記事
朝霞ボウル
６月10日（日） 東洋大朝霞グラウンド
第１試合 東洋大７－７埼大
第２試合 東洋大７－０大東大
第３試合 東洋大０ー14埼大
第４試合 東洋大０－０大東大
東洋大２位
チームを引っ張る田松主将㊨
宮崎は得意のランでＴＤを奪った
複数で相手を止めるディフェンス陣
雨が降りしきる中行われた朝霞ボウル。東洋大は３部の埼大と大東大に苦戦し、全４試合を戦い１勝２分１敗と勝ち点を伸ばせず。優勝を逃す形となり２位で大会は幕を閉じた。
今年の朝霞ボウルは東洋大、埼大、大東大の三校で１Q12分の一本勝負を２試合ずつ行い、その勝ち点の多さで争われた。第１試合の埼大戦はこれまでＲＢとして活躍していたが、この日はＱＢを任された宮崎（ラ２＝明治学院東村山）を中心に攻撃を組み立てる。すると早速その宮崎がピッチ左を回るランでエンドゾーンまであとわずかに迫ると、最後も自らランで中央を突破しタッチダウン（以下、ＴＤ）を決めた。「自分の武器は足」とランに自信をのぞかせる宮崎の台頭は、チームにとって秋リーグに向け大きな収穫となった。しかし、その後の埼大の攻撃でディフェンス陣が踏ん張ることができず、ＴＤを許し同点とされ７－７で第１試合を終える。
迎えた第２試合は大東大と対戦。序盤は互いにダウンを取れない展開が続いたが、主将のＷＲ田松（文４＝秋田南）が均衡を破る。ＱＢ川島（ラ４＝岡山城東）から自陣40ヤード付近でパスを受けると、そこから左サイドを独走。見事ＴＤを奪い先制に成功する。そのまま逃げ切るかと思われたが、この日多く目立った自分たちのミスから、残り３秒のところで１本パスが通ればＴＤとなる25ヤードまで攻め込まれる。しかし最後は相手のパスが失敗となり、辛くも７－０で勝利を飾った。
第３試合の埼大との２度目の対戦は、キックオフから相手の攻撃の流れを切れず、じわじわと攻め込まれると最後はランでＴＤを奪われてしまう。直後の攻撃ではＱＢ宮崎を中心に攻め込むもあと１本が出ず、逆に埼大に80ヤードを独走されるＴＤを決められ万事休す。０－14で敗北を喫した。その後の大東大との試合でも決定的な場面を作り出せず、０－０のままタイムアップとなり朝霞ボウル優勝を逃す結果となった。
試合を振り返り、「人任せになってしまった」と話すのは田松主将。雨で戦いづらい中でチームの戦い方がうまく定まらなかった。４月から続いた春季リーグも次戦の立大戦で最後となる。相手は１部に所属する強敵ではあるが、自分たちの実力がどこまで通用するかを試す場でもある。真っ向から立ち向かい、チーム向上のきっかけをつかむことができるか。すべては秋リーグで１部昇格を果たすため、選手たちは前を向く。
■コメント
・山崎ディフェンスコーチ
うちのチームだけ２部ということで本来勝たなくちゃいけない、圧倒で勝とうと話していたが、こういう結果で優勝できなかったことは非常に悔しい。（相手の印象は）挑戦者として気持ちを表にしてやっていたなと思った。（ＱＢ宮崎について）宮崎だよりになってしまって逆に他のプレーが目立たなかったので、もっと周りが目立って欲しかったなと思う。一人に頼ってしまった試合だった。（見えた課題は）今までやってきたことがまだまだ身についていないというか無意識にできるような形にならないといけない。まだまだ基本的なところができていないので、自然にできるようにならないと勝てない。（自分たちのミスも目立ったが）まさにその通りで、自滅した部分が多かった。（次戦に向けて）今日は３部相手にこんな試合をしているので、１部と試合するために自分たちが変わらない限りは恥ずかしい試合になってしまうので、これから強い意志を持ってやっていきたい。
・田松主将（文４＝秋田南）
雨の予報があってそれに対してどのように戦うか。うちはパスメインのオフェンスだけれど、雨が増えるとどうしてもランが増えてしまう。攻撃の武器が使いづらい中で、どう戦うかを考えていた。それをチーム全体で共有していたはずだったが、人任せになってしまう部分がチーム全体に蔓延していた。結果を出さなきゃいけない朝霞ボウルで結果を出せなかったのは深刻。（良かった点は）オフェンスも変化をしようとしていて、雰囲気だったり練習に対する姿勢だったりそういう面は一人一人変えようという意思は見られるので、まだ発展途上だけれどそこは成長している部分だと思う。１年生も何人か試合に出ていて秋シーズンに向けてプレーのイメージがなんとなくついたと思うのでいい経験になったと思う。（次戦に向けて）次の立教大戦は結果にこだわっていきたい。父母会・ＯＢ会さんには結果でしか恩返しできないので、そこはこだわっていきたい。
・宮崎（ラ２＝明治学院東村山）
やりたいことが半分半分できたという感じ。（雨が降っていたが）雨なのでパスがあまり通らないと思ったが、自分の実力不足でＴＤを取られたので準備不足だったなと。もっといろいろ考えてやったらよかったなと思う。（ＴＤを決めたときの狙い）まあ普通にパスが来たので走っただけだった。（今回ＱＢとして入ったが）この前の拓大戦から１Ｑだけ任せてもらっていたが、今回は自分がメインでいくという話だった。（今後は）ＲＢとＱＢ両方やらせていただいているので、どうなるかわからないがチームに貢献できるようにしたい。（次戦に向けて）次は立大と試合だが、自分の武器は足なので足を活かして立大に絶対勝てるようにしていきたい。
TEXT＝美浪健五 PHOTO＝稲村真織
