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第67回東日本学生相撲リーグ戦
10月7日(日) 靖国神社相撲場
1部リーグ
7位 東洋大
1年生ながらも力強い相撲を見せた干場
7戦5勝の活躍を見せた森田
下級生中心のオーダーで行われた東日本学生相撲リーグ戦(以下、リーグ戦)は、他大学の上級生相手に苦戦を強いられ、昨年よりも順位を落とす7位という悔しい結果に終わった。
今大会は、多くの大学が上級生中心のメンバー構成である中、「来年のための腕試し」と中出コーチが言うように、東洋大はレギュラーメンバーではなく1、2年生が多く出場した。上級生相手に厳しい試合が続いたが、その中で活躍したのが、7戦5勝という好成績を残した干場(法1=金沢市工)と森田(法2=金沢市工)だ。
干場は「初戦は自分の相撲が取れなかった」と振り返ったように惜しくも初戦を落としたが、その後は快勝。「相手を突き飛ばすような相撲をとろうと思っていた」と、立合いから思いきりぶつかり、上級生にも負けない力強い相撲をみせた。干場は7月に行われた東日本学生相撲個人体重別選手権大会でも135㌔以上級で準優勝と好成績を収めており、インカレのメンバー争いに絡んでくるに違いない。
一方、明治大との試合では森田の活躍が光った。副将戦まで終わり、4−4の同点で迎えた大将戦の相手は4年の川村(明治大)。上級生相手だったが、立合いから果敢にぶつかりにいく。お互いのまわしを取り、一歩も譲らない状態が続いたが、「我慢して勝てた」と森田が話したように、最後まで粘った森田が寄り倒しで勝利。喜びのガッツポーズをみせた。
下級生一丸となって挑んだものの、東洋大は7戦2勝と悔しい結果に終わった。しかし、「他大のレギュラーメンバーにも勝てるようになりたい」と森田が意気込むように、前向きな姿勢を見せている。悔しさをバネに成長する東洋大に注目だ。
大学相撲の集大成であるインカレまで1ヶ月を切った。今後どこまで調子をあげられるかが勝負のカギとなる。誰がメンバーに選ばれたとしても狙うは優勝のみ。東洋大の3連覇に期待かかる。
■コメント
・中出コーチ
(オーダーの意図)夏場だらしなかったので1、2年生使ってみようっていう感じと、来年のための腕試し。(試合を見ていて)稽古通りの力を出していない。(干場と森田が活躍しているようにみえたが)その二人は順調に力がついているように見える。(具体的には)大事なところで落とさない。(無差別の順番は)それぞれの特性で決めています。結構四つ相撲は安定しやすいので大将におきやすい。森田は四つ相撲なので、大将で動かなかった。(選手の入れ替えは)調子が悪い選手はどんどん変えていった。(今後の課題は)今日出ていない選手がインカレに向けてどれだけ調子を上げてこれるか、今日活躍した干場、森田、大塔、羽出山がどれだけレギュラー争いに絡んでこれるかですね。
・森田(法2=金沢市工)
(印象に残った試合)最後の4ー4の大将戦は我慢して勝てたので、良かった。(意識して取り組んだこと)1、2年を中心に出たので来年のためというか少しでも通用するところが見つかるように頑張った。(今後の目標)他の大学のレギュラーの人たちにも勝てるようになりたい。
・干場(法1=金沢市工)
(振り返って)初戦自分の相撲が取れずに負けてしまったが、2回戦からは切り替えて相撲取れたと思う。インカレに向けて最後のアピール場だったので、できれば全勝したかったがですけどできなかった。(取り組みは)立合いで思いきり当たって、突っ張って、相手を吹き飛ばすような相撲をとろうと思っていた。(よかった点と改善点)よかった点は負けパターンが前に落ちる相撲だったので、それがなかったこと。立合いで負けた後に慌てたので、それをなくせるようにしたい。(今後の目標は)12月の天皇杯に向けてしっかり練習して頑張りたいと思います。
TEXT=吉留奈津 PHOTO=永田育美