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2018.08.31
硬式野球

[硬式野球]3度目の挑まれるシーズン 4連覇への大展望

梅津が苦しい先発事情を救うか

今季も大活躍に期待したい岡崎

再び東都の頂を目指す戦いが始まる

 杉本監督就任後初めてのシーズンで優勝を遂げたチームが次に掲げるのは4連覇。春季リーグ戦とは一味違う戦いが予想される秋季リーグ戦、注目ポイントをスポトウ独自の視点で徹底解剖する。

 
 前シーズンの順位によって決定される組み合わせにより、開幕カードで待ち受けるのは天敵立正大だ。注目選手は小郷と主将の伊藤裕だ。昨季はこの2人を波に乗せてしまい、結果立正大ペースに。「秋は打たせない」と開幕投手が予想される上茶谷(法4=京都学園)は闘志を燃やしている。投手陣では2年生ながらすでに主力として活躍している渡部に要注意。コンスタントに140㌔後半をマークする直球と多彩な変化球を打線がどう崩すか注目だ。その先に待ちかまえるのは亜大。3季連続で最終戦を戦った相手が開幕直後に現れる。一番の脅威は主将で4番の頓宮。日本代表で共にプレーをした甲斐野(営4=東洋大姫路)-佐藤(法3=聖光学院)バッテリーがどう対峙するか注目したい。昨季、終盤に戦った相手が連続する日程に竹原(法4=二松学舎大付)は「嫌なところと先にやれてラッキー。嫌いな物は先に食べる派なんで」と序盤での交戦はむしろ好都合のようだ。そのほかの大学もダブルエースを擁するチームが多い今年度。高いレベルの投手陣をいかに崩すのかが全体を通してのカギとなるだろう。

 
 チームとしての戦力はどうだろうか。投手陣は4年生が左右に3人ずつと盤石の体制だ。中でも注目はやはり梅津(営4=仙台育英)。ここまでリーグ戦は未勝ながらも、最速153㌔の直球で相手を圧倒する投球が持ち味。「勝ててないのが自分の弱さ。まずは1勝したい」という右腕が大きく羽ばたけば、おのずと優勝は近づく。心配されるのは先発2枚目だ。今春は上茶谷が先発しなかった全カードで2戦目を落としている。第2先発として期待がかかるのは、梅津と‪村上(総2=智弁学園)だ。春季リーグ戦では成績が振るわなかった‪村上は今年、サマーリーグを経験した。そこから徐々に調子を上げている模様。1年春の輝きを取り戻すのか注目だ。他にも、左腕3枚看板からは藤井(法4=富士市立)がオープン戦では長いイニングの登板が多い。ロングリリーフとしての登板か、はたまた第2先発としての起用か。どちらにせよ、第2先発陣の活躍が優勝への絶対条件といえる。
 打撃陣では、全日本選手権で本塁打を放ち長打力を見せた酒巻(営2=成田)とルーキーらしからぬ活躍を今春に見せた岡崎(営1=帝京)に要注目。4番に座り続ける主将の中川(法4=PL学園)に熱心に指導を仰いでいるという酒巻は6番か7番での起用が濃厚か。中軸だけでなく下位打線からも得点できる打線を構成するキーマンは「まずは規定打席に立つこと。打点をしっかり上げたい」と意気込んだ。1年生の岡崎は夏に新潟県で行われたサマーリーグに参加。そこでは4番を任されていた。「勝負所でしっかり打ちたい」と語るゴールデンルーキーの更なる成長に期待大。
 
 明戦国東都を統べなければ、日本一への道は開けない。今春の屈辱を晴らすべく、9月1日からの2か月にわたる男たちの熱い戦いが始まる。

TEXT=須之内海、PHOTO=望月優希、川口朋珠