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第92回関東大学サッカーリーグ戦 1部リーグ(前期)第7節
5月30日(水) 東洋大学朝霞グラウンド
東洋大1-0明大
明大との対戦に一層の気合いを見せた浦上㊥
待望の初勝利に感情を爆発させた
第92回関東大学サッカーリーグ戦(以下、リーグ戦)第7節で明大と対戦し、1ー0でようやく初勝利を手にした東洋大。キャプテンマークを巻く浦上(国4=大宮Y)はこの一戦に並々ならぬ思いを持って試合に臨んでいた。
リーグ戦これまでの試合でチームの失点の多さに責任を感じていた浦上。うまく試合を作れてはいたものの勝てなかった前節とは違い、雨でピッチコンディションが悪い中最後まで集中を切らさなかった。これに味方がゴールで応え、浦上が言う「理想通りの展開」で90分を無失点で戦い抜いた。
浦上はリーグ戦開幕前にライバルとなる相手に明大を挙げていた。昨年のリーグ戦で2戦2敗を喫したということもあるが、さらに意識していたのは、かつて大宮Yでチームメイトだった小野雅史(明大)の存在。普段から親好があり、2月に選ばれた関東選抜でも同じチームとしてプレーをしていた。「一番気合いが入る相手」と話す通り、最後まで小野に決定的な仕事はさせなかった。強く思うライバルからの勝利は、今季初の無失点で初勝利と、個人にとってもチームにとっても大きな1勝となった。
また、さらに注目したいのはこの試合が行われた会場がホームである朝霞グラウンドだということ。このグラウンドでは今まで数々のドラマを生み出してきた。2年前の1部昇格を決めたリーグ最終戦や、今年の3月に行われた第23回東京都サッカートーナメント 学生系の部 決勝、そしてこの試合とすべてロスタイムで東洋大がゴールを決めている。選手たちが「何かがあるかな」(浦上)、「ここなら負けないなという雰囲気を感じる」(土田(国2=大宮Y))など朝霞グラウンドが持つ不思議な力を感じている。古川監督も「2年前昇格した試合も劇的だったが、それと匹敵するような勝利」とこの日の勝利を称賛した。聖地・朝霞の名がついてもおかしくはないが、果たして後期のリーグ戦でも朝霞グラウンドでの試合はあるのだろうか。まず1つ、躍進への足掛かりをつかんだ東洋大は、次戦からも上位浮上に向け負けられない戦いが続いていく。
■コメント
・浦上(国4=大宮Y)
(今の気持ちは)本当に嬉しい。ただそれだけです。(初の無失点でもあるが)今まで失点が多かったので責任は感じていた。いかにゲームを作って、カウンター1発で取れればという気持ちで後ろが耐えることがすごく大事だと思っていた。前節の流経大戦ではうまく試合を作れてはいたけれど、最後にやられてしまったのは次に生かさないといけないと思っていた。それを今日の試合では後ろでゲームを作って1点取れたというのは理想通りの展開だった。(ライバルに挙げていた明大だったが)本当にその通りで大宮Yで同期だった小野雅史選手がいて、選抜で一緒にやった選手もいて絶対に負けたくなかった。明大は対戦して自分が一番気合いが入るチームなので、勝てて良かったなと思う。(朝霞グラウンドでの試合はいつも劇的だが)2年前の1部昇格もここで決めましたし、何かがあるかなって思いながら、0で抑えていれば絶対何かあると思っていた。それで最後こうやって勝てたのはすごいと思う。(次節に向けて)連戦になるんですけど、今日勝ったというのはリーグ戦なのでしっかり忘れて、また失点0のゲームをしたい。次負けたら今日の勝利の意味がなくなってしまうので、もう一度4年生中心に全員が気を引き締めて勝利に向かっていくことが大事になる。
[次戦試合予定]
第92回関東大学サッカーリーグ戦1部
第8節 6月2日(土) vs 専大
保土ケ谷公園サッカー場にて 11:30キックオフ
TEXT=美浪健五、PHOTO=美浪健五、土橋岳