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2018.05.31
サッカー

[男子サッカー]「苦しい時間を過ごした分、今までで一番うれしい」明大の猛攻を無失点で抑えリーグ戦初勝利!

第92回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)第7節

5月30日(水) 東洋大学朝霞グラウンド

東洋大1-0明大


<得点者>

90+1分  野本


<出場メンバー>

▽GK

松本健太(国3=柏U-18)

▽DF

朝妻佑斗(国3=大宮Y)

浦上仁騎(国4=大宮Y)

土田直輝(国2=大宮Y)

渡辺星夢(国4=前橋育英)

▽MF

長澤昴輝(国2=前橋育英)

高橋宏季(国4=FC東京U-18)

飯澤良介(国1=横浜FC・Y)→80分 野本幸太(国2=市立船橋)

松崎快(国3=大宮Y)

▽FW

坂元達裕(社4=前橋育英)

小林拓夢(国3=帝京長岡)


ホームでの試合を笑顔で締めくくった


松崎は攻守ともにその存在感を発揮した


安定した守備で猛攻をしのいだ土田


 第92回関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)第7節は、昨年2戦とも僅差で敗れた明大との一戦。序盤からペースを握られ前半、後半通して耐えしのぐ時間が続く。この悪い流れを断ち切ったのは途中交代の野本(国2=市立船橋)。試合終了間際に数少ないチャンスをモノにし、試合を決めた。

 土砂降りの雨の中での試合は、立ち上がりから明大に押し込まれる苦しい展開に。ここはGK松本(国3=柏U-18)を中心に我慢強く守り、得点を許さない。9分の相手CKの場面では、松崎(国3=大宮Y)がヘディングシュートを左足でブロックし松本をカバー。ピンチを全員で乗り越えた。すると28分、東洋大にもチャンスが訪れる。左サイドからパスをつなぐと松崎がシュート。これは惜しくも相手GKに阻まれた。前半何度もあったセットプレーの局面は守り切ったものの、決め所で決め切ることができないまま前半を終える。

 「少ないチャンスを生かそう(古川監督)」と臨んだ後半も、守備に徹する時間が続く。守備からチャンスに結び付けることができない中、80分にはディフェンス能力に長けている飯澤(国1=横浜FC・Y)に代わり野本が入り攻撃へとシフト。しかし、ラスト10分間の明大の怒とうの攻撃は止むことを知らず、自陣でのプレーを余儀なくされる。その中で迎えた90+1分、ついに試合が動く。一瞬の隙を突き松崎、坂元(国4=前橋育英)のワンツーで右サイドを突破すると、松崎からのスルーパスに反応した野本が裏に抜け出す。勢いそのままに放ったシュートはゴール左隅に吸い込まれた。数少ないチャンスをモノにしたイレブン。最後までこの1点を守り切り、勝ち点3をつかみ取った。ここまでのリーグ戦6試合勝ちなしだった東洋大はこれがリーグ戦初勝利。待望の勝利に、試合後の東洋大学朝霞グラウンドは笑顔であふれた。


 この試合のセットプレー数の総計が、東洋大が16に対し明大は31だったことからも決して楽な試合ではなかったことがうかがえる。そこを0に抑えられたことが勝利につながった。ここまでリーグ戦6試合無失点で抑えた試合が無く守備が課題だっただけに、DF土田(国2=大宮Y)は「今日の試合は自信になった」と振り返る。また、「2年前昇格した試合も劇的だったが、それと匹敵するような勝利だった」と古川監督。ホーム・朝霞での劇的勝利はチームを勢いづけた。次節の相手は専大。降格圏を抜け出すためには勝利しか許されない。松崎は「自分たちが上に行かないといけない」とすでに先を見据えている。現在降格圏に沈む東洋大はここからの巻き返しを図る。



