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第97回東日本学生相撲選手権大会・個人戦
6月10日(日) 両国国技館
優勝 白石
準優勝 城山
ベスト8 西野
突き落としで優勝を決めた白石㊨
創部初の東日本選手権二冠を達成した
団体戦の熱も冷め止まぬ内に、個人戦が行われた。決勝戦は今大会において創部初の白石(法4=専大松戸)と城山(法3=金沢市工)の東洋大対決となった。
2週間前に行われた選抜和歌山大会に引き続き、決勝戦はまたも白石と城山の対戦。互いに創部初である団体・個人優勝の二冠達成、そして城山は「和歌山大会ではなす術なく負けてしまった。連敗はしたくない」とリベンジに燃える中、勝負は始まる。
観客全員が見つめる中、審判の声で互いに真っ向からぶつかり合った。白石はのど輪からすばやく城山の突進を叩き込んで勝負をつけようとするが、城山は動じることなく左下手を取る。その後両差しで土俵際まで一気に寄せるも、白石が形勢逆転を狙い首投げを試みた。しかし、決着はつかない。城山は変わらず両差しの状態で白石を土俵際まで二度三度追い込むも、その足は土俵を割らず、最後は土俵際で白石が城山の左腕を取り、土俵外へ突き落として勝負あり。男同士の意地のぶつかり合い。白石は土俵上で安堵の表情を見せ、城山はその顔に悔しさが滲み出た。白熱した戦いに館内からは溢れんばかりの拍手が巻き起こり、二人の健闘を称えた。
今大会、創部初の東日本学生選手権二冠に加え、現在大相撲幕内で活躍している御嶽海関(本名・大道久司=H26年度法卒)以来二人目の個人優勝を白石は飾った。そして、僅差で敗れ準優勝の城山、またベスト8には主将・西野(法4=金沢市工)と戦力の充実ぶりを目に見える形で示した。一昨年のインカレ団体優勝から続く黄金時代。中でも今年度の東洋大は、過去最高の輝きを放つ。更に自分を磨き続ければ、悲願のインカレ3連覇は確実なものとなる。
■コメント
・城山(法3=金沢市工)
(今日を振り返って)良かったと思う。決勝トーナメント入ってからは、攻めこまれたとはいえ、立合いは、最初当たり負けはしなかったし、個人に関しては、攻め続けられたので、そういう意味で悪くない成果だったのかなと思う。(決勝戦は白石選手とだったが)直近の和歌山でもあたっていて、なす術なく負けてしまったので、流石に連敗はしたくないと思っていた。でも先生もお互いの良いところが出たいい相撲だったと言ってくれたように、中身のある相撲だったのかなと思う。(金沢大会に向けて)昨年は団体優勝しているし、1年の時に個人優勝していて、なおかつ高校が石川県の金沢の出身なので、かなりその縁ある場所。少しプレッシャーになりそうな要因の多い試合ではあるが、それでも、いわばホームなので、他の大会以上に頑張りたいかなと思う。
TEXT=永田育美 PHOTO=吉留奈津、永田育美