Article

記事


2018.05.28
ボクシング

[ボクシング]4年生コンビが活躍!初黒星を取るも士気は下がらず

第71回関東大学ボクシングリーグ戦

5月26日(土)後楽園ホール


●東洋大 4-5駒大◯

 

【LF】●川谷(判定)杉山◯

【F】◯福井(RSC)濱村●

【B1】●田村(判定)市川◯

【B2】●川田(RSC)松下◯

【L1】●渡来(判定)嶋田◯

【L2】●今永(判定)完山◯

【LW】◯中川(判定)李●

【W】◯原田直(判定)山田●

【M】◯田中(判定)若谷●


2戦連続の勝利を収めた中川

2R目でRSC勝利を決めた福井

自身の結果でチームを盛り上げた原田直

接戦を制した田中


今回の対戦相手は駒大。昨年度のリーグ戦で敗北を喫した相手だ。木村蓮(営3=飛龍)、堤(営1=習志野)の二大柱が抜けたメンバーで奮闘するも一歩及ばず。しかし4年生の活躍により4-5とギリギリまで勝ち点をもぎ取った。




    ライトフライ級で一戦落とすも、続くフライ級で福井(営4=駿台学園)が活躍を見せた。ゴングが鳴るとともに激しい打ち合いに持ち込み、1R目1分30秒で鮮やかなパンチを叩き込みカウントを取った。その後も脚をしっかりと使いながら顔を中心に攻めていく。フェイスへの連打でカウントをその後2回取り、2R目40秒でRSC勝ちとなった。


    福井の白星で駒大から流れを奪ったかと思われたが乗りきれず。ライト級が終わった時点で1-5と駒大の勝利が確定してしまった。しかしそこで意気消沈するような東洋大ではない。「次は番長だぞ!」と応援席からの鼓舞するような声を皮切りにもう一度場を盛り上げる。そうして登場した中川(ラ4=高知)。1R目早々にで一度カウントを取られるが雰囲気に飲み込まれることなく、冷静にパンチを重ね2分30秒でカウントを取り返した。続く2Rも両者ともに顔中心に攻めていく。的確に相手の顔へとパンチを打ち込み判定勝ちを奪った。


   チームの雰囲気が一気に盛り上がったところでリングに上がったのは主将原田直(法4=崇徳)だ。長めに距離を取り、相手を間合いの中に入らせない。重いパンチを食らわせ徐々に相手のスタミナを消耗させ判定勝ちとなった。
   そして最終ミドル級。前回農大戦で勝利した田中(文2=享栄)が出場した。声援を背に受け素早く細かなパンチを繰り出す。相手も負けじと返すが最終的に打ち勝ち勝利を収めた。




    「今回勝てなかった選手に共通することはスタミナが足りないこと」と三浦監督は苦い顔で試合を振り返った。次戦の相手は拓殖大だ。優勝をするためにはこれ以上の負けは許されない。もう一度基礎をしっかりと固め拓大戦に臨む。



◾️コメント

・三浦監督

リーグ戦というのは流れが大事。前半の流れを作れなかったのが最大の敗因かなと思う。どこのチームもけが人だとかレギュラーが出られないということは当然ある。その2番手で出た人間がどう活躍するのかということがこのリーグ戦の面白いところであり重要なところ。今回はそこで負けてしまった。前回優勝候補である農大に勝った。そこで本来なら勝って兜の緒を締めなければいけないところを、一人一人がきちんとした仕事ができていなかったと思う。練習中にもそういうのが出ていたからそれも大きかったかなと。良く動けていたのは福井と原田の4年生コンビ。この二人は非常に体の力も抜けていて良いパフォーマンスができていた。中川もよく動けてはいたが、途中でカウントをもらったりしていたから少し力みがあったかなと感じる。田中もしっかり細かくパンチを出して打ち勝ったような試合をしていたし、勝った4人はまあまあ良いパフォーマンスをしていた。負けた選手に共通することはスタミナがない。技術があってもスタミナがないと厳しい。あとはボクシングの見せ方とかも駒大に差をつけられたかなという気がする。今言ったスタミナというのを課題にしっかりとした、サンドバッグを集中的に叩くとか走り込みとか、その辺をちゃんとやれないと次に繋がらない。上級生にはもっとしっかりと練習を締めてもらいたい。


・福井(営4=駿台学園)

(RSC勝利を)特別狙っていたわけではないが、前にくるというのはわかっていたので自分も前に出た方が勢いで潰せるなと感じた。たまたま上手く噛み合って倒せた。最後の年なので、階級賞も狙っていきたいが先のことばかり考えると良くないので、一戦一戦を人生最後の試合くらいに思って、大切に臨みたい。(チームの敗戦については)本当に悔しい。今までリーグ戦ではほとんど自分が勝った時にチームが負けたことがなかったから、やっぱり気持ち良くない。


・中川(ラ4=高知)

集中もできていたし調子は良かった。前の試合でバンタム級とライト級が勝ってくれると思っていたから、自分が勝たなければと普段よりも集中して試合に挑んだ。相手は前に出てくるような苦手なタイプだったが、1、2Rとも自分の距離で相手を追い込めたのは良かった。3Rは(距離が)だんだん縮められて攻められる部分も増えたが、全体的には集中して自分のペースで戦うことができた。(階級賞に向けて)このまま勝ち進んで、最後の日大戦も自分が苦手なタイプが出てくると思うので、そこを克服して階級賞を取りたい。


・原田(法4=崇徳)

前回はチームということを意識しすぎて硬くなりすぎてしまったということがあったので、そこを修正して楽にリラックスしてやることを意識した。自分の距離で良いボクシングができたと思う。今回は脚を使って相手を入れさせない長い距離でやっていくと決めていてそれは6割方できていた。(チームについては)前回の試合で農大に大差で勝てた時からチーム全体の雰囲気として、油断というか慢心がちょっとあるなという感じがしていた。それをこの2週間で修正することがちょっとできていなかったのかなと。そこがチームの敗因だと思う。練習の時から勘付いてはいたがちゃんと指示してチームを引っ張っていくということが不十分だった。実力的には絶対勝てていたと思うから(主将である)自分の責任は大きいなと感じる。もうこれ以上の負けは絶対に許されないので、後は全部勝って4勝1敗で勝ち点戦に持ち込む。駒大に負けて「東洋失速したな」という印象を持たれないように、次は大差で勝って東洋は強いなと印象をつける。


・田中(文2=享栄)

1つでも多く勝ちを取ろうと思った。泥試合にはなってしまったが、勝てて良かった。(自身の調子は)良かったが、やはりリングに上がるとプレッシャーなどで思うような動きはできなかった。(チーム全体としては)最初は流れが悪かったが、声援や副キャプテン、キャプテンが頑張ってくれて、最後盛り上げてくれて自分に繋げてくれたので良かった。勝つことを意識して気持ちだけは誰にも負けないように頑張りたい。


TEXT=中村緋那子/PHOTO=梅山織愛、松井美乃、岡村珠里、廣瀬璃子、吉留奈津