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セイコーゴールデングランプリ陸上2018大阪 兼 ジャカルタ2018アジア競技大会 日本代表選考競技会 IAAFワールドチャレンジ第2戦
5月20日(日) 大阪市・ヤンマースタジアム長居
男子100m決勝
(風:-0.7)
7位 宮本 10”34
男子400m決勝
1位 ウォルシュ 45”63
男子走幅跳
(風:+1.1)
4位 津波 7m81
静岡国際から短期間で調子を上げてきたウォルシュ
宮本はトップスプリンターに劣らない走りを見せた
関カレでの大ジャンプで優勝に期待がかかる津波
ガトリン(アメリカ)をはじめとする世界でも有数のランナーや日本のトップスプリンターが参加したセイコーゴールデングランプリ。東洋大からは、400m44秒台に大きな期待がかかるウォルシュ(ラ4=東野)、100mで高校時代に輝かしい功績を残したルーキー宮本(法1=洛南)、昨年の全日本インカレで8m越えの大ジャンプを魅せた津波(ラ3=那覇西)の3選手が出場した。中でも、ウォルシュは45秒台のタイムで見事優勝を果たした。
今月3日に行われた静岡国際陸上競技大会では同種目に出場するも故障の影響により調子が上がらず2位となったウォルシュ。タイムも46秒台と思うような結果を出せずにいた。それから、今大会まで自分を変えるため食事、睡眠など生活面から徹底して改善に努めた。「静岡国際はすごく悔しい大会だった。二度と悔しい思いをしないためを考えると生活面の変化は苦ではなかった」とウォルシュは語る。迎えた今大会。前半の200mで調子の良さを見せる。ラスト100mまでに後続を引き離し最後の直線へ。「足が流れてしまう」という課題こそ克服できなかったもののトップの座を守りきり45秒63で優勝を飾った。そして何と言っても今大会の収穫は、44秒台への道筋が見えたことだ。「体調管理だったり、練習の強度はまだまだあげられる」と自信をのぞかせた。関カレで流れに乗り、日本選手権での44秒台へ。カウントダウンが今始まる。
宮本は、ガトリンをはじめ日本のトップ選手と経験を積んだ。得意のスタートこそやや遅れるものの、課題である後半の伸びの部分で手応えを感じた。タイムも向かい風の中10秒34とまずまずの結果。「レベルの高い中でも自分の走りができた」と大きな収穫を得た宮本。大学入学後、初の大舞台となる関カレでの優勝へ弾みをつけた。
男子走幅跳に出場した津波は、同じ2020年世代である橋岡(日大)に惜しくも2cm及ばず7m81で全体の4位となった。
日本だけでなくアジア、世界のトップ選手たちの中でも確かな実力を見せつけた選手たち。もうすぐ開幕する関カレでも圧倒的なパフォーマンスに期待がかかる。
◼️コメント
・ウォルシュ(ラ4=東野)
静岡国際のときは足に少し不安があって、丸々2週間くらい走れなくてあまりタイムが出ないと思っていたが、想像以上に悪いタイムでその時何か変えて行かなかければいけないと感じていた。体重を4kg減らしたり、水を1日最低2リットル飲んだり、夜飯は6時半に食べてその4時間後に寝るなど体調面でいろいろ変えたりしていった。その変えていった結果、今大会でいいタイムがでたので改善力に対する喜びが大きい。また、自分の中で静岡国際はすごく悔しい大会だった。二度と悔しい思いをしないためを考えると生活面の変化は苦ではなかった。そこがあったからこそ今日の結果があると思っている。(今レースでは)200mまではけっこう気持ちよく行けた。最後の100mではいつも課題にしている「足が流れないように」というのができなかった。(44秒台への意気込みは)関東インカレまではもう時間がないので、練習という仮定でこなして、その次の大会である日本選手権で44秒台を狙いたい。体調管理の面であったり、自分の練習強度はまだまだ全然上がる。そういう自信があるので44秒台への道筋はもう見えている。
・宮本(法1=洛南)
(100mを走ってみて)ガトリンさんや日本のトップクラスの選手が集まる大会で走れて本当にいい経験になった。スタートがいまいちだった部分があったが後半の伸びが自分の思った以上にでたのはよかった。このような大きな舞台で課題である後半の部分を改善できたのはすごく大きな収穫だった。レベルの高いレースの中でも自分の走りを出せた。(U20日本代表として走ったリレーでは)歓声にのまれてしまってバトンの掛け声が聞こえなかったが、走りの部分に関しては前を走っている日本のBチームに追いつけたことはよかった。(これからに向けての課題は)前半から後半にかけての繋ぎの部分。得意の前半だけでなくそこからつなげていって後半もしっかり走れるようにしたい。そこを克服すれば自ずと結果はついてくると思う。今大会のようにこれからも走れたらいいと思う。(関カレにむけて)100mのエントリーのランキングはおそらく1番なのでしっかりと結果を残したい。大学入学してはじめてのまとまった公式戦なので新鮮な気分で挑みたい。
TEXT=小島敦希、PHOTO=稲村真織