◾️コメント

・古川監督

力のある明大相手だったので、前半から押し込まれる時間が長くて。相手にペースを握られて、90分通してこちらが我慢強く守備で対応するというかたちになった。セットプレーも相手の方が多くて、厳しいゲームだった。選手が頑張ってくれて、少ないチャンスを生かそうとハーフタイムも話した。(最後は)選手たちが頑張ってモノにしてくれた。(守備面は)桐蔭大戦の0-3の試合から、まずはしっかりスペースを与えないように戦おうと守備のところで軌道修正してきた。流経大戦でもそういうゲームを90分通してやれた。そこのところである程度手応えがあった。(攻撃面は)奪ったときにショートカウンターの場面を何回か作り出せてた。ゴールを取ったシーンとか、数は多くなくても相手に脅威を与えるシーンは作り出せていた。(リーグ戦初勝利について)応援に回ってくれてる部員にも「お待たせしてすみません」という感じ。選手たちが喜ぶ姿をもっと前に見せたかったし見たかった。ここで監督をやらせてもらって7年目、一番開幕から勝利に時間がかかったシーズン。苦しい時間を過ごした分、今までで一番うれしい勝利。2年前昇格した試合も劇的だったが、それと匹敵するような勝利だった。(次節に向けて)ナイトゲームやって次が午前中のゲームなので実質2日間ない。この勝利が無駄にならないように次につなげて、この流れを持っていけるようにしないと自分たちが降格圏にいることは変わらないので、しっかりいい準備したいと思う。


・松崎(国3=大宮Y)

明大ということで難しい試合になると思っていたが、その中で耐えて一発決めるということが最後上手くいったと思う。前半CKのピンチでは松本選手が飛び出して、ここに来ると分かったのでボールカバーに入って、防げたので良かった。後半はある程度明大も前に来ていてオープンな状態になっていたので、選手の間が段々空き始めていた。残り少ない時間だったが、坂元選手とのワンツーで相手のボランチの前に入れて、あとは野本選手が斜めのラインの後ろを言っていたので、それを上手くやってくれた。天皇杯予選の後に応援の選手がやろうと考えてくれて、それからなかなか勝てなかったが、やっぱりこういう劇的な勝ちは次につながってくると思う。今日の勝利は大きいがすぐ中二日で次の専大戦があるので切り替えてやっていきたい。次戦に向けて、専大も近い順位で、そういう近い順位の相手をしっかり叩いて自分たちが上に行かないといけないと思う。個人としては今日みたいなアシストとか得点を決めるとかゴールに絡むプレーを増やしていきたいし、その上でチームとして勝利を目指していきたい。


・土田(国2=大宮Y)

(初勝利について)去年の最後の方からリーグ戦では勝ちがなくて、今日は気候も悪かったけれどみんなで勝ち点3が取れて本当に良かった。(守備について)守備の部分に重点を置いて今やっているので、そこをみんなで意識してチャンスは絶対来るから一つ狙おうと話していた。守備はカバーリングも対人に関してもうまくできたので、次の試合につなげていけたらなと思う。(初の無失点だが)毎試合失点していたので、(浦上)仁騎くん中心に0でいこうという話はしていた。今日の試合は自信になったと思う。(相手は昨年2敗を喫した明大だったが)自分は去年の朝霞での明大戦が東洋大でのデビュー戦だった。そこで負けてしまって今日は結構そのリベンジという気持ちもあったので、こうやって今季初勝利でリベンジできたのはうれしい。(朝霞グラウンドでは劇的な試合が多いが)朝霞グラウンドは勝ちグセというか、ここなら負けないなというような雰囲気を感じますね。(次節に向けて)この波を維持して、2連勝してまだまだこれから全部勝っていけるようにみんなで頑張っていきたい。



[次戦試合予定]

第92回関東大学サッカーリーグ戦1部

第8節 6月2日(土)vs 専大

県立保土ヶ谷公園サッカー場にて 11:30キックオフ!



TEXT=金澤瑞季 PHOTO=美浪健五、土橋岳