきらめない姿勢だったりを見せてくれた4年生の姿はしっかりと心に留めて、これからも進んでいきたいと思います。(来季に向けて)来年は2部リーグになってしまうが、しっかりと気持ち切り替えてやることやって。また悔しい雰囲気で終わらないように、しっかりと来年こそ全部勝って、入れ替え戦で勝って、1部になれるように自分たちにできること徹底してやって準備していきます。


・石田(文3=花咲徳栄)

個人の面でいえば50mは文句無し、もったいない場面も少なく、リカバリも素早くできたのがよかった。30mの方はやっぱり50mの結果に浮き足立ってしまって点数が伸び悩んでしまったり、もったいない点がいくつかあったりした。これから新しいチームになるが、それらの点を直して今より一層チームに貢献していきたい。(4年生に向けて)1年間、並びに僕らが入部してからずっと競技面、仕事面でもすごいお手本となって色々教えてくださったのですごく寂しい。でもこれからはチームのために尽くすだけじゃなくて、自分の方にも向けていただいて、また寂しくなったらきていただいて。僕らも会ったりしたいので是非、一番身近なOBとして関わっていきたいです。(来季に向けて)今回悔しい結果におわったので、去年と同じではまた同じ結果になるかもしれない。昨年1部に上がった時以上に努力をして、また一部に返り咲いていきたいです。



TEXT/PHOTO=外狩春佳